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泥沼4連敗で魚が最下位転落 おじさんズ連勝で首位に肉薄 -ペナントレース第8節

おんJ天鳳部ペナントレース2022は4月30日に第8節(三人打ち)が行われ、点棒配りおじさんズが連勝で首位定時ケエリタイガースに45.2ポイント差と迫った。一方、長らく上位陣にとどまっていた魚が、前節からの連敗が今節3回戦まで止まらず4連敗。最終戦でエース・Shoebillがなんとか止めたものの、ついにポイントは赤字に。アッスの子供が生まれたーズを抜いて最下位に転落した。

次戦は5月14日にイベント戦(交流戦)が行われる予定。


・通算1勝目は三麻! バースの再来、サヨナラ満貫和了で逆転トップ -1回戦

オーラス、バース(定時)はトップ目のチソチソ(アッス)からの満貫和了で逆転した

今季からペナントに参戦したバースの再来、待望の1勝目は三麻だった。

全体を通して競った展開となった1回戦は、最多和了がバース、チソチソの2回。各選手の守備が光る名勝負となった。
要所で的確な攻守の判断が光ったバースに軍配が上がったものの、恵体凡投(魚)、OUOチソチソも大物手をモノにしてトップになるチャンスがあった。凡投は南1-1の親番でツモ和了した跳満が最高打点も、2度の放銃が激痛。特にあがれば一気に突き放す清一色を張っていた南2-3、チソチソへの7700放銃はツイてなかった。

そのチソチソも、オーラスでバースへの放銃が痛手だった。しかし、七対子一向聴でバースの和了牌を2枚抱える苦しい状態。放銃は致しかたない部分があった。

三麻らしからぬ落ち着いた闘牌。天鳳部有数の実力者が接戦を制した。


・あがりにあがって5和了 おまかせあれ、エースは誰にも譲らない -2回戦

おまかせあれは高打点をあがりまくり。正に"圧勝"という対局だった

毎シーズンのように、新戦力からエース級の逸材が現れる点棒配りおじさんズ。昨季の超獣ぎが、今季の伊達朱里紗の舎弟のように、戦力の新陳代謝が活発な印象を受ける。

そんなチームで、初代王者となる原動力だったのがおまかせあれ(ツケに自信)。何度も本紙で言及しているように、8戦5トップの全連対は衝撃の記録であり、これを超える雀士はそうそう現れないだろう。それでも、昨季は他チームからのマークに加えてチーム全体の不調に引きずられるように、勝利から遠ざかっていた。

チーム名は変わっても、エースに挙げられる男。今季はこの対局前まで四麻2戦1トップに2着1回。三麻は初出場となる。

同卓した猛者たち相手に、おまかせあれが牙をむく。東1-1の満貫に始まり、東2局の倍満ツモ、続く東3局に跳満をツモり、さらに南2局にも花澤香菜(マホメッツ)から満貫をあがって点棒は7万点を超える。南3局に親番のイリューシン(アイス)に満貫を放銃してしまうも、最後は2600和了で〆。他家が呆然とするほどの圧勝だった。

未だエースの座に君臨する、唯一無二の才能を持った雀士。今季の彼を止められる選手が、果たして現れるのだろうか。


・雀魂から帰ってきたAnneil チームを3連勝に導く1勝 -3回戦

南2-1の七対子ツモは跳満に。南1局の放銃をしっかり取り戻した

雀魂で三麻の修行に励むストイックな雀士が、その成果を見せつけた。点棒配りおじさんズ・Anneilはリーグ戦三麻初出場。そこでいきなりトップをとって見せた。

対局は東1-1にスーパーまほっち(マホメッツ)が跳満ツモで先制。直後にAnneilがまほっちから跳満を和了し、あっという間にトップが入れ替わる。
しかしそれもつかの間、南1局にまほっちがAnneilから満貫をあがって点棒を回収。またまほっちのもとにトップが移動していく。
南2局にはセキネコ(魚)が1300オールでついにAnneilがラス落ち。とはいえトップまでの点差は6300点。三麻では誤差の範囲と言えるものだった。

南2-1、Anneilは勝負の趨勢を決める渾身の七対子をツモ。これが跳満となり、再びトップに立つ。オーラスにもセキネコから和了。振ってあがってと目まぐるしい一戦はAnneilの勝利で決着した。

魚が沈んでいき、ケエリタイガースのライバルがどんどん減っていく中、1チーム気を吐くのが点棒配りおじさんズ。Anneilのトップでチームは3連勝となり、ボーナスポイントを獲得した。勢い止まらぬ彼らの戦いから目が離せない。

昨季はスポンサーでもあったAnneil。チャンネル登録もよろしくね!


