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検索データから分類!ヤフーのユーザー層カタログ

こんにちは。デザイナーの若林です。
ヤフーにはどのようなユーザーがいるのか、またどのような興味を持って来訪しているのか。私たちはよりユーザーの好みに合った情報を提供するため、できることを日々模索しています。
今回は検索データを用いて、よりユーザー理解を深めることを目的に「Yahoo! JAPAN ユーザー層カタログ」を作りました。

このユーザー層カタログとはいわゆる「ペルソナ」をイメージすると分かりやすいかもしれませんが、ここであらかじめ説明しておきたいのは、これは「ターゲットユーザーを具体的に説明したもの」ではなく、データを元にした「ユーザー層」全体のサマリーであるということです。多くの似た傾向を持つユーザー層の検索傾向や興味を、正確に「ヤフーに訪れている」層に絞ってまとめています。


また、今回の分析は広告出稿費の高い業種に絞り、ターゲットがあるタイミングで検索したワードの直前・直後のキーワードを対象に行いました。そこから浮かび上がったターゲットの特徴をそれぞれのユーザー層として作成することで、体系図に分類しています。

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分類に用いた軸は二つです。「価格」に対して「高くてもよい」「安さを重視」という判断基準と、「価値」に対して「機能的価値」「情緒的価値」のどちらを優先するか、というものです。この二軸をもとに四つのカテゴリーに分け、それぞれのユーザー層を配置しています。
実際のユーザー層について説明します。

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これは「自分磨き QOLアップ層」(※)という名のユーザー層です。このユーザー層は「生活を少しずつ良くするための購買を中心に、自分磨きへのモチベーションが高く人間関係を大事に行動」する傾向があり、この傾向をもとに消費態度を分類すると先ほどの体系図の右上、「品質や機能に対価を払う」カテゴリーに配置されます。また、このユーザー層が「化粧水」購入を目的にヤフーで検索を行った場合を想定し、そこに付随して発現する他のキーワードから興味関心やモノに対する消費態度を分析しています。その具体化した情報がユーザー層カタログです。
このようなユーザー層カタログをもとに、ヤフーでの広告出稿をよりターゲットにマッチした方針のもとプランニングすることで、ユーザーの心理に寄り添いながら広告を検討していくことができます。
(※) QOLとはクオリティオブライフ、生活の質を意味しています。

また、このユーザー層カタログにはそれぞれにバナー例が2種掲載しています。

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先ほど紹介したような傾向をもつユーザー層に対し、アプローチするのにおすすめなクリエイティブ表現の例です。分析に用いたキーワードである「化粧水」を宣伝する場面を想定したバナーは左側、このユーザー層を他業種の広告(宣伝?)へ拡張した場合の提案バナーは右側です。このユーザー層は「自分磨き」や「周囲の人間関係に興味を持つ」傾向から、友人や家族にも同じ思考でプレゼントを送る場面が想定できるのではないかと仮定し、総合通販サイトでのクリエイティブ表現例を示しています。
ただし、ここで紹介している内容は配信効果および審査通過を保証する内容ではございませんので、ご注意ください。

この他にも特徴的なユーザー層を二つご紹介します。

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次にご紹介するのは「ライフスタイル見直し層」です。このユーザー層は50代を中心とした子育て後の夫婦2人のライフスタイルを思わせるユーザー層ですが、その傾向を詳細に見てみると「健康への関心を中心にテレビやネット検索から情報収集。デジタル機器も活用して生活を楽しむ」ことが分かります。年齢を重ねるほど健康に対する関心は高まりますが、その中でもどの観点で検索を行っているか、どういったアプローチならより購買意欲を高められるかという点で、このユーザー層の「手軽さ、効果を重視」や「デジタル世代にも遅れを取りたくない」という心理がみられ、それは広告クリエイティブを作る際の参考になります。
また、このユーザー層が「品質や機能をコスパ良く」と考える人が多いと考えられることから、クリエイティブの見せ方をリッチで高価に見せるよりはある程度の効果を見せつつコスパの良い雰囲気を優先する方がよい、という大前提の指針を得ることもできます。

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このユーザー層へのアプローチを想定したバナー例では、成分や効能に納得感をもって購買したいユーザーの不安を払拭するため、配合された原料や素材を明確に伝えることでより注意を引きやすいと仮定してコピーに含めることを推奨しています。また、デジタル世代に遅れを取りたくないという心理が伺えるため、他業種への展開例は「スマートフォン新機能」での提案を掲載しています。右図のような健康志向にひもづけたクリエイティブを提案することで、これまでメインで想定されてきたデジタル世代以外にも響きやすいクリエイティブを目指します。

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次に紹介するユーザー層は「今を楽しむ 遊び優先層」です。サマリーとしてはも「慎重な未来設計よりは『今』の興味に正直に、ファッションやエンタメをへ自由に消費生活を楽しむ」とまとめられています傾向が見られます。このユーザー層はこれまでのユーザー層と比較して「趣味や娯楽をコスパよく」と考えるカテゴリーに入り、機能性や価格の訴求よりは目指す生活や楽しみをイメージさせることが効果的だと考えられます。

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このユーザー層にアプローチするためのバナー例は、自動車業種の広告でよく見られる「高級感」「機能性」にフォーカスした訴求よりも「車を通じて、人との交流を楽しくするイメージを与える」ことが効果的なのではないかと仮定しています。単に高級車に乗りたいという価値観ではなく、遊びと共に充実した生活の自己アピールを促進させるような表現が好まれるのではないでしょうか。ファッションやコミュニケーションのための一つ上のランクのツールという見せ方をすることでユーザー層の心理に寄り添い、購入検討に至るまでの「自分ごと化」のきっかけとして効果を期待しやすくなります。また、その生活嗜好に合わせて、清涼飲料水・アルコールの広告例としても「味そのものの評価よりも、『雰囲気を楽しむ』ことにフォーカスする」ようなクリエイティブ表現を推奨しています。


このようにして、ヤフーにいるユーザー層を具体化しながら皆さんの広告プランニングにお役に立てるよう提案を進めています。
より詳細なユーザーカタログ資料をお求めの方は、弊社営業担当にお問い合わせください。

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