見出し画像

僕らの超時空県民戦争

 20XX年、日本から2つの県が消えてなくなった。
 空間転送システムの実用化以降、人類はありとあらゆる使いみちを模索し、とうとう「どれだけものを捨てても怒られないゴミ捨て場」作りに手を出してしまったのだった。
 「国際政治の玉突き事故」などと揶揄される間抜けな経緯で国が決まり、また別の玉突き事故で場所が決まった。
 捨てられたものは最初は管理された放射性廃棄物や兵器などであったが、転移先の座標コードが世界中に暴露されてしまって以降はあらゆるゴミが送り込まれることとなった。さらには犯罪者、自殺志願者、亡命者、物見遊山の観光客まで送り込まれるようになった一方で、送り先がどうなっているのかを本気で調べようとするものは誰もいなかった。
 だが、とある研究施設が廃棄処分した設備の中に、使用可能な転移装置が含まれていたことにより事態は急変したのであった。

群馬県&栃木県連合による、全世界に対する復讐戦争の始まりである。

【開戦】に続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?