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ぼっち旅2019 〜7.大国の中枢に見える美〜

既に年を跨ぎ2月になってしまいましたが、あれ?昨年の旅の記憶とか忘れちゃったらもったいない、と思ったことからまとめて記録として残すことにしました。ただ人に読んでほしいというよりは自身の備忘のためという点はご容赦ください。

芸術を求める旅の真の始まり

炎天下の中、歩くこと30分。視界に入ってきたのはそう、国会議事堂です。

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この建物は10年以上経っても見覚えがありましたね。日本の国会議事堂もなかなかなデザインだと思いますが、白亜の聖堂といった形でカッコいいです。あと日本はまわりに建物も多い所も少し残念で、アメリカの方が絵になりますね。

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空の青さとのコントラストでもほんとに映えてます。どのくらいの頻度で外壁を掃除しているのか気になる所です。

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ただ見惚れていると、ふと気づきました。「喉がカラカラだ」と。アメリカは日本と比べ湿気が少ないので、喉が乾いていることに気づかなかいんです。この点は是非気を付けたほうがいいですね、脱水症状になってからでは遅いです。とは言え日本と違って近くに自動販売機もないので困ったものだと、そこでふと思い出したのがこちら。

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そうです、旅の出発地である成田空港のKALラウンジで手に入れた大韓航空の“jeju pure water”に救われたのです。アメリカの旅では重くても何本かペットボトルを持ち歩くのが無難だということを学びました。

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そんなことを考えていると国会議事堂の観光客向けエントランスに到着です。国会議事堂を巡るこちらのツアーですが日本からも予約ができますし、定休日やオープン時間が日によって異なるので事前予約がおすすめですよ(少し早く着いたので一本前に参加させてもらいましたが)。ちなみに音声ガイドに日本語などアジア言語がないこともあってか、街中同様、日本人観光客含めアジア人は皆無でした。そもそも日本の国会議事堂も外国人観光客はあまり訪れないのでしょうかね。

ツアーの始まりは、アメリカ建国の歴史や国会議事堂の建築の歴史を解説するビデオの鑑賞です。こちらもナチュラルスピードの英語でもちろん日本語字幕はないので完全に国民向けですね。

そのあとは20名ほどの少人数に分けられ、専属の赤スーツのガイドさんの案内の元、国会議事堂内を巡ります。さすがアメリカの観光ガイドさんということでジョーク混じりに話してくれるのですが、私も理解できないところも多く、難易度大です。

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こちらのポールが立ってる真ん中が国会議事堂の中心にあたるところのようですね。あとガイドさん見た目は綺麗な金髪で俳優さんみたいなのですが、トークは完全に芸人さんです。

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過去に審議に使われていた部屋は、歴史を感じさせるような澄んだ空気の厳かな空間。

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誰だかよくわかりませんが、大理石でできた石像もたくさんあり、日本ではあまり見ない光景です。

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マグナカルタの写しのようで、こちらも歴史を感じさせる造りでした。

これがアメリカだ、と言わんばかりの

順々と巡っていくと、仰々しい階段にたどり着きます。ここでまた空気の変化を感じたのです。

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登っていったその先には、あっと息を呑む光景が待っていたのでした。

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国会議事堂の天球部分、初代大統領ジョージ・ワシントンをモチーフにした壁画です。

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円周部分にはローマ建築を思わせるような数多の像が立ち並んでいる、ように見えますが、絵です。精巧すぎて石像に見えますよね。

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“Rotunda Frescoes”

天井の絵はアメリカの発展を基礎付ける要素である戦争、科学、海洋、商業、工学、農業とそれを表すギリシア神話上の神を表現しており、円周の絵はコロンブスの上陸からゴールドラッシュの到来に至るまでのアメリカの歴史を描いているそうです。

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そして目線を落とすと壁には一面の超巨大絵画が並びます。

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教科書でも見たことがある有名絵画ばかりですが、生で見ると迫力がものすごく、これがアメリカの歴史だ、と訴えかけてくるような圧倒的な存在感を放っています。

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洗礼を受けるポカホンタス。

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独立宣言草稿の提出。

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メイフラワー号で新大陸に渡ったピルグリムたち。

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新大陸に上陸したコロンブス一行。

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エルナンド・デ・ソトのミシシッピ川発見。

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この空間の荘厳さはその場を訪れた人にしかわからないものです。英語がわからない方も、アメリカの歴史に詳しくない方でも、ぜひ一度は行ってみてほしいと思います。わざわざワシントンDCまで来た甲斐があったというものです。ホールの出口ではイケメンのリンカーン像がお見送りしてくれました。

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その後は各州の英雄の像が飾られた展示ホール、"National Statuary Hall" です。日本の県民意識より強いと思われるアメリカにおける州民意識。その州出身の英雄を2人まで像として飾ることができるそうです。

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公民権運動で知られるローザ・パークスはアラバマ州の英雄みたいですね。左のフランセス・ウィラードはニューヨーク州出身で、婦人参政権の活動で有名のようです。

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一際目を引く、一番左のネブラスカ州の英雄の像は、このホールにはじめて飾られたアメリカ先住民の方のようです。自由の国アメリカでも、先住民の方がこういった場に出てくるのにはそれだけ時間がかかったということでしょうか。もし日本で同じように各県の偉人を飾る場合、誰になるんでしょうかね、維新功労者とかでしょうか。

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建物の至る所に意匠を見て取れる国会議事堂。あっという間でしたが、十分すぎる満足感。まさに私が求めていた美がそこにありました。

大人になってから日本の国会議事堂に行ってないのですが、これを見た後だとがっかりするのも承知で行ってみようかと思います。自国の国会議事堂に誇りを持てたらいいのですが。

初日からクライマックス

国会議事堂内のツアーを終えた後、地下で繋がっている国会図書館に寄ってみることにしました。この地下通路が16時と少し早い時間に閉まってしまうので要注意ですね、外から歩いて行くのは暑いですので。たどり着いた国会図書館、そこで目に飛び込んできた光景というのが、まさに目を奪われるような、圧倒的な美だったのです。

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もう一度言いますが、ここは図書館ですよ。

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図書館なのに本ではなく天井に目は釘付けです。

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「あお」が本当に綺麗で、気づいたら10分くらいぼーっと天井を眺めていました。側から見たらアジア人が上を向いて止まってるっていう異様な光景だったと思いますが、そんな周りの目が全く気にならないくらい惹きつけられるものがありました。

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天井をよく見ると様々な学問の文字が並びます。

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"SCIENCE"

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"LAW"

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実際に本の置かれている図書館の中には会員の方しか入れないみたいなのですが、機会があればこの図書館で時間を過ごしてみたいものです。ひとつ人生の目標ができましたね。叶えられるでしょうか。

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名残惜しいのですが、閉館時間も迫る中、国会図書館を後にします。

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国会図書館から見た国会議事堂。やっぱり外から見ても綺麗ですが、中身を知ってしまったら、その価値が何倍にも膨れ上がりました。ちなみに後ろを振り返り、国会図書館の外見もイカしてます。

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初日から大興奮のワシントンDC観光ですが、飛行機疲れもあり、ここでホテルに戻ることにします。1日お疲れ様でした!


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