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新生活に向けて

 松田聖子や斉藤由貴など多くのアイドルやアーティストに詞を提供した作詞家の松本隆さんはインタビュー本「松本隆のことばの力」で、言葉は「気をつけて使わなければならない」と語る。

 自らが不幸だと繰り返しいう人は本当に不幸になるし、幸せだといっていれば幸福になっていく。だから自身が作る詞では「だんだん良くなるよ、ということを言ってあげたい(中略)失恋の歌を書いても立ち直れない歌は作らない」と。

 コメディアンの萩本欽一さんは著書「ダメなときほど『言葉』を磨こう」の中で「いい言葉には、幸運を手繰り寄せたり、人生を好転させる力があります」と記載。怒りは優しい言葉に変換して伝えることなどを勧める。

 また松本さんは「風が吹こうが雨が降ろうが気付かない人がいる。この風が気持ちいいねと感じる、そういうアンテナをいつも心に立てたい」とし、風、愛、命、優しさなど見えないものを感じられる人が増えてほしいと願う。

 「感じる」ことに対し、料理家の辰巳芳子さんは著書「いのちと味覚」の中で、感じるだけでなく、感じたことに応える「感応力」を持つことが最も大事で、それを培ういろいろな体験が必要だと説く。

 言葉を仕事とする人の言には不思議とどこかにあ共通点があり、説得力がある。もうすぐ4月。学校や社会、地域で新生活を迎える人も多い。困った時、落ち込んだ時に原点に立ち返れる自分だけの言葉やバイブルなどをそばに置き、さあ一歩。

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