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東京拘置所の差入れ屋

東京拘置所に行く機会を得て行ってみたことがある。拘置所の写真を撮るのはNGで、撮ると捕まるらしい。内部の撮影NGは分かるが、外観の撮影もNGだった。実際の拘置所はイラストのようなものではなく、東京拘置所は見上げるほど、見渡すほど高くて広いビルディングで、駐車場もとても広かった。

ちなみに拘置所とは、逮捕されて起訴に至った場合、裁判を待つ間に勾留される場所である。裁判で判決が出るまでは未決拘禁者と呼ばれ、被告が有罪なのか無罪なのかは決まっていないものの、拘置所での生活にはかなりの制限がある。東京の拘置所は、北千住の隣駅、足立区の小菅にある。

拘置所は刑務所ではないので、色々と自由に差し入れができるが、所定の店で買ったものでないとイケナイらしい。よって拘置所の1Fにある売店は大はやりで、商売繁盛なのに定価売りなので、凄く儲かっていることがわかる。こんな独占企業、商売が世の中にあることを初めて知り、この歳にして社会勉強である。

意外と思ったのは、勝手に想像していたのが失礼で、拘置所は中も凄く綺麗だった。拘置されている人は暇な時間が多い割には運動の時間がないらしく、かつ差し入れ放題なので、大抵の人は拘置所に入ると凄く太るらしい。ダイエット中の人は捕まってはイケナイということだ。

見学を終えて拘置所を出ると、外に気になる店があった。そこは知る人ぞ知る「池田屋」という売店で、拘置所内の売店を除くと、一番近い差入れが許されている店舗だそうである。

拘置所内の売店にはカップ麺、スナック菓子、雑誌、タオル・歯磨き剤・歯ブラシ等しかないので、それ以外の物品は池田屋で買うしかなく、よって池田屋はもの凄く商売繁盛しているらしい。差し入れたい人は池田屋で購入し、池田屋を通して差し入れる仕組みになっているとのこと。

この歳になっても、世の中には本当に知らないことが多いものである。つくづく役に立たない社会勉強であろう(笑)
#note   #エッセイ   #高齢者   #フリーター   #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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