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コロナ禍のつながり不足を解消したい! 新入社員の「おともだち獲得ランチ会」

ヤフーでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、多くの社員が在宅によるリモートワークを実施しているため、なかには、入社式、研修、その後にはじまる配属先での業務まで、ほぼすべてがリモート環境という新入社員もいます。

同期や先輩社員に実際に会うことなくはじまった社会人生活。そこから生まれた「会社に知り合いができない」という課題を解決するために、人事部門が企画・実施した「おともだち獲得ランチ会」についてご紹介します。


今年の新入社員は、学校の授業も就職活動もオンラインという、いわゆるリモートネイティブ世代。受け入れ側も、研修の内容をリモートワークにおけるビジネスマナーやビジネススキルにアップデートしたほか、リアルではまだ会えない同期と交流できるように、新入社員同士の対話機会を頻度高く設けました。

コロナ禍で減ったつながり、雑談

ヤフーには2014年から、家でも会社でも、どこでも仕事ができる制度「どこでもオフィス」があります。これまでは月5回までという制限を設けていましたが、2020年2月に新型コロナウイルス感染症拡大防止のため一時的にこの制限を解除し、2020年10月からは、新しい働き方に関する人事制度として「無制限リモートワーク」ができるようになっています。

無制限リモートワークを実施するにあたって、社員のコンディションの確認を定期的に行っています。多くの社員がリモート環境下でも自身のパフォーマンスを維持している、もしくは向上していると答えています」
(下図:2020年10月時点)

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2020年度の新入社員も、業務についてはおおむね問題なく進められましたが、課題として社内でのつながりをつくりにくいという点が挙がりました。
また、社内に知り合いがいないままリモートワークを開始することになった新入社員を心配する声が、社内のいろんな部署から聞かれました。さらに、社員同士の雑談が減り、社内で新たな人間関係を構築する機会がなくなったという声も。
普段の会話などで関係性が構築されている相手と仕事をするほうがパフォーマンスは上がります。また、直接業務に関係ない人と交わした雑談からアイデアが広がったり、新しい人脈につながったりすることもあります。

コロナ禍以前であれば、会議と会議の合間や社内レストラン、エレベーターなどで、自然に顔を合わせたり、雑談したりする機会がありましたが、リモート環境下ではそうはいきません。そこで、新入社員に「社内のつながり」を体験してもらうために実施した施策が「おともだち獲得ランチ会」です。

「社内のつながり」を実体験

「おともだち獲得ランチ会」は、新入社員が主催者となり運営するランチ会です。2名1組のチームになり、ランチ会で話すテーマを決め、参加してくれる先輩社員を募集、当日はZoomを使ってランチ会を運営します。この一連の流れは、今後の業務で必要なツールの使い方に慣れてもらうトレーニングも兼ねています。

参加方法を案内したり、スケジュールを設定したりするのも新入社員にとってははじめての経験です。主催はあくまで新入社員で、自分たちでテーマを決めて参加者を募り、会を運営することで、社内のつながりを構築することを実体験してもらうのが狙いです。
設定されたランチ会のテーマは、
「新卒1年目一人暮らしあるある、早く聞きたい」
「写真を撮りに行こう!カメラ談義」
などさまざまでした。

実施後のアンケートでは、「初対面の人とZoomで会話する難しさを知った」という感想も聞かれました。営業職の新入社員からは、リモートでの会話の進め方、ファシリテート方法、また事前準備の大切さなど、今後の業務への学びにもなったという声もありました。

画像2参加した新入社員からは「ヤフー社員になったと実感した」「やさしい先輩が多いと感じた」という感想もあり、在宅勤務が続くなかですが、少しでも社内の雰囲気を感じてもらえたようです。

なお、ランチ会ということで、参加者には社内レストラン特製のカレー&スイーツ&コーヒーのスペシャルランチセットが事前に届けられました。同封したメニューのデザインは、デザイナー職の新入社員が担当しました。

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コロナ禍だからこそ、自ら積極的に動いていってほしい

今回、参加者からポジティブな感想があった一方で、「友だちをつくるまではいかなかった」という声もありました。
この企画で自ら能動的に動いて人間関係をつくることの大切さを知ってもらい、このやり方をひとつのヒントとして、今後は自分のやり方でいろんなことを実行してもらえたらと思います。