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お薬のお話〜コロナワクチン接種後に精神病を新規発症

こんにちは! 

気まぐれにコロナワクチンは安全なのか?シリーズをやっていきます!

やま茶の独断と偏見に基づいて選ばれた論文を紹介します!!

New-onset psychosis following COVID-19 vaccination: a systematic review.

COVID-19ワクチン接種後の新規精神病発症のシステマティックレビューですね。

この論文は症例報告を集めたものなので、コロナワクチン誘発性の精神病がどのくらいの頻度で起きるのかは不明ですが、どのような転機を辿ったのかを知るにはとてもわかりやすかったので紹介します。

今回紹介する論文を掲載している雑誌、Frontiers in Psychiatryの2023年のIFは4.7でした。

ラトビア大学が提出した論文です。
2019年12月1日〜2023年の11月21日までにPubMed, MEDLINE, ClinicalKey, and ScienceDirect. Studiesで報告された症例を集めまとめたものです。

24症例で新規精神病発症が報告されており、54.2%が女性、平均年齢は33歳でした。うち33%はファイザー・ビオンテック社のmRNAワクチン接種後に起こり、25%はアストラゼネカのウイルスベクターワクチンでした。
発症までの時間は5.75日、ほとんどは1回目か2回目接種後でした。
精神病症状持続期間は1〜2ヶ月、平均52.48日。
血液検査結果は半数で異常値があり、白血球・CRP上昇が確認されました。
非定型抗精神病薬・定型抗精神病薬、抗てんかん薬、抗不安薬、ステロイド(脳炎の可能性疑いで)などが投与され、完全に回復したのは半分でした。
残りの半分は、弱い精神病症状や感情鈍麻が残っているそう。

これを見て、なかなか強い精神病症状が出たなという印象です。入院しないと厳しいでしょう。
繰り返しますが、新規発症ですからね! 

発症までの日数からやはりワクチン接種によるものだと考えられ、仮説ではありますが、筆者らは、免疫反応がトリガーになって炎症性サイトカインストームが起こり、NMDA受容体の機能低下、それに続いて、ドーパミン量が増え、精神病症状に発展したのではないかと考察されています。。だから、白血球やCRPも異常値になっていると。
他の仮説は、ワクチン接種によって抗NMDA抗体が作られ、それによって脳炎になり精神病症状を発症したのではないかと。ステロイド治療を行なった症例もありましたからね。

いずれにせよ、半分は完全に治っていないのですよ(T ^ T)

発症頻度はどのくらいあるんでしょうか。ワクチンによるものと判断されずに「普通の精神病」として治療された症例もあるかもしれません。


参考文献

Marija Lazareva, et al. New-onset psychosis following COVID-19 vaccination: a systematic review.Front. Psychiatry 15:1360338.

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