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【プライベートブロックチェーンが未来を作る】はじめに


ブロックチェーンは難しい。そしてワクワクする。

ブロックチェーンを使ってシステム開発している僕の今の正直な感想だ。

システム開発の現場では、日々、試行錯誤の繰り返しだ。数えきれないほどの失敗と、絶え間なく湧いてくる課題と戦いながら、常にギリギリのラインで踏みとどまっている。そんな状態だからこそ、ブロックチェーンとは何か、どう使うのが良いのかという疑問とは常に向き合っている。

本連載の執筆時点での、僕の結論はこうだ。

「これからの未来に必要なのはプライベートブロックチェーンである」

詳細は本編で説明するとして、まずはブロックチェーンの課題を考えてみたい。課題は3つあると思う。

1つ目は、ブロックチェーンをどのように活用すればいいかがわからないこと。
日本を含め、世界中のビジネスパーソンや技術者が頭を振り絞って、”適用可能なユースケース”を模索している。しかし、未だ決定打となるようなユースケースは見つかっていない。

2つ目は、開発のイメージが湧かないこと。
世に出ているブロックチェーン関連本は、概念を説明するか、プログラミング技法を説明するかのどちらかであり、実際の開発現場で起こる生々しい事情は書かれていない。

3つ目は、技術者が圧倒的に足りないこと。
ブロックチェーンを使った開発では様々な知識とスキルが求められる。
ブロックチェーンそのものの技術特性の理解はもちろんのこと、技術特性を活かしながら要件を決めていく力や、データ設計スキル、暗号学、PKI(Public Key Infrastracture)、ネットワーク、コンテナなどの知識が必要となる。まさに総合格闘技だ。

これらが相まって、ブロックチェーン導入のハードルはかなり高いものになっている。

僕はこの課題に立ち向かいたい。そのために、実際に現場で考えたことや、開発ノウハウ等を共有する。
開発の現場では何が起きるか、どんなリスクがあるのかを事前に知っておくことは、ブロックチェーンを活用してビジネスを始めたいと考えてる人と、それを実現しようとするエンジニアの双方にとって有意義だと思う。

賛否両論あるかと思うが、これをたたき台にして、ブロックチェーンを用いた開発がより洗練されて、もっと楽しい世界が生まれることを願っている。

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