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自己理解について考えてみた

やくさひろです。

国家資格キャリアコンサルタントの業務を行う上で大切にしていることが「自己理解について」を常に自問自答し続けることです。

古来「自分とは何か」という問いは哲学・文学の場・自己を客体として捉える立場から科学においてもやむことのない疑問です。哲学者デカルトの「われ思う、ゆえにわれあり」と彼が自己の存在に到達した過程は、高校でも習いますから知る人は多いでしょう。このように、自己を客体的に捉えて知り自己のあるべき姿に接近することは、1つの自己実現であり、人として生きるにあたり大きな課題です。

今日では、この「自己理解」が就労上大きな課題となっています。元々自己省察的な人はこれを得意としますので、例えば職場での自分にふさわしい仕事をどんどん身に着けていきます。一方自己省察が苦手な人は多肢選択や自分の得意分野の選び方で困惑し迷いがちで、結果不得意な仕事をせざるをえなかったり、仕事の効率が悪かったり自信喪失したりしがちです。

では、より具体的に見ていきましょう。

自己理解とは自己省察を通して過去に起きたこと・経験を分析し、可能な限り客観的に自分を見つめ直してみること


もちろん仕事上の経験も見つめ直します。

ただ、主体であるわたしたちが自分を客観的に見つめ直すには限度がありますから、可能な限りです。その時持った嫌な気分などと混ぜてしまわず直視するということです。自己理解ができない、よくわからない、というかたは、キャリアコンサルティングを受けてみるのもいいでしょう。逆に自己理解に到達したと思えるかたは過去の職業経験を振り返ってみましょう。そこに仕事がうまくいった時とそうでない時の特徴を見つけることができれば大きな収穫です。


自己理解を行う必要性は、人生の大部分で関わっていくわたし達の職業に大いに関係する


あなたは生涯、辛いこともあるけれど、その分やりがいがあり自分の得意分野で手腕を発揮し認められ、自己実現しながら給与にもまあ満足してあるいはもっと上を目指して活き活き働きたいとは思いませんか?

そのために自己理解を行うのです。自分はどんな性格でどんな仕事がしたいのかしたくないのか、どんなタイプの人間が好きか嫌いか、得意分野は何か、不得意、嫌いな分野は何か、こうしたことを明確にすることで、選択を迫られた時素早くイエスまたはノーと言えるようになり、仕事を選ぶ余地がある時は正しい選択をして効率よく働けます。また自己理解を行う上で浮上した不得意分野や苦手な人間関係については、その不得意なスキルを練習によって伸ばすことができますし、苦手な相手と絡まないで済む方略をあらかじめ想定しておけば人間関係の重荷を下ろすこともできます。


さらに、自己理解を深めておけば、現在厚生労働省が推進している「ジョブ・カード」を書く際に問題なく書き進めることができる


既にジョブ・カードを使用されているかたもおられると思われますが、こちらは一生使えるキャリアアップのための仕組みです。ジョブ・カードとは「生涯を通じたキャリア・プランニング」および「職業能力証明」の機能を持つ「履歴書」等とは差別化された個人や多様な人材の就職・育成のためのカードです。自己理解が不十分で自分のできること、過去の経験を思い起こして自己省察ができないと上述のようにジョブ・カードを書く場面でまたもや混乱・困惑することになります。その時もキャリアコンサルティングは頼もしい制度です。


自己省察がうまくできないすなわち自分を理解できない時にジョブ・カードを与えられても、何を書いたらいいか分からない、まとめ方が分からない、まだ将来像が浮かばない時にも先述のキャリアコンサルティングを受けてともに解決策を考えてみましょう。ただしジョブ・カードの場合には、キャリアコンサルタントかジョブ・カード作成アドバイザーに依頼します。

とは言え生涯の大切な仕事に関わる間、世情も変わりそれに柔軟に対処しながら自分のアイデンティーを構築しその都度仕事のやり方を微調整していかなければなりません。

つまりいつも人頼みでは行き詰るということです。だからこそ、まず仕事のためである前に自分のために自分自身を理解しなくてはなりません。過去の経験からあるいは自分の志向から、ジョブ・カードでそうしたように自分のことを書き出してみましょう。ここで紙の中央に線を引き、長所、短所と自分の性格分析をしてみることも非常に役立ちます。それぞれに得点を付けて数値化するとなおよいでしょう。長所も短所も裏腹ですから、短所を生かして長所とすることもできますね。

もっと詳しく知りたいとお思いの方には、厚生労働省のホームページが参考になります。是非ご覧ください。本文の参考データです。

では、心を澄まして自分の声を訊きましょう。

きっと自分を理解でき、自分の可能性に興味を持てる自分を感じることができるようになるはずです。      

参考データ
ジョブ・カード制度総合サイト
TOP|ジョブ・カード制度総合サイト|厚生労働省 (mhlw.go.jp)


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