自分が生きている今、ジェノサイドが起こっているとしたら。どうすればいいのだろうか。
自分が生きている今、ジェノサイド(民族や国籍,宗教,人種を理由にある集団に対する組織的な大量殺戮)が起こっているとしたら。どうすればいいのだろうか。これは、もしもではない僕が考えている問いの話。
(注意:イスラエルパレスチナ問題は複雑なのでこの記事だけで理解や判断をしないようにお願いします。また、修正が必要な場所があれば気兼ねなく教えてください。)
世界一周をしています。もう11ヶ月目になりました。
心の中に留めていた方が自分としては安心できるのですが、黙っていると後悔しかなく1人でも多くの人に今の世界の現状や考えていることを共有して仲間になってもらいたいと思い共有します。
ナチスのジェノサイドの中心地、アウシュビッツ収容所を訪れた
先月の頭に世界の負の歴史を知ることも重要だと思い、アウシュビッツ収容所とビルケナウ収容所を訪れました。
ポーランド街の喧騒から離れた田舎、自然の気持ちよさすら感じる場所で
110万人以上というおびただしい数のユダヤ人を中心とする方がその場所で亡くなったと言われています。
第二次世界大戦のとき、ナチ・ドイツおよび占領下のヨーロッパでは、「ユダヤ人」という理由で約600万人以上が殺害されました。
そこでは殺虫剤を使って大量に人を殺したガス室がいくつもまだ残っており
処刑台、人々が収容された何百もの建物がありました
2~3メートルの高さで50メートルくらい、幅数10メートルの部屋がいっぱいになるほどの亡くなった人の髪の毛や鞄も展示されてました
そこでは、目の前の人を同じ人として扱わず、簡単に何度も目の前の人たちを殺していたようです
人間にはここまでバグが起きるんだ。
それが現実に起こってしまったんだということ。
その景色とどんよりした感情が一緒に脳に刻まれました。
ナチスが起こした大虐殺や広島や長崎で起こったことを知ると
誰もがその出来事を"過去の人間の失敗”として捉え
そして、”こんな過ちは2度と繰り返してはいけない”と誰もが考えるんだと思います。
アウシュビッツを見た時の僕も当たり前にそう心に誓ったうちの1人でした。
その後、僕は、学んだ気分になり、旅を続け、人と会ったり、人と過ごしたり、次の計画をしたり、忙しく楽しく旅をしていました。
日常の中で気づいた大きな違和感
1ヶ月後のある時、滞在していたモロッコは日中暑すぎたので、ホテルで長めに休んでいました。久しぶりにゆっくりする時間があり、ふとスマホを見ているとイスラエル軍がパレスチナ人が避難しているテントに攻撃したというニュースが耳に入ってきました。
その後、インスタグラムで状況を調べてみるとその攻撃でパレスチナで亡くなったかもしれない子供たちの動画が出てきました。自分の姪っ子や甥っ子と重なってみえて、パレスチナでの現状が頭から離れなくなってしまいました。そして、僕のインスタグラムはパレスチナの亡くなった女性や子供の動画でいっぱいになりました。(おすすめが変わった)
その日から心の違和感が取れなかったので、ニュースやYoutube、本をで改めて調べてみると現実に心がへし折られるほどの事実が現在進行形で起こっていることがわかりました。
ジェノサイドが今の時代でも起こっている可能性が高い
衝撃だったのがパレスチナ側の死者とその内訳です。
何万人もの死者のうち、ほとんどが無実の子どもや女性であること。
また、国際法上違反の兵器まで使って市民を攻撃しています。
・ガザ死者3万5000人超、身元未確認は1万人以上 国連が内訳更新 (2024. 5.13)ロイター
・国連は今月6日、公表されている死者数で女性と子供が占める割合は69%と発表した。その2日後、この割合は52%に修正された。(2024.5.17)
・イスラエル、ガザとレバノンで白リン弾使用 国際人権団体が指摘 (2023年10月13)
そしてこれらのはジェノサイドだという声が国際機関からも上がっています。
・CNN:『イスラエルの行為はジェノサイド、国連特別報告者が「合理的根拠」示す』 2024.03.28 Thu posted at 11:14 JST
・朝日新聞:イスラエルの行為は「ジェノサイド」 ルラ大統領インタビュー:朝日新聞デジタル
私は、ハマスが民間人を攻撃したことや人質をとっていることを僕は非難します。そして、ここには書けないほど二国間の問題は複雑な事象が絡んでいます。そして、どれか特定の国を応援することはしたくないです。
でも、それを踏まえてもイスラエル軍がやっていることはやりすぎを超えています。殺害しているこれはナチスドイツによるホロコーストのようなことが現代の社会で起こっている可能性が高いと僕は理解しました。
