Polypp活動報告ーービジネスモデル調査と事業計画の見直し
株式会社yahDoryが開発中のマッピングシステムPolyppについての活動報告となります。
ビジネスモデル調査で行ったことの概要と、その結果どのような計画変更を行ったのかについて報告しています。
※本記事は無料です。本プロジェクトにご賛同いただける方は、ぜひ末尾の記事購入や応援するボタンでのご支援をお願いいたします。
※弊社のPolyppについては、以下の記事をご参照ください。
贈り物のように素晴らしいあなたに出会えたことに感謝を。
本記事の執筆は、株式会社yahDoryのtnimが担当しております。
前回までの活動報告で、Polyppのプロト開発に対する壁打ちを3人の方にしてきたことをご報告してきました。
今回は、これまでの壁打ちを通じて、ビジネスモデル調査と事業全体の計画見直しをしたので、そのご報告になります。
※前回までの活動報告についてはこちらをご覧ください。
ビジネスモデル調査
ビジネスモデル調査は、壁打ち3人目の方に、既存のビジネスモデルについて調べた上で自分のビジネスモデルをどうするか整理した方がよい、とアドバイスをいただいたので、実行しました。
……と言っても何から手をつければいいのかな、と迷いつつ、生成AIに相談して調査を進めていきました。
※プロンプトや手順を下記の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください!
上記の記事でも紹介しているのですが、実際の手順としては、こんな感じです。
既存事業のリストアップ(生成AI)
リストアップ対象から絞り込むための概要調査(生成AI)
公式サイトなどによる概要調査
収益構造を追加で調べる(生成AI)
ビジネスモデルキャンバスの生成(生成AI)
SWOT分析(生成AI)
気になった情報の深堀り調査
私の場合、手順3~7については、以下の3つに絞り込んで、調査しました。
Yelp(アメリカで主要なレビュープラットフォーム)
Pinterest(画像や動画でアイデアを整理できるプラットフォーム)
いこーよ(日本での子供向けお出かけスポット紹介ポータルサイト)
それぞれを選んだ理由はこちらです。
Yelp:yahDoryとしてもローカルビジネスとの接点をつくっていきたく、Yelpはローカルビジネスのレビュー収集に特化しているので参考になりそうだと感じたから。
Pinterest:ビジュアル発見をコンセプトにしているツールのため、どのような見せ方をしているのかなど、わかりやすい情報発信のヒントになるかもしれないと感じたから。
いこーよ:上記2つと異なり日本初の事業モデルで、開発中のサンプルマップにコンセプトが似ており、参考にしたいと考えたから。
手順1~6は、生成AIのプロンプトを使った定形の手順でしたが、これらで出力された情報を整理して眺めるだけでも、かなり有意義でした。
特に収益モデルについては、なんとなくの想像でしか理解できていなかったと実感しました。
意外だったのが、3つで共通して収益が広告収入に依存していることです。
有料プランなどの収益モデルが大きいのではないかと考えていたので、意外でした。
ただYelpとPinterestは、有料プランと広告収入以外にもいくつか収入があります。予約やショッピングなどの取引の手数料を取っているのがその一例です。
これは情報発信だけでなく、取引も行えるプラットフォームとしてサービスをデザインしているからこその違いでしょう。
どのような収益モデルにしていくべきか、その上でどのような機能を実装していけばよいのか、それぞれのビジネスモデルを見ることで参考になりました。
また手順1~6に従って、生成AIに出力された中には、本当かな?という内容もありました。そうした情報については、裏付けとなるデータを手順7で追加で調べました。
この追加調査で出会ったデータが、Polyppにも関係してくる情報で、非常に興味深かったです。
一例として、Yelpの市場シェアの裏付けを取るために見たサイトで出会ったデータをご紹介します。
Yelpの市場シェアも見ましたが、このサイトで公表されているデータで興味深かったのは、レビューの平均文字数に関するデータです。
見ていただくとわかりますが、2010年に比べ、Facebookを除き全体的に短くなっている傾向があります。
TripadvisorやYelpは特定領域のビジネスに対するクチコミプラットフォームとなり、文章の長さ自体がクチコミの質として評価されていることもあり、平均600文字弱と長めです。
対してGoogleとFacebookは平均250文字未満、Xの投稿上限より少し長い程度のボリュームです。
私がおもしろいと感じたのは文字数が減ったこともそうですが、それぞれ性質の似ているプラットフォームで平均文字数が収束してきていることです。
これは仮説ですが、ChatGPTのリリース前から自動投稿ボットは増えていたと考えられるので、平均文字数の収束は、ボットなどによる投稿でクチコミの均質化が起きているのではないでしょうか。
こうした発見があり、既存のビジネスモデル調査は楽しく進みました。
事業全体の計画見直し
既存のビジネスモデル調査は楽しいものの、調査の目的は自分のビジネスモデルを構築することです。
ここでPolyppだけでなく、yahDory全体の事業計画を見直すことにしたのは、1つの大きな迷いがあったからでした。
ずばり、ITシステム開発事業、SES案件をどうしていくか、ということです。
自分が元々会社員としてやっていたのと同様に、システム開発の仕事をお請けしているのですが、仕事内容がPolyppとどうしても結びつかない。将来的にどう結び付けるかのイメージもつかない。
けど現状の売上の柱はこれなんです。
この現状をどう Polyppを中心としたビジネスモデルにしていくかが課題でした。
……で、思い切ってITシステム開発事業を切り、もう一つの売上が立っていたローカルWebブランディング事業を拡大していく方向で、舵取りすることに決めました。
そして描いたビジネスモデルがこちら。
小売業や観光業をターゲットに、地域の店舗や観光施設の魅力を潜在顧客に伝えるローカルWebブランディング事業と、Google Mapなどのレビュー情報などを集約してクリエーターに独自の視点として編集してもらい発信するPolyppを2つの柱として、展開していくことを目指しています。
※各事業のレベルでもビジネスモデルを整理しましたが、これからまた壁打ちしてくるので、時期を見て公開します。
現在の進捗と今後の予定
……というわけで、現在の進捗状況はこんな感じです。
全体として、売上の柱をローカルWebブランディング事業にスライドさせるために、そのための営業活動を優先するようタスクを組み替えました。
壁打ちとしてはあと3回行って区切りをつけ、営業を優先していく予定です。4月開始の助成金を申請したいので、そのための準備を1月にしていく予定です。
元々予定に入れていたビジコン応募や自治体関係の提案は、様子を見て中止しようと考えています。堅実に売上を立てていくことやその先の組織化を優先したいので、リソースをそちらに集中しようと思います。
Polyppの最終的な目標、
本当に必要な人に情報が届くプラットフォームとして成長させること、
を目指して、今後も邁進していきます!
※もしよろしければ、↓↓↓より記事をご購入いただき、ご支援いただけましたら幸いです。
※本件に関してお問合わせ等ございましたら、下記のフォームよりご送信ください。
※限られた人数で運営している状況のため、ご返信にお時間をいただく場合がございます。あらかじめご理解いただけましたら幸いです。
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?