見出し画像

すみません…貰って頂けませんか?

「すみません…肉作りすぎちゃったので貰って頂けませんか?」
「えっ…あっハイ!」
こんなフィクションの中のような話があるのか。現実に。
お隣さんははっきりいってとても美人だ。
普段なんの仕事をしているかは分からないが、外で見かけた時は優しく挨拶してくれる。

そんな彼女の手料理、それもテンプレ通りの肉じゃがが食べられる。非常に嬉しい。

「うちの部屋にあるのでちょっと来てくれませんか?」
「分かりました、すぐ行きます」

彼女の部屋のドアを開ける。
暗い部屋で何か柱の様なものが光っている。あれはなんだ…?
目を凝らすと、培養液の中で沢山の肉が浮いていた。

「あの…培養肉の製造過程で不備があったみたいで…倍以上作られてしまって…」

「ん…?じゃがの方は…?肉じゃがじゃないんですか?」

「え?」

「え?」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?