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永遠と買い物に追われる現代の呪いと、カラーリストの言葉

動画で、陰陽師が「呪いは言葉」と言っていたというエピソードを見て、なるほどと思いました。

言葉が人の行動を縛り、脳の制限やバイアスまで作ってしまいます。
例えばSNSのコメント。
私は一時期しかSNSやっていませんでしたが、コメントは気になりました。このコメントという言葉に一喜一憂し、縛られて、投稿内容がそちらに寄っていきがちです。
必要とされることを提供することが、ビジネスや集団社会生活で軋轢少なく過ごすのに大切なことですが、やりたいことをやるという主体性は薄まります。それが臨界点を超えると「私、何やってるんだろう」と。

その前にまず、コメントにすぐに反応しなきゃと、スマホの通知奴隷になってしまいます。

現代人は、めちゃくちゃ呪われていますね。

カラーリストの言葉も呪い

カラー診断をして、「あなたはスプリングタイプで、こんな色グループが似合いますよ」
骨格診断をして「あなたはウェーブタイプです」とアドバイスすることは、お客様の行動を縛る呪いでもあります。
現代は、意識しないとすぐに、次から次へとショッピングというハンティングに追われます。ハンティングの対象・選択肢が多すぎて、縛りという制限があった方が、割かれる脳のリソースが減って、楽になれる人が多いと思います。
ユーチューバー・インスタグラマーなどのインフルエンサーが良く「買って良かったものベスト10」などを行い、そんなコンテンツが量産されるのも、買うものを決めて欲しいからです。
何千というカラーリストが活動していて、年に10,000人とかカラー診断を受ける理由の一つも、

ショッピング呪いを、違う呪いで楽にして欲しい。

現代の呪い

現代の大きな呪いは、他人のライフスタイルの可視化と本当は要らない物を欲しいと思わされる広告マーケティングだと感じます。
他の人がどんな暮らしをしているか分からなければ、比較してあれこれ思うこともありません。
広告が無ければ、今ある物で満足できて、永遠に違う物を探しては比較し、買っては売ってという、穏やかな自然破壊をしなくて済みます。
物を買わなければ、時間は文化的な行動に使えます。

こんまりさんのアメリカでのフィーバーや、ミニマリストが流行るのも、そんな広告マーケティングに嫌気が差す人が増えているからで、実際、YouTube大学の中田さんや堀江貴文さんなど、影響力のある人は物を持たなくなってきています。

どんな時代でも、生きにくさがあるから、宗教の言葉に救われたり、自己啓発セミナーに参加したり、ビジネス書を読んでは、自分に響く一文を探したりします。
日本でこんなにも、鬼滅が流行るのは、物語の内容以上に、日本の生活に基く炭治郎らのセリフに救われるからだと思います。

カラーリストは、現代の呪いを楽にしてくれる職業がもしれません。

アドバイス結果に従ってショッピングすれば、無駄な買い物が減って、消費が抑えられる。
買い物での比較選択ストレスが減って、他に使える時間が増える。
「これは私に似合う色と形だから」というスタイルに自信を持つことで、ブランドでのマウンティング合戦から、少し外れることができる。

カラー診断が日本だけで異常に受け入れられているのは、日本には四季があって、色の微妙な違いを楽しむ文化があるからだと思っています。
が、そもそも自分以外の人が、その桜の色やリンゴの色などを、どう認識しているかわからない。その前提を理解していたとしても、カラーリストの言葉を信じたいのは、他の誰かに制限してもらった方が楽だからで、サービス内容は演出に過ぎず、本質は言葉での救いだとしたら、有名な占い師が、色の知識や経験無しにカラー診断したとしても、成立すると思いますし、今活動している誰よりも、人気になるかもしれません。

そう考えると、微妙な色彩感覚などは必要無いので、広告マーケティングで強制消費地獄に落とされている先進国であれば、カラー診断を受け入れてもらえる可能性は高いです。

認知してもらうためには、カラー診断を上手に訴求する、広告マーケティングが必要かもしれませんが・・・