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余寒の京都旅「新熊野神社」一.後白河上皇と院政


皆様は"月下氷人石"をご存知でしょうか。

八坂神社南楼門近くにある妖怪ぬりかべのような灯籠の名前です。私は毎週欠かさず"newsおかえり"の人気コーナーNDYを観ているのですが、初めて問題を解くことが出来ました。月下氷人は仲人という意味で、月下氷人石は迷子案内の役割を果たした道標です。京都検定合格者もしくはブラタモリファンならもちろん知ってましたよね。誓願寺の迷子道標が特に有名ですが、他には北野天満宮松向軒に奇縁氷人石という迷子導石があります。

わたくし京都を得意としているはずなのに、NDYの問題って本当難しくて正解したのは今回が初めて。いつも0点を叩き出す河合郁人さん、A.B.C-Z塚田さん、古川アナのことを決してバカにはできません。毎回超難問なんですよ。そういえばデパートや遊園地の迷子案内アナウンスをめっきり聞かなくなりました。ピンポンパンポンと音を鳴り響かせたあとに子どもの特徴を店内放送で伝えていました。今の十代は昔話だと思うでしょうね。NDYは放送終了後一週間限定でTVer視聴可能です。気になる方はぜひご覧になってみて下さい。では旅の続きに参りたいと思います。

前回はトビウオ絵馬で有名な剣神社で参拝しました。今回は暗くて撮影出来なかった新熊野神社リベンジ。境内をたくさん歩いたので全四回を予定しています。


緩やかな坂を下って東大路通に向かいます。


時刻は午前七時。

路駐するトラック。開店準備を始める商店街。足早にバス停へ向かう人。そして激走の車たち。本格的な朝がやってきました。


神社はやっぱ明るいほうがいいですね。雰囲気が全然違います。早くも二度目の参拝となりました。


シンプルなデザインの社号標。


新熊野神社いまくまのじんじゃ
熊野信仰が盛んであった平安後期の1160年、後白河上皇が紀州(現在の和歌山県)熊野の神をこの地にあった仙洞御所法住寺殿せんとうごしょほうじゅうじどのの内に勧請かんじょうして、当社を創建した。上皇の命を受けた平清盛は、熊野の土砂や材木を用いて社域や社殿を築き、那智の浜の青白の小石を敷いて霊地熊野を再現したとされる。
皇室の尊崇が厚く、社域は広壮、社殿は荘厳を極めたが、応仁の乱で荒廃し、現本殿(市指定有形文化財)は1673年に聖護院の道寛親王により再建されたものである。
境内のくすの木は、熊野から移植した後白河上皇お手植えの神木といわれ、健康長寿、特に腹を守護する神、また、安産の守り神として信仰されている。
足利義満が初めて観阿弥・世阿弥父子の能を見た場所としても知られている。

京都市

『毎回行くのしんどいから京都に作ったろ。』

院政がどれほど凄かったのかを物語る社史です。ちなみに後白河上皇は熊野行幸を三十四度も致しました。京都~和歌山間をこんなにも往復してただなんて輿に担がれてたとてスゴいことです。そりゃ長生きしますわ。


境内案内図になります。

ステンレスって耐久性に優れているかと思いきや、風雨や紫外線による経年劣化でインク部分が白くなるという致命的デメリットが存在します。結局一番コスパのいい素材って古くからある"木札"と"墨"なんでしょうね。


境内図だけではありません。なんとジオラマまで置かれていました。

Google Mapなどの衛星写真って便利ではあるのですが、自然が多いと建物がまったく見えなくなるという欠点があるんですよね。その点ジオラマだといい感じで自然が省略されるので全景が大変わかりやすくなります。どの寺社仏閣も採用してですが、高度な製作技術とお金が必要でそう簡単には設置できません。神社の全景ジオラマが屋外に展示されているのは大変珍しいです。きっと地元の人が奉納されたのでしょうね。


ジオラマの右隣にある建物は手水舎になります。


コロナ禍以降使用不可のままになっているところもあれば、柄杓を使わないで済むよう竹筒を工夫しているところもあったりと、手水舎の対応は神社によってまちまち。

維持管理はタダじゃありませんからね。出来ることなら水回りの設備全部なくしたいって思っている寺社仏閣は少なくないと思いますよ。


社務所になります。後方の建物は元拝殿とかで、授与所は新たに増設したんでしょうね。


御神酒の授与品なんてあるんですね。初めて見たかも。

案内書が欲しかったのですが早朝だったのでもちろん手にする事が出来ず。御朱印やお守りを得られないのが"ずらし旅"最大の欠点になります。


剣神社もそうでしたが、新熊野周辺の神社ってなぜか絵馬のクセが強いんですよね。このあたりで絵馬のデザインを競っていたのでしょうか。ちなみに新熊野神社の絵馬は八咫烏になります。サッカーのロゴでお馴染みですよね。


今回はここまで。

次回も引き続き新熊野神社の境内を歩いていきます。



今回の参拝ルート

©Google Map


追記

note公式マガジンに記事が掲載されました。ありがとうございます。



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