そして、一刻でも早く、そして多く支援を受けるべき人たちが何万、何十万、何百万とパレスチナにはいるようです。
国際社会はイスラエルに強く当たれないらしい
そんな昔のようなこと今のちゃんとした国際社会で起こるわけないだろうと思う方もいるかもしれません。私もそう思った人のそのうちの1人でした。
ウクライナを侵攻したロシアのようにイスラエルは、制裁を受けてないですよね。でも調べてみると国際的にイスラエルを拘束できない理由や、イスラエルが従って来なかった歴史もありいまの国際機関やアメリカでも簡単に止めることはできないみたいです。
・アメリカは武器をイスラエルに供給している
米政権、イスラエル向け追加武器供与承認 戦闘機など=米紙
・政治家をサポートするユダヤ人団体がいるのでユダヤ人で作ったイスラエルを非難できない
拒否権行使の背景に親イスラエルのロビー団体の存在
・そもそも国際連盟やイギリスがパレスチナ人の領土にユダヤ人のイスラエルを作ることをサポートした立場にある
【解説】 イスラエル・ガザ戦争 対立の歴史をさかのぼる
人は大丈夫だと勘違いしてしまうバイアスがある
パレスチナイスラエルに関して、以前、僕もニュースを通して自分の耳に入っていましたが聞き流してしまっていました。
改めて事実を並べてみるとこれは本当におかしいことが起こっていることがわかりました。正直、今まで行動に起こさなかった自分を恥じました。
でも、人間はかなり意識しないと、大変なことが起こっていたとしても、普段通り生活をするために無意識に大丈夫だと思ってしまう生き物であると思うのです。アウシュビッツやビゲウ学ぶ中で私はそれを強く感じました。
普通のドイツ人ですら、虐殺をしていたとしても、道徳観を持って人として正しいことをしていたと思っていた人がいたという記述がありました。
収容所に入っていたユダヤ人ですら、虐殺なんて怒るはずがないと信じていた人がいた描写も映画「シンドラーのリスト」の描写にありました。
人は大変な時でも大丈夫だと思う勘違いをしてしまう。
そんな勘違いに自分も罹っていたのだと思います。
「こんなこと2度と起こしてはいけない」なんて思ったそばから自分は目を醒さなきゃいけないと思いました。
衝撃的な事実を知った時、大丈夫と思ってしまいそうだったら、立ち止まって、いくつかの情報を集めて、今の事実を見つめることが大事だと思います。
実際に、ナチスのホロコーストが起こった後でも平気で虐殺は世界中で起こっています。
<1990年以降起こった虐殺の一部>
・ルワンダ虐殺 (1994年)
死者数: 約80万人から100万人
ルワンダ虐殺から30年、今も遺体探す家族ら
・ボスニア・ヘルツェゴビナのジェノサイド (1992-1995年)
死者数: 約10万人
「この地面には大量の血が」 スレブレニツァ大虐殺の生存者
・ロヒンギャの迫害 (2016年~現在)
死者数: 数千人(具体的な統計は不明)
ロヒンギャ難民問題―世界で最も迫害された少数民族
人間は大変な現実を見逃してきた部分があるように思います。
そして、過ちを繰り返してしまっているように思います。
人間、大丈夫だと思ってしまうからこそ、
時間をとって調べたり、人に伝えたりすることで
悲惨な現実と戦えるようにしなきゃいけないんだと思います。
正直、現実に目を向けられるようになってから
心がどんよりして鬱々しいです。元気が減りました。そして、たまに吐き気がすることもあります。
でも、何百万人の命が無慈悲に削られていくことに自分が何かできた方がその人たちにとって、そして自分にとってもいいに決まってます。
さて、虐殺が起こっていることを知った後、どうすればいいのか。
主にパレスチナの人への支援と、イスラエルの攻撃を止めるためのアクションがあります。気軽にできるところからやってみてもらえると嬉しいです。
下記、できるアクションをまとめてくださっているインスタアカウントがあるので紹介させていただきます
<アクションを日本語でまとめてくれているアカウント>
・日本語で知る歴史🇵🇸 palestinejpn
・パレスチナに自由を palestine.in.japanese
・Kifu For Palestine Kifu For Palestine
・シルトビラ sirutobilla
下記、私がざっくりと調べてコツコツやっていること
パレスチナの人への支援
<パレスチナの悲惨な状況>
・110万人以上が飢餓状態に陥っている
国連WFP「ガザ北部は5月までに飢餓に陥る」 約110万人が食料不足に[2024/03/19 05:49]
・必要な医療が届いてない。医療品が無く、麻酔無しで手術をするような状況。
