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さよならほやマン

「さよならほやマン」は、震災から12年半後の宮城の離島でのお話。

震災の津波に攫われ、いまだに見つからない両親を思い、それから海のものを食べられなくなった兄弟は毎日カップ麺を食してる。
この時、海のものはもしかしたら攫われた両親や被災者たちの肉を食べて育ったのかもしれない、そういう思いがあったのかは語られなかったがおそらくそういうこと。

東京から訳ありで島にたどり着いた漫画家のミハル。ミハルの無茶苦茶ぶりに振り回される兄弟との3人暮らしが始まる。

破天荒っぽくもありトゲもあり影もある。そんなミハルと対照的なのは、兄弟の近所に住む春子ちゃん。
春子さんは、都会への憧れを持ちつつも、兄弟の父親が島を出ようという時には猛反対をしてしまったり、島から出る出られないというジレンマを抱えつつも島で暮らしている。

津波によってもたらされた大きな変化に対し、何も考えず、今のままでいたいという消極的というか保守的というか、それが家族を(家を)守ることだと盲信している長男のアキラ。

私は3人兄弟の長男なので、昔はそういう気持ちを何となく感じることはあったが、実際は18で上京し20年近く音沙汰なく一人暮らしを謳歌し、最近ようやく落ち着いて、年数回は実家に顔を出すようになった。
アキラのような責任感というものは全くない。

うちはうち、よそはよそ。
様々な生き方があって、全部正しい。
色んな生き方をこれからも見て生きたい。

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