扇風機の話

無人の部屋でカラカラと回る扇風機の羽に糸を結びつけて、その反対にボールペンを結びつけて、幾分か暴力的にしてみました。ブルンブルンと羽と一緒に回るペン先が畳や土壁に叩きつけられ、だんだんとインクが飛び散っていきます。部屋中が真っ黒になった頃、家主が返ってきて「やっぱ夏だからね。」とか気取った何かを言いながら、扇風機に詫びを入れて欲しい。話はそれからだ。

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