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仕事のスピードの変化とスピード感の変化の認知について

先日とあるセミナーを聴講しました。こういうご時世なのでリアル開催ではなく配信でした。

そこで登壇者がたまたまウチの会社に言及して、数字を紹介したりしたのですが、その数字が間違っていたのです。関係者が見たら誰でもあれっ?と思うような、言ってみれば「1桁違ってる」みたいな間違いでした。

口頭で述べただけなら良かったのですが、スライドにグラフが表示されていて、そこに数字が明記されていたのです。

登壇者は仕事で何年もつきあいのある人で、facebook で繋がっていたので、僕は facebook メッセンジャーで「間違っていたような気がする。調べてほしい」と連絡しました。

その時点ですでに次の登壇者に席を譲っていた彼からすぐに「マジっすか? 至急調べます」との返事がありました。

やがてメッセンジャーで音声通話がかかってきて「確かに間違っていた」とのことでお詫びがあり(途中で同席していた社長に替わって、社長からもお詫びがあったのには驚きましたが)、イベントの最後の部分で訂正もしてもらいました。

僕がその時ふと強く感じたのは、「昔だったらこうは行かなかったな」ということでした。

まずイベントの配信がないから出席者は限られています。ウチの会社からは誰も出席していなかったかもしれません。あるいは、たまたま出席した人間はその間違いに気づかなかったかもしれません。

でも、彼は「セミナーに行ってきたのでリポートを書きました」と言って、自分でまとめたものを社内回覧したかもしれません。

(ちなみに僕は部下に対して、「セミナー等に出席してもリポートなんぞ書かなくて良い」と常々言ってきましたがw)

で、それを読んだ誰かが「おい、この数字間違っているんじゃないか?」と気づいて、「あ、本当だ」ということになり、「これは放っておくとちょっとまずいかも」ということになって、イベントの主催者に連絡して、主催者は慌てて調べたらどうやら間違っていたと分かって、お詫びと訂正のメールを出して…。

でも、この間にすでに1週間以上の日にちが過ぎており、同じように聴講していた別の会社の人間が同じようにリポートを書いて、それが全社何百人に撒かれていたりして…。

――昔だったらそんな感じでしょう。ことほどさように仕事のスピード感というものは変わってきているのです。

だからきっと仕事のやり方や発想についてもしっかり変えて行かなければならないのだと思います。環境の変化はいっぺんには訪れず、少しずついろんな新しいものが出てきて、我々はそれに少しずつ対応して行きます。

だから、その少しずつが積み重なっていつのまにか大きな変化になっていることに我々は気づきにくいのです。

例えば、そのスピード感の変化に気づいていない人が企業のトップにいたりすると、何か不祥事が起きたような時に、ついつい昔の感覚で物事を進めてしまい、その対応を誤ってしまうのだなと強く感じた次第です。

便利になったと喜んでいるだけではダメなんですよね。便利になった分、我々も対応を変えて行かないとね。

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