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「美味しい」は誰かを思う心から
ヒトとモノの彩り発見ライター 矢島真沙子です。
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「〇〇ちゃんが好きだと思ってこのメニューにしたの」
米粉のパンを焼くから、一緒にランチしようよ。
と友人から声をかけてもらいました。身体に負担のかからない、素材の味を大切にした料理を作る友人は、最近米粉のパン教室に通っています。
習ったパンを食べてもらいたいと、ご自宅に招待してもらいました。この日は、米粉パンに合うスープやサラダなど、たくさんの手作りメニューが用意されました。
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2種類の米粉パン(プレーンとにんじん)、オーツミルクで作ったクラムチャウダー、味噌風味のきんぴら。
パンに添えるのは、これまた自家製の豆乳ラムクリームと、米粉入りのカスタードクリーム。
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サラダのドレッシングも自家製です。心づくしのランチは、ボリュームありながらも体にすっと馴染む、滋味深さがあります。
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オーツミルクというこだわり
友人は謙虚なので、何回も「味、大丈夫?もう少し〇〇すれば良かったかなあ」と私の反応を気にしてくれます。そしてこう言いました。
「でも、まさこちゃんは私と好みが一緒だから、絶対気に入ってくれるかと思ってこのメニューにしたんだ」
誰かを思って作るメニュー
実際に、友人のおもてなしはどれも私の好みでした。心底おいしい、と思いました。心底…とあるのは、純粋に食事の味から感じるものだけではありません。「あなただけのため」という心も同時に食事から受けとっているのです。私の嗜好を考えて用意してもらったおもてなしを、彼女の言葉から感じることができました。
身近な人にこそ伝えたい、「あなただけのため」
〇〇が好きだと思ってこれを作った
例えば、毎日食卓を共にする家族にも、同じことが言えると思います。何となくスーパーで安売りしていたものを使って食卓を作った、冷蔵庫に残っていたもので食卓をこしらえた…。もちろんそれも良いことですが、ときには「今日は〇〇のためにこれを作った!」と宣言して、特定の人の嗜好に合わせて食卓を整える。
言葉にして相手に伝えれば、食事に思いを乗せることができます。
手の込んだ料理である必要はありません。たとえ買ってきたものであっても「〇〇のためを思って用意した」という気持ちが大切なのです。
相手を想う気持ちを「食」に乗せれば、心を通いあわせることができるのだと思います。
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