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余白をきりとる

人生に必要なことは「余白」なんじゃないか。
ある日突然そう思った。

例えば移動中に見つけたお店にふらりと入ってみるとか、道に咲いている花をゆっくり見るとか。空を眺めたっていいし、ベンチにぼーっと座ってもいい。少しだけ目の解像度をあげて、ちょっとしたことに驚いたり、感動したり。そんな時間が大切なじゃないか。

ここ最近は忙しくてずっと目が回りそうだった。タスクをこなすだけの毎日で、振り返る余裕もなくて。少しずつ自分の手から大切なものがこぼれ落ちていくような気がしていた。

このままだと、本当に大切なものを取りこぼしてしまうかもしれない。埋め尽くされたスケジュール帳をみて思う。


わたしにいま足りないのは、きっと「余白」だ


生活の余白。人生の余白。好きなときに好きな場所に行ける余白。大切な誰かのために時間を使う余白。ただぼーっとするだけの余白。

「余白を楽しむこと」
それがわたしのスローガンになった。

だから、わたしの余白をきりとるためのカメラを買った。

旅のこととか、特別な何かを写すためのカメラじゃなくて、日常の些細なできごとや、心が動いたちょっとした瞬間を写すカメラだ。

箱の中身は
自分へのクリスマスプレゼント

このカメラの名前は、papershoot(ペーパーシュート)。台湾からやってきた。

プレゼントの中身
パカっ

トイカメラなので自分で中の基盤をケースに取り付けて完成させる。私が選んだケースはDISCO(ディスコ)というケース。白と黒の2色展開で、白は圧倒的な可愛さ、黒は最高なクールさを持つ。3日間くらいずっと迷っていたけど、シーンを選ばずに持ち歩けそうな黒にした。

室内なので黒いけど光の当たり具合で色が変わる
ケースの中身はDISCOというよりDISC

このカメラを選んだ理由は2つある。
1つめは、いつでも持ち歩いて写真を撮りたいから。
わたしはミラーレスカメラとinstax Mini Evo を持っているけど、どちらも意外と嵩張るので持ち歩いていない。普段パソコンを持ち歩くことが多いのでミラーレスは重いし、instaxは軽いけどパソコンとは一緒に持ちづらい。対してPapershoot はポケットにも入る。

2つめは、フィルムカメラの質感が好きだから。
Papershoot はデジタルカメラだけど、フィルムカメラのような写真が撮れることで有名。わたしはあの色味がとても好きなのだ。ミラーレスの写真をレタッチしても良いけど、わたしは相当気が向かないとレタッチをしない。

出だしで好きな色合いにできそうなのがいいな、と思ったのだ。その代わり、撮った写真はSDカードを読み取るまで見ることができない不便さがある。写ルンです仕様。ピントも合いにくそうだし、撮れる範囲もよく分からない。

でもそれがいいのだ。ささやかな毎日を素敵にするための相棒は、不自由で、楽しくて、広がりのあるカメラがいい。わたしの目に映った日常を、わたしとは違う角度で見せてくれるカメラ。なんだかすごくいいと思うのだ。

2024年はこのカメラと一緒に色々な場所に行こうと思う。

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