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【読書】 FACTFULNESS (ファクトフルネス)

発売日:2019/1/11
10 の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

分断本能

「世界は分断されている」という思い込み

質問1.現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょう?


A. 20%  B. 40% C. 60%

正解は C の 60%

世界の人口の何%が、低所得国に住んでいると思いますか?

正解は 9%

質問2.世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?


A. 低所得国 B. 中所得国 C. 高所得国

正解は B. 中所得国で 75%

所得ごとの世界の実行分布(2017年)
レベル1 一日あたりの所得2ドル未満 10億人
レベル2 一日あたりの所得8ドル未満 30億人
レベル3 一日あたりの所得32ドル未満 20億人
レベル4 一日あたりの所得32ドル以上 10億人

ファクトフルネスとは・・・話の中の「分断」を示す言葉に気づくこと。

分断本能を抑えるには、大半の人がどこにいるか探すこと。

  • 「平均の比較」に注意しよう。

  • 「極端な数字の比較」に注意しよう。

  • 「上からの景色」であることを思い出そう。

ネガティブ本能

「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み

次のうち、あなたの考えに最も近い選択肢を選んでください。
A. 世界はどんどん良くなっている。
B. 世界はどんどん悪くなっている。
C. 世界は良くなっても、悪くなってもいない。

世界についての暗い話はニュースになりやすいが、明るい話はニュースになりにくい

質問3.世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?

A. 約2倍になった
B. あまり変わっていない
C. 約半分になった

正解は C で 29% から 9% まで下がった

質問4.世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?

A. 50歳
B. 60歳
C. 70歳

正解は C で 72歳まで延びた

減り続けている16の悪いこと

  1. 石油流出事故

  2. 合法的な奴隷制度

  3. HIV 感染

  4. 高価なソーラーパネル

  5. 戦死者数

  6. 乳幼児の死亡率

  7. 有鉛ガソリン

  8. 死刑

  9. 児童労働

  10. 飛行機事故の死者数

  11. 核兵器

  12. 災害による死者数

  13. 大気汚染

  14. 天然痘

  15. 飢餓

  16. オゾン層の破壊

増え続けている16の良いこと

  1. 自然保護

  2. 新しい映画

  3. 新しい音楽

  4. 女性参政権

  5. 農作物の収穫

  6. 科学の発展

  7. オリンピック

  8. 識字率

  9. 女子教育

  10. 小児がんの生存率

  11. 電気の利用

  12. 絶滅危惧種の保全

  13. 安全な飲料水

  14. 携帯電話

  15. 予防接種

  16. インターネット

ファクトフルネスとは・・・ネガティブなニュースに気づくこと。

  • 「悪い」と「良くなっている」は両立する

  • 良い出来事はニュースになりにくい

  • ゆっくりとした進歩はニュースになりにくい

  • 悪いニュースが増えても、悪い出来事が増えたとは限らない。

  • 美化された過去に気をつけよう。

直線本能

「世界の人口はひたすら増え続けている」という思い込み

質問5.15歳未満の子どもは、現在世界に約20億人います。国連の予測によると、2100年に子供の数は約何人になるでしょう?

A. 40億人 B. 30億人 C. 20億人

正解は C で20億人。右肩上がりの直線にはならない。

質問6.国連の予測によると、2100年にはいまより人口が40億人増えるとされています。人口が増える最も大きい理由は何でしょう?

A. 子供(15歳未満)が増えるから
B. 大人(15歳から74歳)が増えるから
C. 後期高齢者(75歳以上)が増えるから

正解は B。子供でも高齢者でもなく、大人が増える。

ファクトフルネスとは・・・「グラフは、まっすぐになるだろう」という思い込みに気づくこと。

  • なんでもかんでも、直線のグラフを当てはめないようにしよう。

恐怖本能

危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み

質問7.自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年でどう変化したでしょう?

A. 2倍以上になった
B. あまり変わっていない
C. 半分以下になった

正解は C。25%まで減った。

ファクトフルネスとは・・・「恐ろしいものには、自然と目がいってしまう」ことに気づくこと。

  • 世界は恐ろしいと思う前に、現実を見よう。

  • リスクは、「危険度」と「頻度」、言い換えると「質」と「量」の掛け算で決まる。

  • 行動する前に落ち着こう。

過大視本能

「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み

  • 目に見えない場所で、消えていく命

  • 過大視本能

  • 過大視本能を抑えるには

    • 数字を比べる

    • 420万人の赤ちゃんの死

    • 大きな戦争

    • クマと斧

    • 結核とインフルエンザ

  • 80・20ルール

    • 世界の暗証番号

  • 割り算を使う

    • 赤ちゃんの死と割り算

    • ひとりあたり

    • はるか遠くの、危険な「どこか」

  • 比較と割り算

質問8.現在、世界には約70億人の人がいます。下の地図では、人の印がそれぞれ10億人を表しています。世界の人口分布を正しく表しているのはどれでしょう?

A. アメリカ大陸10、ヨーロッパ大陸10、アフリカ大陸10、アジア大陸40
B. アメリカ大陸10、ヨーロッパ大陸10、アフリカ大陸20、アジア大陸30
C. アメリカ大陸20、ヨーロッパ大陸10、アフリカ大陸10、アジア大陸30

正解は A。暗証番号になぞらえて「1・1・1・4」

ファクトフルネスとは・・・ただ一つの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと。

  • 比較しよう。

  • 80・20ルールを使おう。

  • 割り算をしよう。

パターン化本能

「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み

質問9.世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどれくらいいるでしょうか?

A. 20% B. 50% C. 80%

正解は C の 80%。

  • 思いがけない現実

  • パターン化本能をどう抑えるか?

