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人生はチャレンジ!“日常の当たり前”が当たり前ではない世界へ!「世界一周」が与えてくれたギフト

24歳で世界一周をするため、世界に飛び出た彼は、それまで国内旅行でさえほとんどしたことがなかったという。

世界一周を終え「旅は、自分のチャレンジの1つ」、「生きている人生を旅にしたい」と、力強く語る今回の主役:ヨネちゃん。

彼は長年の友人であり、楽しい時間を共有できる呑み友だちの1人である。今回は約11ヶ月間の世界一周を通して得た価値観や、家庭を持ってからの旅に対しての考え方、今後の野望などについてストーリーを聞かせてもらった。

参考書

ヨネちゃんのプロフィール
茨城県在住の40歳、自営業、2児の父。
趣味でイベントの企画をすることが多く、クラブを貸し切ったり、キャンプなどを企画。その原動力は「みんなと楽しみたいから」という。

ヨネちゃんと出会ったのは世界一周旅行から帰国して1、2年後くらいだろうか。共通の友人を通して知り合ったのだが、おもしろい体験をした人がいるなと興味を持ってから、かれこれ15年以上の付き合いになる。

海外に興味がないのに、初海外が世界一周!?

ワクワクの始まり

ーー初めての海外旅行が世界一周っていうのは珍しいと思うけれど、何がきっかけだったのか教えてくれる?

海外に興味があったわけじゃないんだよね(笑)海外に行きたいというよりは、世界一周をしてみたかったんだよね。国内旅行も全然してなかったんだけど、たまたま本屋で「人生の地図」っていう本を見つけて立ち読みしたら、心揺さぶられるものがあって、買って読んだら、感化されたというか、気持ちが盛り上がったんだよね!

ーーそれは旅の本だったの?

いや、自己啓発の本で、写真と一緒に言葉が添えられていて、これがけっこう心に刺さる部分があったんだよね。「今のままで良いのかな。なにかにチャレンジしたいな」っていう気持ちになったの。

本に、作者自身が、世界一周をしたっていうのが書いてあって、それで世界一周に興味を持ってさ。だから本を読んでいなければ世界一周はしてなかったんじゃないかなぁ。

人生を変えるきっかけとなった本:人生の地図

ーー初めての海外で、世界一周をするって怖さはなかったの?

怖かった。何も知らないし、死ぬんだと思っていたから(笑)成田空港に友だちが来てくれたんだけど、俺はもうみんなには会えないかもしれないって伝えて飛び立ったんだよねぇ。

ーー実際に怖い体験はしたの?

一カ国目で騙されて、日本円で60万くらい失って所持金が20万くらいになっちゃってさ。たまたま出会った外国人と仲良くなって、「家に遊びにおいでよ」って言ってくれた人に付いてって、家でブラックジャックをやることになったんだよね。

「必ずお前のカードがトータルで21になるように渡すから、今からここに来るマダムと勝負して稼いで、入院中の祖母を助けてほしい」って言われて、断り切れずにやることになっちゃたの。練習の時点で毎回21になるようにカードを配ってくれたから大丈夫だと思い込んじゃってさ。

世界一周へ

ーー絶対怪しいって(笑)

そうなんだけどさ(笑)マダムが来てから勝負はこっちが勝ち続けてたんだよね。最後の勝負は、マダムが全額賭けてきて、そしたら自分も同等の金額を出さないといけないルールがあるって言われて、今回も勝てると思ってATMにお金を下ろしに行っちゃんたんだよね。たぶん日本円で60万くらいだったと思うけど。

ーー60万も!?すごい!!

家に戻ると「勝負はやはり今夜、某ホテルでやる」って言われて、用意されたバックにお金を入れたんだけど、10秒くらいバックが自分の目の届かないところに持ってかれて、その時に怪しいって気付けば良かったんだけどさぁ。

で、そのあと「お金の入ったバックはお前が持つ。バックの鍵はマダムが持つから安心だろ」って言われてバックを渡されて、自分が泊まっているホテルに戻ったんだよね。

でも、「おかしいな」と思ってホテルのスタッフに相談したら「それは騙されてるぞ」と言われて、鍵を壊してもらって、開けたら本が1冊だけ入ってたんだよね…。

ーーその人の家には戻ろうと思わなかったの?

海外だし、道を覚えてなかったんだよね。住所も知らないから戻れないし、警察に相談するのも嫌だし、「もう関わりたくない!」って思っちゃったの…。

ーー所持金がかなり減って、気持ちも落ち込んで、帰国する気にはならなかったの?

世界一周航空券は持ってるし、このまま帰るのはダサいし、こうなったら2週間くらいの弾丸でいいから世界一周を続けようと思ってさ。騙された時点でどっちにしろ旅を続けても、帰国してもダサいんだけど(笑)でも、もう2度と海外には行かないって思ったねぇ。

ーーそう思ってもおかしくないよね。その後、続けて、何か心境の変化ってあったの?