・悩める端午、ついに覚醒か 主役は奪われてもトップは奪い取る -4回戦

あがりトップの局面で3つのカンが飛び出し、それで利を得たのは端午だった

見ている側は大歓声、打ってる側も大興奮。とたん屋根(アイス)の"魅せる麻雀"が会場を沸かすそばで、淡々と打ち抜いたアッスの子供が生まれたーズのエースが、遠かった勝利を手にした。

勝ったのは端午だ。それは間違いのない事実だった。だが、観衆の注目をさらったのはとたん屋根のほうだった。2020シーズン天鳳シリーズのMVPが、要所で見どころを作った。

チーム3連勝がかかった定時ケエリタイガース・荒木比奈が先制和了でスタートダッシュを決めたものの、東3-1はじれったい展開で屋根が流し満貫。さらに南1-2には荒木からダマで跳満をあがり、点棒は5万点台に。よほどのことがない限りポイントプラスは堅い…かと思われた。

南2局、端午はドラを抱えた手を喰いタンで進める。最終的に7枚のドラを活用しての倍満ツモで、屋根と1300点差でオーラスに突入した。

端午は北を1枚抜いて、發をポン。逆転条件を満たす。かたやトップ目の屋根も1000点でもあがればトップ。喰いタン模様に手を進めつつ、北を2枚抜き。連荘したい荒木は対々形の手に中が暗刻、さらにドラも1枚とチャンス手。ぶつかり合うのはあきらかだった。

7順目、屋根がポンしていた8筒に加カン。ここで切った9索を今度は荒木が大明槓。さらに端午がただツモ切っただけの2索をまたも屋根が今度は大明槓。ここでツモってきた嶺上牌は、端午の和了牌である4索。これが止まらずロンとなり、気づけば三連続カンで端午の打点は満貫に。屋根は最後の最後でトップを逃した。途中端午の当たり牌を止める好プレーもあっただけに、痛恨の放銃となってしまった。

端午は話題こそ奪われたがトップは奪取。開幕から2戦連続でハコラスを引いていた"悩めるエース"が、ついに覚醒するのか。期待は膨らむばかりだ。


・わずか5局、東2局で終わる電撃戦 水本ゆかりがエース撃破でチーム支える -5回戦

水本ゆかりが12000、18000と連続和了。Q&Aは無念のハコラスとなった

対局開始早々に九種九牌で流局、そこから水本ゆかり(マホメッツ)がQ&A(アイス)から満貫、跳満を和了して一気に6万点越え。対局は東2-4にShoebill(魚)がQ&Aから倍満をあがって決着した。

淡泊な記事に思われるが、これが事実で、そしてすべてだった。圧倒的な火力、巧みなダマとリーチの使い分け。Q&Aがチャンス手を武器に立ちあがると、それを容赦なく叩き潰す。それも2度だ。

チームの連敗を阻止したかったShoebillとしても、2着とはいえ最後の倍満和了は価値ある一撃だっただろう。マイナスポイントに終わることの多い三麻の2着だが、今回は+11.8ポイント。最下位回避はならずも、チームの復調に希望をつないだ。

アイScreamは今節全選手がマイナスで4位に順位を落とした。図らずも順位を上げる形となったマホメッツは、ここから再浮上のきっかけをつかめるのか。上昇傾向の兆しがあるアッスチームから逃れられるだけの余裕、3チームともにそれは今節でなくなってしまった。



・第8節までのチーム順位とポイント

アッスチームがついに最下位脱出。点棒配り
おじさんズの勢いは当面、衰える気配がない。


・Owner's Voice

ほとんどの人が忘れたころに帰ってくるオーナーズ・ボイスのコーナー。今回は定時ケエリタイガースの原住民オーナーと、魚のンゴンゴダンスオーナー。

まずは原住民オーナーのコメント。


──ケエリタイガースの原監督は、5回25,000失点で14敗目を喫した真ん中に厳しい言葉を浴びせた。

「これだけ経験を積ませている。馬遊びは卒業しなきゃいけない。同じような失敗が多すぎる」

チーム創設からオーナーを任せてきた33歳の闘牌が、歯がゆかった。


続いて、ンゴンゴダンスオーナーのコメント。


▼魚 超ンゴンゴダンス(6位転落、ptマイナス生活に突入した件を問われ)

「知らんよ。」



・Play of the Day -Presented by Ryutarou Umeno

今季から観戦記者としてシーズンをウォッチし、選手としても活躍する梅野隆太郎選手(魚)が選んだ、至極のプレーを紹介するこの企画。
第11回目となる今回は、今節4回戦で待望のトップを獲得した、アッスの子供が生まれたーズ・端午選手。


