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【音楽ビジネスの学校2020レポート:7】"ゆるふわコンシェルジュ"ふくりゅうに学ぶファンとのコミュニケーション設計

 この日の講座も非常に有益でした。全16回の中で、変化を迫られている音楽ビジネスについて、総合的に各分野を未来志向で、過去や現実もしっかり学んでいこうという構成になっています。この日のふくりゅうさんは、マルチにいろんな才能がある人です。本人は、「ミュージック・コンシェルジュ」と名乗り、Spotifyの公式プレイリスト「キラキラポップ」の選曲、数々のコラム執筆などで活躍しています。表に出ない活動も多く、様々なアーティストの活動のプランニングで貢献しています。
 講座の内容は、ENTREのレポートを是非にご覧ください。有益です!

 「音楽ビジネスの学校2020」の全体を設計して、講師をキャスティングする時に迷ったのが、ファンクラブ、マーチャンダイジングといった分野の部分でした。今やアーティストビジネスの収益の中心なので、外せません。ただ、ファンクラブ運営は、「機能」という側面も強く、SKIYAKIやエムアップなど会社として成功している例はありますが、講座として取り立てて学ぶとしたら、本質である「アーティストとファンのコミュニケーションの具現化」であり、「ファンコミュニテイの形成の仕方」を学んでほしいと考えました。そうなると日本で一番、本質を抑えていて、裏で具体の「企画」を山ほどしているふくりゅうさんが最適だと思いました。

 今や「ITと音楽の専門家」面している僕ですが、十数年前に彼と一緒にアーティストプロデュースをした経験が礎になっています。彼からは多くの本質、デジタル化に伴う変化について教わりました。
 僕の最初の著作は、2011年でふくりゅうとの共著です。今でも古本なら手に入る良いなので、興味のある方は読んでみてください。Sweet Vacationというユニットで、「日本初」みたいなことを彼と二人でやりまくった記録もこの本にまとめています。

 一緒に仕事をしたから知っているのですが、彼が素晴らしいのはファン目線を決して失わないことです。自分が企画した特典など、いくらでももらえるものを、お店で並んで買って受け取るのをやめません。実際に購入することを楽しんでいるようにも見えます。ファンの喜びを体感できているから、的確な企画ができるのでしょう。
 莫大な情報量とともに、人を見抜く洞察力も持っています。時折メッセージをくれて、新しいアーティストや音楽の潮流を教えてくれます。インディーやサブカルも含めて、僕が流行遅れにならないのは、ふくりゅう以外にも何人かいるトレンドメイカーとのホットラインがあるからです。面白い動きを知ることができています。
 個人的に感謝しているのは、「観るべきアニメ」を必ず教えてくれることです。僕がいわゆるオタク系カルチャーに強くないことをよくわかっているので、それを踏まえた上で「これは観なくてはダメです」と指令がきます。
『涼宮ハルヒ」シリーズも、「まどマギ」も最近だと「映像研には気をつけろ」も「ふくりゅう指令」が無ければ、見逃していたでしょう。時代を象徴する作品の面白さが体感できる間は、ユーザーとの共感ポイントが保てているという感覚が僕にあります。「映像研」は、アニメ版「ニューシネマパラダイズ」だと思うので、教養としての見方もできる作品ですが、女子校で男言葉で展開される会話をキャッチアップでき、音楽プロデューサーとしてまだ現役で大丈夫だなと思うことができました。

 今や大ベテランで、若い人から見たら「大先生」でしょう。本人は、重鎮にならないために名前をひらがなにしているそうです。「ゆるふわーでーす」とか濃いヒゲズラで言っているのは意味不明ですがwww 理由はわかりませんが、野心、功名心は弱いのが良いような、勿体ないような人なのです。このまま長く日本の音楽界で今のスタンスを貫いてくれそうです。普段からの「指導」に感謝しつつ、今後の一層の活躍に期待しています。

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