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大阪の山中で見つけた春の足音

この前の日曜日は森林ボランティアに参加して山林の整備を行った。そして、作業の合閒に尾根付近まで登ってみた……。
そこにはコバノミツバツツジたちが、膨らみ始めたコバノミツバツツジの蕾たちが、春を待ちわびるかのように寒風にぷるぷる体を震わせながらも耐え忍んでいた。
ここは大阪府三島郡島本町の山の中。
見下ろすと棚田のような山間の畑が小さく見えた。

コバノミツバツツジは低木だが赤松林や尾根に分布し、ここ大阪中部では3月末から4月初旬に山桜よりも一足早く花を咲かせる。
今はまだ冬本番。まだあとひと月は続くだろう。しかも今年は例年よりも寒い。数年前の今頃、1月下旬には梅の花が咲き始めていたが、今年はまだまだそういった便りは聞こえてこない。

それでも、必ず春はやってくる。
ただただ寒さを耐え忍ぶだけではない。耐え忍んでいるだけのように見えても、人間には感じ取ることができないような小さな小さな変化を続けながら成長し続ける植物たち。24時間、365日土の上で生き続ける彼らは、人間よりも自然のことを知っている。
人間が失いかけているそういう自然のチカラを、季節の移り変わりを感じる五感を、大切にしながら生きて生きたい。
尾根の上で、こんなとりとめのないことを思いつつ、コバノミツバツツジの蕾に元気を分けてもらった。

「じゃまたね!」

さあ、もうひと仕事! 頑張ろう。

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