山田レシピ 「マロニー」のつくりかた
「マロニー」のつくりかた
鍋料理のうまみをぎゅっと吸い取ってくれるヘルシーな具材「マロニー」。マロニーは、日本海の黒潮にのってやってくる回遊魚「マロヌー」の稚魚です。つくるうえで難しいのが、マロニーをまっすぐに伸ばすこと。根気よくがんばりましょう。
[材料]
・マロヌーの稚魚
[下準備]
北陸の日本海近くに宿をとり、漁船を調達しましょう。
[つくりかた]
①回遊魚マロヌーは、春になると日本海の沖合いに卵を生みます。海水の温度があがった満月の夜、卵は一斉にかえります。その日を狙って漁船に乗り込み、海にでましょう。
②水面ぎりぎりのところで、月の光に照らされながらピチピチと跳ねる稚魚の群れを見つけたら、照明をたきます。光をめがけて一直線に向かってくるので、目の細かい網で一気にすくいます。
③マロニーは、鉛筆くらいの長さがあり、頭とシッポがついています。そのままにすると、ぐにゃぐにゃのまま乾いてしまいますので、バケツに海水を張り、泳がせておきましょう。海からあげたばかりの稚魚は、酢醤油をかけてもおいしく頂けます。箸1本で食べるのが粋とされています。
④翌朝、バケツから一本ずつマロニーを取り出し、まっすぐにピンと伸ばしながら板の上に並べます。百本、千本、万本と、等間隔に並べていきます。
⑤日当りの良い砂浜にマロニーを並べた板を広げ、乾燥させます。一本ずつの様子をみながら、全方向が乾くようにころころと転がします。約二週間ほど、片時も目を離さず、少しでも曲がっていたら、引っ張って伸ばします。
[しあげ]
完璧に乾いたら、束にしてそろえ、頭とシッポの部分を切り落として、完成です。
[メモ]
切り落とされたマロニーの頭とシッポは、マロニー同様、水で戻すとやわらかくなります。マロヌー漁をする漁師のおかみさんたちは、黒蜜やきな粉な生クリームをかけて、おやつとして食べます。「マロノワール」と呼ばれているそうです。
おわり。
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