見出し画像

CDが売れなくなって、レコードが売れるようになったアメリカ市場!

 環境やユーザーの嗜好の変化によって、ドラスティックな変化を見せるのがアメリカ市場ですが、音楽市場の変化も極端です。なので、トレンドをわかりやすく知ることができますね。
 CDをウォルマートでの安売りとAmazonの通販に挟み撃ちにあって、タワーレコードは倒産しました。iTunes Music Storeが音楽市場の過半を占めたと思ったら、Spotifyが伸びて、ダウンロード型の配信サービスは終わり、ストリーミングが市場の7割を占めるようになっています。そんな中で実は、CD売上が減り続けるのと対称的に、秘かにアナログレコードの売上は前年比数10%ずつ伸びてきていました。2019年には、遂にCD売上をレコード売上が上回ったので驚いていたのですが、11月末のレコード売上が、過去30年で最高の枚数だったというニュースが伝わってきました。詳細は、Jay君の前掲のblogをご覧ください。

スクリーンショット 2020-12-22 13.12.05

 細かな分析はありますが、ざっくりいうと「楽曲を聞くのはストリーミングが便利だけど、モノとして持つならレコード」ということだと思います。「アーティストとの関係性の証」、「コレクションの喜び」がパッケージ商品を購入する動機だとすると、CDよりアナログレコードが好まれるというのは理解できますね。CD全盛時代に押されながらも、一部の好事家やクラブカルチャー、DJ向けのアイテム用として再生機器(針など含めて)がなんとか生き残ってくれていてよかったですね。個人的にはレコードプレイヤーでステレオで鳴らす音は耳に優しくて好きです。(部屋を狭くしないために購入意欲をなんとか抑え込んでいますが)

 ここでも日本の音楽界の「周回遅れ」状態が、どう捉えるか難しいなと思います。全国にチェーン店としてCD専門店が残ってくれているのはと良いことです。でも(世界で一番)音楽配信の普及が遅れているのは、とても悪いことです。音楽ファンの体験を豊かにしていくことを軸に、両方を伸ばしていくような施策が音楽界全体として必要だなと改めて思いました。

 デジタル対アナログ、ネット対リアルという感覚はすでに時代遅れで、ユーザーを中心に据えて、両方が相手を取り込んでいく発想が必要です。バズワードにこだわる訳ではありませんが、O2O(Online to Offline/ネットからリアル店舗へ)から、OMO(Online Merges with Offline/オンラインとオフラインを併合する)へという、マーケテイングタームの変遷は、わかり易い表現だなと思っています。

podcastはRADIO TALK、Spotifyなどで配信しています。ブックマークをお願いします。まぐまぐでメルマガも毎週発行です。読者登録お願いします!


 

  

モチベーションあがります(^_-)