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勉強目的で有料noteを買ってはいけない

note文化の繁栄には目を見張るものがある。

単なる文章共有のツールだったものが、いつの間にかYoutubeやTwitter(X)、LINEのような文化となっている。

このnoteというツールは他のネットメディアにはない独特の雰囲気がある一方で、他のメディアと共通する点もある。

その一つが今回説明する、「有料コンテンツ」の質だ。

正直に書くと、「有料コンテンツが良質で、無料コンテンツは悪質」という図式は必ずしも成り立たない。これはTwitterでもメルマガでもそうだが、このnoteにおいてもおなじだ。

特に受験、これは大学受験に限った話ではなく、資格試験の受験においても同じだが、勉強目的で有料のnoteを買うのは原則としてオススメしない。

今回は、その理由を書いていく。

大規模な資格試験には無料の良質コンテンツがある

8月の終わりに、気象予報士試験を受験した。

その旨をTwitterに投稿すると、何件か『いいね』を得られた。

とはいえ、『いいね』のすべてが投稿に賛同することを意味しない。中には自己PRのためにする人もいる。

気象予報士試験ツイートには、そんな『売り込みいいね』が何件もついた。

『いいね』を押した人の中には、気象予報士試験に合格し、その合格法を有料noteとして販売している者がいた。

こちらとしては、「失敗した。次は絶対受かってみせる」と強く思っているわけだから、こういったnoteを売り込むには絶好のカモだ。

しかし、その後知ったことだが、気象予報士試験には、試験対策を無料でできるコンテンツがあったのだ。

会員登録は必要だし、解説がすべて正しいかというとそうでもない(特に第50回試験以前の解説はかなりテキトーだ)。しかし、受験生の交流の場としての役割もあり、意見交換や質問もできる。

果たして、個人が書いた有料noteは『めざてん』を超えているのだろうか。甚だ疑問だ。

気象予報士試験に限った話ではない。とりわけ語学学習において、有料noteを売り込んでいる人は多いが、果たしてそのうちの何割が値段分の価値があるかはわからない。


Atsueigoさんという英語学習の巨人みたいな人がすでに無料でブログで学習法を書いている。あるいはYoutubeでも色々お話されている。

これらの無料コンテンツ以上の質を求めるのならば、それはnoteよりも書籍の方がよいだろう。ある程度の精査がなされている。少なくとも、著者がテキトーに書いたものがそのまま印刷されるということはほとんどないだろう。

となると、結局noteというのは、無料ブログにも、有料の書籍にも内容面で劣る。

有料記事の数少ないメリットが、「面白い」という点だ。

ある意味で無責任に書くことができる。だからこそ、その人となりがわかって楽しめる。

僕は、その「面白い」という点を理由に、たとえばひょーどるさんや堀元見さんの有料記事を購入している。

逆に、「勉強の役に立つ」という点だけ取り出してみると、書籍と無料コンテンツだけで十分事足りる。むしろ、有料noteは邪悪でしか無い。

正直申し上げて、有料noteに『役立ち』を求めてはいけない。


『勉強法の勉強』は最小限に

そもそも僕は、『勉強法の勉強』はあまりやらなくて良いと考えている。

というのも、この情報社会において、少なくとも70点以上の勉強法は容易に見つかるからだ。

すなわち、効率100の勉強法を探すのに半年かけるよりも、効率80の勉強法を3日で見つけてあとはひたすら努力や思考を続けた方が効果的だ。

実際、難関資格や難関大学に合格した人の勉強法が必ずしも100点の効率かというと、そうとも限らないのではないか。

となると、検索して2,3の情報を得て、それを信じてひたすらに勉強を続けた方がいい。

英語学習でありがちだが、英検1級に受かった人ごとに勉強法は異なる。僕がオススメしない方法を推奨している人もいる。

Aという方法を採っても、Bという方法を採っても受かる人は受かる。それが勉強法というものだろう。

であれば、一つの方法にどっぷり浸かり、いわば『信者』と化すくらいのめりこんで勉強した方が良い。

さっと調べて、それをひたすら信じてやり続ける。これで十分だ。少なくとも複数人の有料noteを買う意味は無い。


一番効果的な勉強法はウケない

勉強法の勉強に意味が無いと書いたうえでさらに付け加えるが、概して効果的な勉強法というのは有料化が難しい。

というのも、ありきたりな方法、いわゆるクリシェだからだ。

英語であれば単語や文法、気象予報士であれば基礎知識、数学なら計算といった、ものすごく基礎的な点をどうにかすること。これに尽きる。

その一方で、視聴率があがる、「売れる」勉強法というのは、変な名前で突飛なものが多い。

したがって、良い勉強は有料noteに向いていない。

売れているnoteで書かれていることが必ずしも効果的とは限らない。むしろ真逆な可能性さえある。

その点を加味すると、果たして何かの勉強のために有料noteを買うというのは、極めて非効率なやり方だとしか思えない。


かくいう僕も、以前は英検1級の勉強法について、有料noteを売っていた。

その時の僕は何を思っていたか。

「なんとか、金にならないかなあ」だ。

そして、今無料にした理由は、「金にならないから」だ。

はした金を得るくらいなら、完全無料で公開した方が後々利益となるだろうという考えのもと、今は無料にしている。

ただ、有料noteの著者の8割方はそうではない。小銭稼ぎのために、内容も大してない、かといって笑わせにきているわけでもない、その辺に転がっている石ほどの価値もないnoteを売っている。

そんな、ゴミほどの価値もないnoteを買うくらいなら、1秒でも長く勉強した方がマシだ。

少なくとも自分は、そう自分に言い聞かせている。

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