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倍速再生時代にマッチする、カラー診断

「映画を早送りで観る人たち」という本を読みました。
最近、私が感じていたことと、それ以上のことを、わかりやすく言語化していて、とても感銘を受けました。

みんな「タイムパフォーマンス」「コストパフォーマンス」中毒です。

特にフリーランスとして稼ごうとする方には、とてもオススメです。
私は7ページもメモを取ってしまいました。

「SNS発信しなければ」が諸悪の根源

SNSは、現在最強のビジネスツールです。だから、

「毎日、何か発信しなきゃ」

と、頭の片隅に、晴れないもやもやが常にある人が多いと思います。
発信ネタを探さないと・・・と、ネットニュース、Yotube、他の人のSNSを巡る。
時間が無いから、早送りする。身にならないけど、とりあえずは、発信ネタをGETできて、安心。

コンテンツが溢れている。無料だから価値が激減

Netflix、プライムビデオ、Youtube・・・
サブスクでいくらでも見れるコンテンツで溢れています。
先にお金払っているから、たくさん見たほうがお得。
だから倍速再生して、どんどん流す。
結局、たいして覚えていないけど、
「それ見たよ」
とは言える。

友人や知人とのコミュニケーションについていくため、話題についていくために、コンテンツを浪費する。
いくら見ても、追加でお金が取られないから、一流クリエイターが作ったものでさえ、価値がどんどん下がっています。

中学生時代に、お小遣いで頑張って買ったGLAYのCDアルバム3000円。
今は、月額1180円のYoutubeプレミアムで、多くのアーティストの最新アルバムを聞き放題。10人聞いたら30000円分。

前者のほうが、圧倒的に価値が高かったです。

2010年に、この「FREE」を読んだ時、時代は変わったなと思いました。
今、市場の強者しか、無料戦略では勝てず、小規模ビジネスで稼ぐなら、通用しないなと感じます。

次々となんとなく消費される時代、どんなに良いものでも「無料」だと、流されてしまうので、良いお客様が見つかりにくいです。無料と少額でも有料とでは大きな隔たりがありますが、始め集客できず落ち込んでも、がんばってがんばって、1000円でもお金を払ってもらえるお客様を見つけた方が、ビジネスにできる確率とスピードが上がると感じます。

時間もお金も失いたくない。失敗したくない。

すでに見きれないほどの優良コンテンツに加え、日々量産されるコンテンツ。もう、倍速でも見きれません。

アマゾンのAudibleを試しました。
本は好きですが、音声だと、2.4倍速でどんどん聞き流して消費するだけで、頭に入ってきませんでした。無料期間があと1ヶ月余っていましたが、虚しくて辞めました。結局、聞いた時間は、どんなに早く再生しようと、無駄でした。

消費するにせよ、コンテンツは膨大ですから、つまらないものを引いたら、

「時間を無駄にした」

と、後悔します。だから、友人がいいねと言っているもの、流行っているもの、ランキング上位のもの、お気に入りのインフルエンサーのおすすめなどを選びます。

倍速の「消費モード」に入ってしまうと、もはや自分を喜ばすためではなく、作業の一環として、追われるようにコンテンツを流すの繰り返しになってしまいます。

だからこそ、今、こんなにもカラー診断が浸透していて、いまだに仕事として続いているのだと感じます。


カラー診断が、求められる理由

・時間とお金を無駄にしたくない → 「自分に似合う色」という縛りが生まれるため、選択肢が狭まり助かる。自分で選んでいるという自己肯定感も生まれる。服選びに失敗しなくなれば、お金のムダが減る。パーソナルカラーのタグが加わるとメルカリでも売りやすい?(←これは、私のただの想像です)

・すでに「カラー診断」「ブルベイエベ」が一般的になっている → 多くの人が体験しているサービス = 失敗する確率が低い ので、受けやすい。20年前と比べて、特に10-20代の知名度が格段に上がっています。

・有料だから、身になる → 対面の診断は、1-2万と結構な額になるので、真剣に吸収しようとサービスに集中する。誰も倍速で消費しようとは思わず、逆に「もっともっと」と質問したい。「タイパ」に見合うサービスである。というより、「一生に一度だし、お金に見合うサービスにしたい!」という消費者の姿勢があるので、サービス満足度が上がりやすい。

・SNSで発信しやすい → カラー診断を受けた時はもちろん、「イエベ春用リップ買いました」的な発信ができる。パーソナルカラーは文字通り「自分の属性」なので、映画や本のレビュー等と違って、間違っているとか気にせず発信できる。発言に際しての「頭良さそうに思われたい」「バカに思われたくない」という心理的ストレスが少ない。

・ショッピング中毒の肯定 → 「自分に似合うやつだから」と、ショッピングをする理由が生まれて、心置きなく買い物できる。ショッピングでハンティングしている時間が増えて、楽しい。買えばSNSで発信できる。

・推しに近い属性GET → にわかでも叩かれにくくて、にわかでいられる「推し」に近い。カラー診断受けて先生に「スプリングと言われたから」という理由だけで、それ以上自分で勉強して深堀りしなくても、「私はスプリング!」と公言できる。新しい属性と何らかの正解が簡単に手に入って、公言しても叩かれない。パーソナルカラーが浸透しているので「何それ?」ともなりにくく、便利。
「私、これ好きなんだよね」と言うことには、否定されたり叩かれたりするリスクがあるも、「これ私のカラー(推し)なんだよね」にはそれが少ない。


多すぎる情報に、もう疲れてます。
カラー診断は、そんな情報ストレスを「似合う色」という縛りで緩和してくれます。

SNS地獄にも疲れます。
カラー診断は、永続的にネタを生む属性を授けてくれます。


純粋に「自分に似合う色を知って、もっとステキになりたい!」という動機に加え、時代が多くの付加価値を生んでくれたから、今の時代にマッチしているサービスになっているのだと思いました。