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とりあえず今日の奇跡

わたくしね、美容師をしておまして。
今日はなかなかパワフルかつデンジャラスなサロンワークでしたの。
だから誰かに聞いてもらいたくて、でもお客さんのことだから誰にも言えなくて、だから匿名のNOTEに書かせていただきますね!

今日の夕方、僕は一人でサロンワークをしていた。
16:30予約のお客さんから電話が来た。
「10分ほど遅れます。」
マンツーマンスタイルのうちの店では、お客さんの遅刻は正直なところ痛い。
が、この方は男性の常連のお客さん。
髪型はいつも同じなので、時間内に終えられるだろうと、受け入れた。
もともとは彼女の紹介で通ってくれているが、その彼女とは別れ、つい先月、結婚&新婚旅行をして来て、今日はその土産話を聞く予定なのだ。

予約時間を10分すぎて慌ててお店に入ってきた。
「すみません!!」
さっそくカウンセリングで髪型の確認。
結局、いつもと一緒に、ということで。
時間もないしそのまま切ろうかな、と思ったら今日に限ってスタイリング剤をつけてきている。
「じゃあ、すみませんが急いでシャンプーしましょう!」とご案内。
シャンプーしてトリートメントを置いてる間にドリンクを作りに2階に上がる。
急げ急げ!

と、その時に入り口に誰か来た音が!
(急いでる時に限ってー。。。)
と、正直思ったが笑顔で入口に向かう。

そこにいたのは、いまシャンプー中のお客さんの元彼女!!!
シャンプーを買いに来た。
まさかこのタイミングで!!!

元彼女には「彼はもうここには通ってないよ」と以前伝えていたが、元彼がいまここに!
隠し事がバレてしまう。
(いや、待て!彼はフェイスガーゼをしていて顔は見えていない。なんなら彼女の位置からはシャンプー台は見えていないはずだ。あ、でももしかして駐車場に停まっている車を見て、元彼がここにいることをすでに知っているか!?いや、どちらでも僕はすぐにシャンプーを売り、彼をすぐにカットしなければいけない義務がある!次のお客さんに間に合わせるために!!さぁ、まずはシャンプーを売るのだ。)
ということを5秒で考えすぐに対応した。

何気ない顔で素早く対応した。
「おまたせ!いつものシャンプーね!こちらです!!いまお客さんシャンプー中でこちらで失礼します!(ぴしっ)」
「はーい!じゃあまたー!」

ふぅ。危なかった。
修羅場を覚悟した。

何気なくシャンプー台に戻る。
彼が言う。
「もしかして今来た人って…!?」
「そうだよ。オレより声聞いてるだろうからすぐわかっただろうね!」
「やっぱり!!あっぶね!オレがもし車で来てたり、時間通り来てたり、最初からカットしてたらバッティングしてたってことっすよね??焦ったー!」
「そうだよねー!久々に焦ったわ!」

なんて話をして男二人でキャッキャするっていうサロンワークしてます!

今日はなかなかパワフル&デンジャラスな奇跡のお話でした!
ではまた!

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