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#果実でめぐる島のいちねん 5月


 さあさぁ、第2弾の4月の果物です。

 すっかり島は春の陽気を通り過ぎて、蒸し蒸し梅雨入り前の雨の多い季節となってきた今日この頃です。

 春の島は樹々の新芽が顔を出し、山菜が芽吹いたり、山桜が山の斜面を薄いピンクで緑の山々に彩りを加えたりと、周りをキョロキョロせずにはいられない。
 県道を車で走っていてもソワソワ、ワクワクの楽しい季節なのです。

 私の暮らす島の北部は冬の間は低気圧による雲が空を覆い、どよよーーーんと薄暗い日が多いので、春の訪れが、本当に待ち遠しく嬉しいのです!

 そんな春の3月頃から道脇には白い花がたくさん咲き始めます。
 近くで見たらすぐわかるのですが,この花の枝、茎には小さな棘がついているのがわかります。バラ科なんですねー
 のちにこの棘が邪魔をします 。

 今年はどのあたりにたくさん咲いてるかなぁ〜とチェックしておくと、5月には楽しいことが待っているのです。
 毎年毎年、今年は花はどうかなぁー?
 その後の実付きはどうかなぁ?と、気になる、楽しみなこの季節のフルーツは「キイチゴ」です。

 赤い実のなるオオバライチゴ。
 黄色い実のなるリュウキュウイチゴ。
 オレンジ色っぽい実のなるホウロクイチゴ等、野いちごが色々あります。

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ゴールデンウィーク頃から赤い実が目立ち始めるので、4月に花が咲いていたところを見ていくと実が確認できます

木の実を採るって、小さな頃に経験されてる方って多くないですか?
ワタシは自分の育った地元でやはり,遊びの途中や遠足などの歩く道で採っていたのが懐かしいです

そんな経験があるからか?
このキイチゴ摘みは大きくなったいまも(だいぶ年齢的に大きいけど)笑
毎年、実をみると摘みたくなるのです

この赤いオオバライチゴの実は
黄緑色の丸い実が日を追うごとにどんどん赤く色づき、赤がワインのような濃い赤まで変わってくるともう、それはそれはあま〜い、あま〜い実と熟しています。
もうこうなったら、採る時に気をつけないと枝が揺れただけで落ちちゃうくらいほわっとしています

 このキイチゴはたくさんの実を付けるので、ほんの数分で手のひらに収まらないくらい採れます。
 夢中で手を伸ばし手前の実が採れたら奥へ奥へと進みたいのですが小さな棘がゆく手を阻みます!
 それでも気にせずちょっと進んじゃうと、足や手は小さな傷が…...。
 しかし、そこは食いしん坊の血が勝つので、多少の流血は気になりません。が、そんなワタシもたくさん摘みたいときは長袖長ズボン長靴のフル装備です。

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 いたるところに生えていて、このキイチゴに出会うので、摘むつもりなくて出会った時は、その辺に生えているツワブキの大きめの葉を一枚いただいて、それをクルリンとアイスのコーンのようにして持ち、利き手でガンガン摘んでいけば、もう一瞬で山盛りです。

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 だけど、こういう木の実を採る楽しさは、とっては口へ、またとっては口へと、仲間がいれば、「ココのはあんまりだねー」「コレ見て!大きいーーーーーっ!」と、とった実を見せ合いながら、食べ比べなどしながら、歩くのが楽しいのです。

 都会には、コレに似た赤い実を付けるベビイチゴがあります。それは下に地面に這うように咲いていますが、オオバライチゴは自分の腰から上あたりに実をつけているので間違わないと思います。

 食べるのも美味しいですが、眺めるだけでもホントにうっとりしちゃうくらい、赤くキラキラとしていて、可愛い実なのでみてるだけでもニヤニヤしちゃう、赤い小さなビーズを球状につなげたような、かわいさです。

 食べるとプチプチと小さなタネを、感じますが、口の中で邪魔になることはなく、次々と頬張れちゃう。

 ただ,甘くて美味しく、アリさんたちも食べにきていたりするので、とったら実を見て、アリさんたちがいなければお口へ。

 たくさん摘めた時はジャムなどにして、朝食のヨーグルトに添えたり、お店のケーキなどに添えたりしています。

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 この季節に島へ訪れた際は、車でサーっと島内を走って見てしまうのではなく、泊まっている宿の近くを散策するのも楽しいと思います。
 少しだけ早く起きて早朝のお散歩などでもこのキイチゴは実がつく季節であればすぐに見つけられると思います。

 今年は豊作な感じで、まだまだ楽しめそうですので,探してみてください。

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内山チエ
こんにちは、この度この場で 島の果物について書かせていただくこととなりました、島の北部に位置する志戸子という集落で「kiina」という小さなカフェを営んでおります、チエと申します。
ボキャブラリーも文章力もないワタクシにこの様な白羽の矢がぐさりと刺さり、もっと素晴らしい方に矢を打ち直しませんか? と提案致しましたが、「いやいや、いつもの感じで大丈夫だから〜」といっていただき、そしてさらに、心強いみかこ編集長が添削してくれるとのことでしたので、新たな挑戦してみますか! と、抜きかけた矢をまた自ら刺し戻しました‼︎
拙い文章かとは思いますが これから1年間よろしくおねがいします。

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