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作り「手」が見える、味わい深いコーヒーの店

外からは中の様子が見えなかった。初めて訪れたときは、緊張しながら重い扉を押した気がする。入口から足を踏み入れた時に感じた空気が心地よかったのだろう。

テーブル席でもどこでも、好きな場所にどうぞと言われて選んだ席は、店主から1番距離の近いカウンター席だった。ここにもっと近づきたい。そう感じていた。

統一感と作り手の見える空間
有機質と無機質ということばがある。その場所は有機質=人の手が見えるもので成り立っている。

それが、このコーヒーの店
川越メル珈琲

「コーヒーの味はよくわからないけど」「豆の知識はないけど」そんな人でも、わたしならではの1杯に出会える指南書がこちら。

書道家を兼ねた、マスターの手書きメニューは味がある。

そして最近、この店にふさわしい食事メニューが導入された。朝9時からのモーニングサービスのイメージとなる絵だ。

モーニングサービス ¥700(税込)。トースト、ピクルス(ミニサラダ)、ミニヨーグルト、選べるコーヒー、ミニドリンク(ジュースかミルク)。

文字で書くとこんな感じになるけど、これが「絵」だとイメージしやすい。この場合の「絵」には、写真を使うお店が多いだろう。

しかし、この店では、本物の絵なのだ。

ちなみにこちらが、実際のモーニング写真。
比較しても遜色ない。


そう。モーニングサービスのメニューも「手」描きである。ラフでありながら、温かく、確かに特徴をつかんでいる。(作家はhetanaeeeこと、石原三恵子さん)

「手」作りのランチに、手触り良く、ぽてっと厚みのあるコーヒーカップもそう。その全てに作り手のが見えている。


ここには画一的なものは一切なく、訪れる人たちをふわりとまとめる、不思議な空気が漂う。その空気が心地よく、また自然と足を運びたくなる、そんな感覚になる。

教えたくないけど、教えたい。隠れ家のようで、確かに存在感のある、コーヒー店。作り手の見える、人の集まる空間だ。ようこそ、いらっしゃいました。どちらから?そんな温かい声を店内で聞けることだろう。

川越メル珈琲

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