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薬剤師が「おくすり手帳」をあんなにも見たがるのはなんでなん?
薬剤師が「おくすり手帳」をあんなにも見たがるのはなんでなん?
こんにちは! フリーランス薬剤師カメラマンのゆーま(@yakuzou117)です!
薬局で処方せんを渡したら、
「おくすり手帳は持っていますか?」
って、毎回毎回聞かれません?耳タコ案件ですよね。
僕も患者さんに聞きながら、自分で耳タコ。
でも、そのくらいお薬手帳は大事なのです。というわけで今回は、「なぜ『おくすり手帳』は必要なん?」というお話です。
おくすり手帳はいつ誕生したの?
おくすり手帳誕生のきっかけは2つ!
1つ目は、1990年代のソリブジン事件。この事件は、別々の病院から処方されていた抗がん剤と抗ウイルス薬を、飲み合わせが悪いのに一緒に飲んでしまい、死亡者が15人も出てしまったのです。15人の死亡はソリブジン発売後2ヶ月という短い期間だったみたいです(驚愕)。
2つ目は、1995年の阪神・淡路大震災。飲んでいたお薬の記録がないので、慢性疾患の病名はわかっても何を飲んでいるのかはわからず、薬を出したいけど出せないと苦労したようです。
ね、結構困るんですよね。しかも、どちらも意外と最近の事件っていうね…。
おくすり手帳から紐解いていること
薬剤師は、おくすり手帳からあなたと人(薬)の関係性を紐解いています。例えば、今までどんな人とお付き合いして、別れて、今は他でどんな人と関係性を持っているのかです。
患者さんによっては、副作用がでた薬の名前や、体調の変化、疾患のタイプまで書いてくれている人も。本当に助かります、ありがとう。
実際、おくすり手帳から見つかる薬のダブりと飲み合わせが悪い例をちょっと挙げてみますー。
皮膚科でかゆみ止め×耳鼻科で鼻水抑える薬
不眠症×風邪で抗生剤
不眠症×緑内障
整形で痛み止め×風邪で解熱剤
「耳鼻科に通院しているときに、何かでかぶれて皮膚科に行くことになった」なんてそんなに珍しい話じゃないですよね。でも、お薬は飲み合わせによって効果が出過ぎて危険だったりしてしまうことも。だからこそ、「おくすり手帳」が必要なんです。
おくすり手帳は十人十色でいい!
ここでひとつこぼれ話を。薬局とかでお薬手帳って無料でもらえるけど、あんまりお洒落じゃなかったり、可愛くないのが多いから持ちたくなかったりしますよね。
でも、実はおくすり手帳って自分で用意したノートとかでもいいんです。ちゃんと記録を残していて、これが「私のおくすり手帳です!」と示してくれたらOKです!アレンジ大歓迎!受け取った僕たちもめっちゃ見ちゃう!
あと、おくすり手帳を常に持ち歩くのを推奨はしているけど、薬剤師の僕だって面倒やなって思ってしまうことも…。
「ええ、じゃあどうすればいいの!?」って思うやん?そんなときに登場するのが文明の利器!みんなが常に持ち歩いているもの。
…そお!スマホ!おくすり手帳にはアプリがあるんです。
ちなみに、おくすり手帳アプリの普及は、2011年の東日本大震災がきっかけ。避難時、財布と携帯は忘れないけど、おくすり手帳にまでは流石に気が回らないよね。この時も患者さんが何を飲んでいるかわからず、調べるのに時間を要したのでアプリが開発されたみたいです。
そんなおくすり手帳アプリは、色んな企業から出ています。EPARKお薬手帳が全国で対応していて、多機能で便利だと思います。
というわけで、定期的にお薬もらっている人や、過去に合わないお薬があった人、小さなお子様がいる人などは最低限アプリだけでも持っててほしいな。それがなんの薬か聞かれた時にしっかり答えられるように。薬剤師からのちょっとしたお願いでした。
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