いつの間にか大学生活が半分終わっていた。
やる気無くマラソン大会に参加して、とぼとぼとコースを歩いていたが、
顔を上げればゴールは目の前に迫っていた。
蜃気楼ではないようだ。
3度目の春を札幌で迎えた。歳が2つ上乗せされた。
つつがなく一日一日は繰り返されてきた。
授業を受ける。音楽を聴く。文章を読む。他人と触れ合う。
知らない土地を旅する。初めてのことに挑む。
これまでの2年間でできるだけやった。
まさに受容の日々だった。
受容があれば放出があるのが自然の理である。
水は海に向かって流れる。
自分の川ができればいい。
どんな流れでもいい。淀んでいてもいい。
どうか身体から水が染み出すように。
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