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憧れの電話機能

 韓国ドラマ『私の心が聞こえる?』を観た。全く耳の聞こえない御曹司の主人公が、障がいを隠しながら会社を運営しようとするが、騙され、傷つき、支えられ、また裏切られ、といった、まぁドロドロな話である。

 ドラマの中で、主人公が電話でやり取りをするシーンが何度もあった。聞こえないことを隠して仕事をしているのだから、当然、電話も違和感なくこなせなければならないのである。その度に登場する電話機能がとても気になった。電話がかかってくると、イヤホン型のワイヤレスマイクを装着し、携帯の画面を見る。そこには話の内容が表示されていたのだ。それも、誤字脱字なく、タイムラグもなく。

 この機能私も欲しい!そう思って調べてみたところ、似たようなサービスを見つけた。ドコモが運営している、“みえる電話”である。アプリをダウンロードすれば無料で使えるので、早速ダウンロードしてみた。電話を受けた(掛けた)状態でこのアプリを起動すると、相手の言葉がメールのように画面に表示されるのだ。
 試しに使ってみたのだが、「雨」と「飴」などの同音語や、企業名や建物名などの予測不能な単語は苦手なのか、誤表示が目立つ。日常会話ならこなせるのだが、仕事の数字など複雑な話になると難しいだろう。また、相手が長めに話してしまうと、いつまで経っても字幕が表示されず、無言の時間ができてしまうのである。そして、これは私の電話の使い方のせいなのだが、普段電話をするときはスピーカーホンにしたものを耳元に当てているために、通話と同時に画面を見るのは難しい。

 最近聞き取りづらいなぁと感じる程度の方であれば役に立つのかもしれないが、耳代わりになってくれる存在を求める私にとって、実用的なものかと問われると、まだなんとも言えないところにある。あくまでも電話の補助として使うものである。
 このサービスは2016年に始まったもので、まだ3年しか経っていない。いまはまだ頼りないが、今後改善開発がなされ、私のような者でも仕事で電話対応ができる時代がそのうち来るのではないかと、少し期待している。

 最後に少しだけネタバレすると、この電話の機能のせいで、ドラマの主人公は命の危険に晒されてしまう。なんでかって、電話に出てる人が本人かどうかは文面だけでは分からないから。。。

読んでいただきありがとうございます!