子どもは自分を幸せにする方法を知っている
子どもの頃って、自分で自分を幸せにする方法を、大人になった自分よりも知っていた気がする。いや、というよりも、今よりも幸せだと感じるハードルが低かったのかもしれない。
たとえば、その日の給食に「揚げパン」が出るだけで、テンションは爆上がり。鮮明にルンルンしていたのを覚えてる。
ハリーポッターを読むだけで、学校生活すべてが魔法にかかったようにファンタジーに見えたし、インテリア雑誌を読みふけって、小学生では買えない家具を自分の部屋に妄想でレイアウトして、喜んでいた。
夏休み中、夏にしか味わえない入道雲や、滝のような汗を流しながら遊ぶことや、セミの鳴き声を聞くこと、夏の夕立後のアスファルトの熱気や匂いを、目で耳で鼻で身体で感じて、心から楽しんでいた。
ありありと蘇る、当時の楽しい、幸せだ!!と感じた記憶たち。今でももちろん楽しいと思うことはあるけれど、これほど鮮明に、明らかに、「最高だな〜」と思う瞬間って、減ってしまったような気がする。
揚げパンひとつでルンルンできないし、ハリーポッターを読んでも、私の日常に魔法はかからない。インテリア雑誌を読みふけってあれこれ妄想する時間はなく、それよりも仕事を進めてしまいたいと感じてしまう。
子どもの頃味わった特別な「夏休み感」は懐かしいとは感じるし、旅行に行くと、あの頃の夏休み感を感じられるときもあるけど、一瞬で消えていってしまう。あの頃全身で感じた夏休み感は、今はもう、昔のものになってしまい、新鮮な気持ちでは感じられなくなってしまっている。
大人って子どものころよりちょっと不幸だな、こうやって考えると。
でも、今の、大人の時間を諦めたくはない!!!と思っていて。
できれば、子どもの頃に感じていた幸せを、違う形でもいいから感じたいと思っている。
じゃあどうすればいいんだろうか?と考えて、子どもの頃に感じたあのワクワク感はどうやって生まれるのかを解明すればいいのか!と思い立った。子どもにはあって、私たち大人には欠落している、あの感覚を。
たしか、子どもだったあのころ、一つひとつの出来事をかなり大きな出来事として捉えていて、見逃さない、観察力が鋭くて、感覚も鋭くて、その出来事が自分にとってどれだけ楽しいことか一瞬で妄想し、喜びを増幅させ、叫び声をあげることができていた。そして、時間の捉え方が全然ちがった気もする。
たとえば、「揚げパンを食べることがどれほど美味しいことなのか」を妄想して、胸がきゅっと嬉しくなって、それだけで今日はいい1日になるって、心の底から信じることができていた。
たとえば、あの頃の時間の捉え方は、「追われるもの」ではなく「過ごすもの」で、生産性とか効率よく、とかそういうものを一切無視して、いかに楽しいことをして過ごすのかを全力で考えていたし、そういう時間の過ごし方を自分自身に対して許していた。
大好きな友だちと何をして遊ぶのか、学校がお休みの日に自分の部屋で何をして過ごすのか、とか。
こうして子どもの頃に当たり前にできていたことを、今こそ思い出して実践すればいいのかもしれない。一つひとつの出来事とちゃんと向き合って、見逃さず、自分の観察力や感覚を総動員して、どれほど自分にとって最高なことで、楽しいことで、心がおどるようなことなのかを考え、その喜びを心のなかで思いっきり増幅してみる。もっといいことのように妄想してみる。
時間は「過ごすものだ」と定義して、自分の1日の過ごし方を振り返って、もっと心に余裕を持って過ごすためにはどうすればいいのか、満たされる時間の過ごし方をするには、何をすればいいのかを徹底的に考える。
たぶん、こうしたことを自然にできている大人は、幸せになれる人なのだろう。
私はというと、できていないので、子どもの頃の気持ちを思い出して、これから実践してみようかな。今日はどんな美味しいご飯を買って帰ろうかな?ハイボールでも作って、一緒に食べられるようなものを買ったら、最高な夜になりそう!みたいなかんじかな?
時間の捉え方も変えてみようと思っている。今週の時間の使い方を振り返って、どれだけ時間に追われているのかを調べてみたら、1日中ずっと時間に追われていて、ゆとりのある時間を過ごせていない。もちろんお仕事をする上で生産性や効率性を無視することはできないし、急がなければいけない案件もある。だから、気持ちよくお仕事できる時間にサクサク進めて、のんびりする時間を夜にしっかり確保したほうが、「過ごす」という感覚で時間を使えるのでは?
つまり、時間をコントロールすれば、時間には追われない!ってこと!(当たり前の結論にたどり着いた。)子どもの頃のように時間を過ごすために、タイムマネジメント力が問われる!
まあ、やっぱり大人には大人の都合っていうものがあるけれど、子どもの頃の感覚を取り戻すために、やりようはある気がするね。
幸せってむずかしいけど、自分で選んで作り出せるような気がしてる。
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