楽観的になったかな。お金を失ってから、計画を変更して、稼ぐためにワーキングホリデービザを取得してオーストラリアで半年くらい働いたの。お金を貯めるのが目的だったから、贅沢な暮らしはしてないねぇ。

底辺の生活でさ。テントで暮らしてて、雨が降ってくると水浸しになったり(笑)、週に1回だけ3ドルくらいのチョコチップビスケットを買うのが楽しみっていう生活(笑)でも、たったそれだけで満足が得られたからこそ、普通の当たり前の生活で幸せを感じられる人間になって、安定思考から楽観的に変わったんだよね。

ヨーロッパ電車の旅

ーー日本じゃあり得ない生活だね(笑)オーストラリアでは何をしていたの?

バナナのピッキングだね。その仕事を得るために、自分で切りひらいた部分があって、毎朝労働者を迎えに来るバス1台1台に、「俺のことをつかってくれ!」と、自分を売り込んで、3日目に雇ってもらうことができたんだ。

でも、それが地獄の始まりで(笑)長靴が合わなくて爪が3枚剥がれて、すごく痛かった。今思うとよく病気にならなかったなって思うし、痛いのを我慢して仕事をして、頑張ってたね。次の国に向けて必死にお金を貯めていたよ。

ーー大変だったね。病気にならなくて良かったね。旅をし続けて、思い出の国や場所はあるの?

やっぱりオーストラリアだね。住んだってのもあるけれど、友だちとふざけてた時が1番おもしろかったって思い出に残ってるし、やっぱり自分は素敵な場所に行くのも好きだけど、誰かと思いを共有したいからかなぁ。

ーーだから、昔からあれやろう、これやろうっていうみんなで楽しめる企画をしてるの?

そうだねぇ。面倒くさい部分もあるんだけど、でもそれ以上に楽しみたいっていう気持ちが強いかなぁ。世界一周に行く前より、行ってからのほうがフットワークが軽くなって、やりたいことを行動に移せるようになったかなぁ。

ーー素晴らしいことだね!約11か月の世界一周を通して海外と日本の違いを感じることはできたの?

旅の途中で出会った人が言ってたんだけど、「日本では何かをして負けてもそれが財産になるけれど、海外では負けは負けなんだ」って言われて、日本は安全だし楽に暮らしていけるけれど、海外は、だまそうとして近づいてくる人が多かったし、サバイバル感を感じたよねぇ。

出発前、友人たちがメッセージを書いてくれたシャツ

ーー今は結婚して家庭があって、旅行に対する考えっていうのは前と比べて変わったのかな。

家族が一緒となると、安全第一を考えるよね。日本であれば心配はないけれど、海外だと予測ができないことも起こりえるから、家族に不安な思いをさせてしまってはかわいそうだし、「守らなきゃ!」っていう気持ちはあるよねぇ。

ーーそうだね、家族を連れて行くなら安全第一だよね。

長男が4年生になったから、今年から年に1回は海外に連れてってあげたいなと思っていて、安全そうな韓国に6月に行く予定だよ。でも最終的には思い出が詰まったオーストラリアに一緒に行きたいなぁって考えてるねぇ。

ーー韓国、楽しみだね!旅を通して子供たちに、何かを得てほしいという気持ちはあるの?

もちろん!新しい世界を見せてあげることで、見聞が広がるし、子供のほうが大人より感動も大きい。旅がきっかけで「こんなことがしたい」っていう夢を持ってもらいたいし、可能性を広げてあげたいよね。

子供たちには旅を含めてその他いろいろチャレンジをしてほしいよね。旅って、チャレンジするっていう意味もあると思うから、「旅は、自分のチャレンジの中の1つ」って思うよねぇ。

ーーカッコいいセリフだね(笑)他の人にも旅をおすすめしたいと思う?

そうだねぇ。非日常を過ごせるっていうのが旅だと思うし、日常もあれば非日常もあって、オンとオフがあったほうがリフレッシュできるし、それによって新しくアイディアが生まれたりすると思うし。

それに、旅先でトラブルがあったら自分でどうやってそれを解決できるか考えて、場合によっては妥協する部分もあるだろうし、解決策を模索していくことが、生きているって感じがするよね!

ーーそうだね。自己成長にもつながるし、ある意味ワクワクするよね(笑)では、最後に、将来はこんなことをしてみたいっていうのはある?

かっこよく言うと、「生きている人生を旅にしたい」っていうイメージがあって、「ここに行きたい」というよりは、世界一周の時と同じで「チャレンジしたい!」っていうのはあるね。

例えば、北海道や九州までバイクで行ったり、四国の八十八ヶ所を周ってみたいっていう感じ。だから、チャレンジがベースにあって行き先を決める感じかなぁ。チャレンジして、ワクワクし続けていたほうが、絶対におもしろい人生になるし、最期に良い人生だったって、思いたいなぁ。

イースター島のネックレス

21歳で運命の本に出逢い、24歳で世界に出て嫌な思いをし、もう2度と海外には行かない!と思っても旅を続けた。彼がその思い出を笑って話せる理由は、チャレンジ精神と、ワクワクしたいという思いが根底にあり、常に前向きに物事をとらえられるからだろう。

友人として思うが、彼はコミュニケーション能力が高く、自分で道を切りひらいていくタイプである。常に新しいアイディアがあり、それを実行するスピードも早い。

彼のワクワクしたいという楽しそうな顔を見て、まだまだこの男はやってくれるだろうと思うと、今後の彼の行動が引き続き、楽しみである。


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