NHK:医薬品不足で必要な手術できず 英外科医が証言 ガザ地区 (2023/12/18)
・国外に出ようとすると高額の賄賂を請求される
読売新聞:エジプト越境「大人1人1万ドル」、逃げ場ないガザ住民「他に選択肢ない」…迫るラファへの地上侵攻
2024/03/08 07:43
<国際団体や個人に寄付をする>
・食糧:世界食糧計画 (WFP)
・医療系:国境なき医師団
・医療系:日本赤十字 イスラエル・ガザ 人道機器救援金
・子供支援系:セーブザチルドレン
困っている家族に対して、直接個人基金もできます(英語ページなのでgoogle 翻訳を使ってください)
・https://docs.google.com/spreadsheets/d/1-DDMFyn-ttboPXrz1bB3MFk7BlzCwfugh4259Wh7U1s/edit#gid=543936639
イスラエルが支援の邪魔をしているという報道がありますが、大変な時だからこそ資金が不足してしまうので更なる支援が必要だと思います。
エスカレートしていくイスラエルのジェノサイド
イスラエル軍のジェノサイドは日に日にエスカレートしてます
・ANN:イスラエル軍がガザ地区中部の町を攻撃し少なくとも65人が死亡(2024年6月6日)
・ロイター:ガザ学校攻撃、子ども14人含む40人死亡 イスラエル「ハマス拠点」主張 (2024年6月6日)
・ロイター:ラファ避難民密集地区攻撃、死者45人 イスラエルは調査へ (2024年5月27日)
イスラエルの行き過ぎた攻撃を止めるためのアクション
<イスラエルの行き過ぎた攻撃を止めるためのアクション>
・SNSでパレスチナやイスラエルに関するニュースや投稿を見る/いいねする/シェアする
→イスラエルはプロパガンダにお金を払っているので、それに負けないほど正しいニュースにアテンションが必要
・攻撃を止めることに関わる請願書等に署名する
→1人でも多くの署名を集めることで要求が通りやすくなる
・政府やイスラエル大使館に対して意見を述べる
→政治家は国民に選ばれているので可能性が上がる
・イスラエルに関わる商品を買わない
→イスラエルの経済活動が停滞するので戦争を止める理由になり得る
・デモに参加する
→数と声がないと間違った行動を続けてしまう
実際に直近、伊藤忠の子会社がデモや国際的な意見を受けてイスラエルの武器製造会社との連携を絶った事例があります。
個人のボイコットで世界中のスターバックスは株価が下がって困っているようです。
なので安心してください。こういう行為が無駄ということはないです。
僕は、国際機関と個人への寄付を行い、政府に対して意見を送ることや署名をしました。そして、イスラエルに関わる企業の商品購入を減らしました。これからデモやチャリティーイベントに参加する予定です。
意識的に現実を見て誰かと一緒に進む
人は大変な状況でも普通だと思ってしまうからこそ、
意識的に現実に目を向けていきたいです。
悲惨な現実に心が潰れそうですが
しんどい事実だからこそ、誰かと大変だねと言い合いながら、
少しずつ何かを届けられれば良いなと思います。
命が潰されそうな人に対して僕ら1人ずつの力は小さな力かもしれませんが相乗効果でよくなっていくことを信じてます。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
夜な夜な描いた文章なので、支離滅裂なところがあったらすみません。
速度が大事だと思うので共有させていただきました。日々、加筆修正していく予定です。
P.S.:旅の途中ですが、パレスチナに対するアクションが盛んでパレスチナ出身の方が多いロンドンに移動しました。今週はパレスチナに対して集中してアクションをする週にしたいと思います。
勉強になった資料
・ガザを知る緊急セミナー ガザ 人間の恥としての(2023年10月23日)
・「ハマス・イスラエル衝突」錦田愛子・慶應義塾大学教授、鈴木啓之・東京大学特任准教授 2023.10.18
・「パレスチナの論理」を徹底解説~「ハマス憲章」で読み解く”弱者の論理”とイスラム武装闘争【豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス】(2023年12月8日)
・「イスラエルの論理」を徹底解説~たとえ世界を敵に回しても戦う理由とは?【豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス】(2023年11月30日)
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