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鳥類の形態学的、生態学的、地理学的データベースAVONET

9万羽以上の鳥のくちばしや翼の形態計測値などを集め、理論を検証し、保護に役立てることができるAVONETと呼ばれる新しいデータベースが公開されています。

AVONETは、インペリアル・カレッジ・ロンドンのジョセフ・トビアス(Joseph A Tobias)博士が率いる国際研究チームによって作られたもので、Ecology Letters(
2022年2月)でその詳細が公式に解説されています。

https://doi.org/10.1111/ele.13898

それぞれの鳥について、4つのくちばし、3つの翼、尾長、足根長(下肢)の9つの形態的特徴を測定しました。最終的には、181カ国、11,009種の現存する鳥類、90,020羽の鳥を対象に、1種あたり平均約9羽の鳥の計測値が収録されています。

https://doi.org/10.1111/ele.13898

生態学的変数、生息域の大きさと場所に関する情報も含み、生態系の健全性を示す指標、世界中の生物多様性と生態系機能の保全を目的とした効果的な保全活動の進捗を確認・追跡するために利用されることが想定されています。IUCNレッドリストデータ、シチズンサイエンスデータベースeBirdとの統合も可能になっています。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ele.13898

データのダウンロード。

このAVONET 1.0は、生命科学の幅広い分野の教育や研究に役立つ豊富なリソースを提供することができると期待されています。AVONET 2.0に向けても進行中で、生物種ごとの測定データを増やし、生活史や行動学的な情報も充実させる予定だということです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ele.13960


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