薬膳料理 基本の「き」

こんにちは!

北海道の中医薬膳師、みやこです。

日々のちょっとした不調を整える薬膳や薬膳の小ネタなどを紹介しています。


第13回(立夏)は、薬膳料理の調理方法についてのお話しです。

薬膳には、薬っぽそう、怪しそうなどの他に「難しそう」というイメージがあるようです。

ですが、薬膳料理の基本は「シンプル イズ ベスト」。

というのも。

薬膳の調理方法で一番おすすめされているのが、「塩味または薄味」で、「煮る」ことなのです。

とてもシンプルですよね。

もちろん、酸味や辛味のような単純な味つけも、鶏ガラや味噌、オイスターソースのような合わせ調味料も使います。

ただ、薬膳では調味料より食材のもつ効能を重視するので、素材の性質やうまみを生かすように調理するとなると必然的に塩味か薄味になります。

また、煮ること以外にも、油で炒める、蒸気で蒸す、塩釜焼きにするといった調理法もありますが、水分が多く、柔らかく、素材の味を生かせるということで、煮込みがぴったりなのです。

骨付き肉をスープで煮たり、魚を野菜と一緒に蒸したり、、

北海道が誇る焼きトウキビ(→むくみを解消する)も粉吹き芋(→胃腸を元気にする)も最高の薬膳ですよー!

むしろスープカレーで見かける薬膳カレーは、効能に関係なくスパイスを色々と合わせただけのカレーで、実は薬膳ではないかもしれません。

美味しいし、むしろ好きなので、私は食べますが(笑)


ちなみに中国では、調理のことを「烹調(ほうちょう)」というそうです。

「烹」は煮る、「調」は整えることを意味します。

昨今の薬膳関係の情報では、食材や中薬のはたらきが注目されがちですが、薬膳では本来、同じくらい烹調の技術も大切であるとされています。

「烹」による加熱で、殺菌、消化のしやすさ、仕上がりの美しさという効果を得ます。

「調」による味付けで、生臭さを除き、おいしさを増し、味やはたらきを決め、色を豊富にして食欲を誘います。

おいしそうな見た目は当然として、おいしいことも薬膳では重要なのです。


おいしくて、調理も簡単で、健康づくりになるごはん、それが薬膳。

薬膳の考えが日々の生活にもっと取り入れられるといいなと思う、今日この頃です。





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☆次回は小満(5/21〜)に更新です!

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