    • より適切な分類を見つける --- <ドル・ストリート>

    • 分類を考え直す

      • 同じ集団の中の違いと、違う集団のあいだの共通点を探す

      • 「過半数」に気をつける

      • 「例外」に注意する

      • 自分が「普通」で、自分以外はアホだと決めつけない

      • ひとつの集団の例をほかの集団に当てはめていないかを振り返る

ファクトフルネスとは・・・ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと。

  • 同じ集団の中にある違いを探そう。

  • 違う集団のあいだの共通項を探そう。

  • 違う集団のあいだの違いも探そう。

  • 「過半数」に気をつけよう。

  • 強烈なイメージに注意しよう。

  • 自分以外はアホだと決めつけないようにしよう。

宿命本能

「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み

  • 変われませんよ。絶対に

  • 宿命本能

質問10. 世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています。同じ年の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?

A. 9年 B. 6年 C. 3年

正解は A の 9年。B や C は男女平等が進んでいないという思い込み。

  • 岩はどう動く?

    • アフリカは世界に追いつける

    • 赤ちゃんと宗教

    • セックスはタブーじゃなくなった

  • 宿命本能をどう抑えるか

    • ゆっくりとした変化でも、変わっていないわけではない

    • 積極的に知識をアップデートする

    • おじいちゃんやおばあちゃんに話を聞く

    • 文化が変わった事例を集める

  • あなた、ビジョンがないわね

ファクトフルネスとは・・・いろいろなもの(人も、国も、宗教も、文化も)が変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと。

  • 小さな進歩を追いかけよう。

  • 知識をアップデートしよう。

  • おじいさんやおばあさんに話を聞こう。

  • 文化が変わった例を集めよう。

単純化本能

「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み

  • 誰を信じたらいい?

  • 単純化本能

  • その道のプロ --- 専門家と活動家

質問11.1996年には、トラとジャイアントパンダとクロサイはいずれも絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち、当時よりも絶滅の危惧に瀕している動物はいくつでしょう?

A. 2つ B. ひとつ C. ゼロ

正解は C. ゼロ。いずれもこの数年で増えている。

  • トンカチとくぎ

    • 数字だけがすべてではない

    • 医療でなにもかも解決できるわけではない

  • 政治思想

    • キューバ --- 貧乏人の中でいちばん健康

    • アメリカ --- 金持ちの中でいちばん不健康

    • 民主主義でさえ、それだけではすべてを解決できない

ファクトフルネスとは・・・ひとつの視点だけでは世界を理解できないと知ること。

  • 自分の考え方を検証しよう。

  • 知ったかぶりはやめよう。

  • めったやたらとトンカチを振り回すのはやめよう。

  • 数字は大切だが、数字だけに頼ってはいけない。

  • 単純なものの見方と単純な答えには警戒しよう。

犯人探し本能

「誰かを責めれば物事が解決する」という思い込み

  • おばあちゃんを叩きのめそうぜ

  • 犯人探し本能

  • 犯人は誰だ?

    • ビジネスマン

    • ジャーナリスト

    • 難民

    • ガイジン

    • 犯人はほかにいる

      • 強力なリーダー?

  • 名もなきヒーローたち

    • 社会基盤

    • テクノロジー

質問12. いくらかでも電気が使える人は、世界にどれくらいいるでしょう?

A. 20% B. 50% C. 80%

正解は C. 80%

  • 誰を責めたらいい?

ファクトフルネスとは・・・誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと。

  • 犯人ではなく、原因を探そう。

  • ヒーローではなく、社会を機能させている仕組みに目を向けよう。

焦り本能

「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

  • 道路封鎖

  • 焦り本能

  • 焦り本能を抑えよう。本日限定!特別大セール!

    • 焦りは好都合?

質問13. グローバルな気候の専門家は、これからの100年で、地球の平均気温はどうなると考えているでしょう?

A. 暖かくなる B. 変わらない C. 寒くなる

正解は A. 暖かくなる

  • 焦り本能を抑えよう。

    • データにこだわる

    • 恐れにつけこむ

    • エボラ

    • いつやるか?今でしょ!

  • 心配すべき5つのグローバルなリスク

    • 感染症の世界的な流行

    • 金融危機

    • 第三次世界大戦

    • 地球温暖化

    • 極度の貧困

ファクトフルネスとは・・・「いますぐに決めなければならない」と感じたら、自分の焦りに気づくこと。

  • 深呼吸をしよう。

  • データにこだわろう。

  • 占い師に気をつけよう。

  • 過激な対策に注意しよう。

ファクトフルネスを実践しよう

  • ファクトフルネスのおかげでわたしがどう命拾いしたか

  • ファクトフルネスを使ってみよう

    • 教育

  • ファクトフルネスを使ってみよう

    • ビジネス

    • ジャーナリスト、活動家、政治家

    • 自分の組織

ファクトフルネスのおおまかなルール

  1. 分断本能を抑えるには・・・大半の人がどこにいるかを探そう

  2. ネガティブ本能を抑えるには・・・悪いニュースのほうが広まりやすいと覚えておこう

  3. 直線本能を抑えるには・・・直線もいつかは曲がることを知ろう

  4. 恐怖本能を抑えるには・・・リスクを計算しよう

  5. 過大視本能を抑えるには・・・数字を比較しよう

  6. パターン化本能を抑えるには・・・分類を疑おう

  7. 宿命本能を抑えるには・・・ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう

  8. 単純化本能を抑えるには・・・ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう

  9. 犯人探し本能を抑えるには・・・誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう

  10. 焦り本能を抑えるには・・・小さな一歩を重ねよう


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