春に食べたい食材たち
こんにちは!
北海道の中医薬膳師、みやこです。
日々のちょっとした不調を整える薬膳などを紹介しています。
第8回(雨水)は、春に起こりやすい不調についてみていきます。
中医学で春は「肝」の機能が活発になる季節。
「肝」は精神や情緖の安定を維持するはらたきを持っており、伸びやかにいることを好みます。
春になると気持ちが明るくなったり、何かに挑戦したくなったりするのは、肝の影響です。
しかし、なんらかの原因により肝がうまくはたらかないと、様々な不調が現れてきます。
のぼせ、火照り、倦怠感、頭痛、動悸、めまい、不眠、悪夢をみる、ぼんやりする、目がピクピクする、足腰がだるい、、
思い当たること、ありますか?
こんなときは、「肝が興奮しているんだなぁ、春だねぇ。。」とおおらかに構え、ゆったりとしていたいところです。
ただ、それだけではなんの解決にもなっていないですよね^^;
そんなときは、食材のチカラを借りて調子を整えましょう。
まずは酸味を適度に摂ること。
肝の働き過ぎ(興奮)を抑えます。
いつものおかずをポン酢で味付けしたり、酢の物を添えたり。
旬の金柑やデコポンなどの柑橘類、いいですね!
そして肝がよい感じではたらくように血を補います。
にんじん、ほうれん草、レバー、イカ、タコ、アスパラガス、小松菜、イチゴ、牛乳、卵、豚肉、ホタテなどが、血や潤いとなって肝のはたらきをサポートしますよ。
薬膳としては、これらの食材を意識して献立に多めに取り入れるところから始めてみるのがよいのかなと思います。
可能ならばここにあげた食材のみを使うことで、まさに「目的(春の不調を改善する)のための食事=薬膳」になります。
にんじんとほうれん草のオイル蒸し、小松菜とベーコン(豚肉)のサラダ、イカとアスパラガスの炒め物、いちごミルク、、如何ですか?
調味料もシンプルに塩だけなどがオススメです。
旬のものや鮮度のよいものはそれだけでおいしくいただけますよね。
さらに、せっかくの食事も胃腸のはたらきがよくなければ栄養として吸収されません。
ストレスでお腹が痛くなったり食欲が落ちたりするように、肝は消化機能にも影響を及ぼします。
ですので、お米や芋類、豆類などで胃腸の調子も整えておくことも大切です。
また、春は進学や就職、移動などで環境がガラッと変わる方も多いかと思います。
環境の変化が大きなストレスとなり、ため息が多くなったり、ついイライラしてしまったり、怒りっぽくなっていたり。
ストレスにより肝がダメージを受けてはたらきが悪くなり、気が滞っているかもしれません。
気を巡らせるために、身体を軽く動かしてみたり、入浴して身体を程よく温めたり、柑橘類や香味野菜など香りのよいものを意識的に食事に摂り入れたりしてリフレッシュしましょう。
春は肝をいたわりつつ、ゆるりと過ごして、不調を遠ざけたいですね。
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☆次回は啓蟄(3/5〜)に更新です!