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薬学部個人ノート「機能形態学・前半5」

こんにちは。ここでは、薬学部の主要科目の私個人のノートを載せています。今回は前回の「機能形態学4」の続きです。友達のノートを借りる感覚で見て頂ければと思います。

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⑧大腸

結腸・直腸・肛門から成る。
*小腸で吸収されなかったセルロース(炭水化物)が、腸内細菌により低鎖脂肪酸に変えられ、大腸で吸収される。

排便反射:直腸に便の塊が押し込まれると、直腸壁が進展し、排便反射の求心路(腸から脳へ向かう神経)が興奮する→興奮が遠心路(脳から腸へ向かう神経)に伝わり直腸の蠕動運動を更新する→内肛門括約筋を弛緩させる。成人は、外肛門括約筋を収縮させ、排便を中断する事ができる。

⑨肝臓

<肝臓の構成>
表面に右葉左葉、後方に尾状葉方形葉。この4つからなる
胆管・門脈・肝動脈が肝門から肝臓に出入りする
肝細胞が50万個集まって肝小葉になり、肝小葉が50万個集まって肝臓になる
肝臓は血管系の塊であり、機能血管(門脈)と栄養血管(肝動脈)がある。
*門脈:栄養素や薬物を肝臓に送る
*肝動脈:細胞や栄養を肝細胞へ送る

*門脈には短い導入血管が並列に出て類洞に繋がり、類洞は肝静脈に繋がる。類洞にはクッパ―細胞やナチュラルキラー細胞が存在し、異物や腫瘍細胞を取り省く

<肝臓は胆汁を生成する>
<胆汁>
*肝臓で生成され、胆のうで濃縮され、十二指腸へ分泌される
*胆汁酸と胆汁色素を含む
 胆汁酸:コレステロールから生成される(リトコール酸からウルソデオキシコール酸が生成される)。
両親媒性で界面活性作用を持つ為水中では乳化され、脂肪酸やモノグリセリドやリン脂質とミセルを形成する。小腸で脂質が吸収される前にミセルから遊離し回腸で吸収される。

 胆汁色素:主成分はビリルビン(ヘモグロビンの分解産物)。腸内細菌の作用によりウロビリノーゲンになり、大部分は糞便中に排泄される。

<肝臓は代謝作用を持つ>
異物の代謝:薬物や有害物質(アルコール等)を水溶性にし代謝する。薬物はシトクロムP450(CYP450)酵素により酸化する。
タンパク質の代謝:アミノ酸を分解しエネルギーとして利用、糖や脂肪に変換
糖代謝:グルコースからグリコーゲンを合成し肝臓で貯蔵。血中グルコース値が低下した場合、逆に貯蔵グリコーゲンからグルコースを合成する。
(解糖系)1つのグルコースを分解し2つのATPを生成
(TCA回路)解糖系最終産物がミトコンドリアで代謝され2つのGTP生成
(電子伝達系)TCA回路最終産物から34個のATPを産生
(ATP/GTPは生体を動かすエネルギー)

脂肪の異化:脂肪細胞(トリグリセリド)はグリセロール脂肪酸に分解される。
・グリセロールは解糖系(エネルギー産生に糖利用)へ入る。
糖が利用できない場合は、脂肪酸がエネルギー源となる。脂肪酸はリパーゼに代謝されβ酸化によりアセチルCoAへ、アセチルCoAはケトン体へ、更に再びアセチルCoAに戻りクエン酸回路へ入る。


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