おん天スポーツ観戦記者です。

1人あたりの出場数が限られるおん天ペナントレースでは、どうしても短期の下振れを引いてしまう実力者が出てきます。

今季、実力が高く評価されながらも運に見放されてきた選手といえばアッスチーム・端午選手でしょう。
 

第8節にその端午選手が登板、初トップを狙います。

しかし端午選手、この対局も東場は不運が続きます。
東1局の親番は全く手にならず、東3局の渾身のリーチは流し満貫を作られた上で流局。

耐える展開が続いた南2局、待ち焦がれた挽回のチャンスが舞い降りました。
 
ここで端午選手が冷静な一打。
9巡め、1sをツモってきたところで7sと入れ替えます。

6sが2枚切れ、タンヤオが崩れても5sが使えて勝負リーチが打てる選択です。この局はポンテンがとれ、見事高め5sをツモ。4000・8000でトップに迫ります。

 オーラスの南3局はトップ・トタン屋根選手と1300点差、配牌で北を1枚抜けたので和了トップ条件となりました。

ここで絶好の役牌ポンができたところ、ドラの8p打ちで和了マックスに構える一打が和了に結び付きました。

一方この8pをポンしたトタン屋根選手から出た赤5sはスルー、これを鳴いても早くならないと判断したでしょうか。ツモ番を増やして有効牌を引く選択をします。

オーラスの役牌を鳴いての切り順が功を奏し、端午選手はこの局急所だった1m縦・カン7sを見事引き入れ細い和了を手繰り寄せました。

もちろん、鳴く・鳴かないでツモる場所が変わったのは結果論です。しかし調子の出ない時でもしっかりベストの選択を追い続けた結果であり、見事な今季初トップは端午選手の今後の巻き返しを予感させるものとなりました。


【記者紹介】梅野隆太郎

アッスチームに2年間在籍し、今季から魚に入団した現役選手。ンゴンゴ杯では6度の優勝を誇り、ヨンマ・サンマそれぞれで連覇も記録している。ペナントレースでは2021シーズンにおいて最多ポイント、個人最高得点、天鳳シリーズMVPの三冠を受賞した。今季はここまでスクランブル戦四麻予選首位・決勝2位、同三麻予選3位。リーグ戦に3戦出場してトップ1回、2着1回、ラス1回。


・Man of the Match -週間MVP

第7節のMVPに輝いたのは、点棒配りおじさんズを率いるオーナー・ミルモンヌ。前回記事でも述べたように、2戦連続でオーラス逆転和了でのトップ獲得で個人連勝とした。

他者の心情を想像すると果てはなく、実際に思っているかどうかもわからないまま同情してしまったりするものだ。それでも、昨季の彼は忸怩たる思いでチームを俯瞰し、そして己の戦績に悩んでいたように思えてしまう。そうではなかったとしても、そう思わせるような悲壮感があった。

思えば初年度となる2020シーズン、初代王者の栄誉を受けた功労者の一角に彼はいた。オーナーだからというわけではなく、選手としての貢献度の高さによるものだった。

ツケに自信の活躍ばかりに目が行くが、ミルモンヌ自身の成績はツケに比肩するものだったといえるのではないか。オーナーの奮戦があったからこそ、チームに在籍する選手が奮起し、天鳳シリーズ進出、そして優勝にたどり着けたのだと思う。

故に、昨季は耐えがたい屈辱の連続だっただろう。チームは新規加入の超獣ぎが、移籍組のナウチカによって命脈は保たれていた。自らもその背中で、その右手で、チームを引っ張っていきたかった。

しかし、それはかなわなかった。


チーム名を変えて「点棒配りおじさんズ」に生まれ変わった今季。ツケ、ぎがのツインエース残留と伊達朱里紗の舎弟の加入でチームは好調。その中心にミルモンヌがいる。

初戦となった第2節こそラスを引いたものの、そこから上述のように2連続で逆転勝利。記者は勝手ながら"サヨナラ男"と呼ばせてもらった。第7節はスクランブル登板にも関わらずのトップ。劇的な麻雀がこれほど似合うチーム、選手もないのではないか。

第5節
第7節

MVP選出は当然のものと言える。今季は復活のシーズンであると、3回の出場で印象付けた。首位との差は第8節で僅差となり、2季ぶりの優勝に向けて足場は固まりつつある。そしてそれは多くの点棒配りおじさんズの選手同様、彼の活躍もあってのものと言える。

ドラマの主人公が、満を持して帰ってきた。

点棒配りおじさんズオーナー・ミルモンヌ。彼の活躍に惜しみない称賛を送りたい。



ペナントレースの詳細やおんJ天鳳部については、以下のリンクからご覧ください。


今回の週間MVPにかかわる記事はこちら ↓


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