ビッグバンドの魅力を知ったディズニー・ワールド・ビート2024
オーケストラが好きでよくコンサートに行く。
弦楽器の繊細で豊かな響きや木管楽器の柔らかくて優しい音色、金管楽器の力強くてまっすぐな音。それぞれが混ざりあい、生み出される音楽が心地良いのだ。
クラシック、ポップス、映画音楽。どれもわたしにとっては馴染み深いジャンル。それに比べてジャズやビッグバンドは聴く機会がほとんどなかった。
そんなビッグバンドのコンサートに誘われたので行ってきた。わたし1人なら、存在を知ることもなかったであろうそのコンサートのタイトルは、「ディズニー・ワールド・ビート2024」。
ディズニー・ワールド・ビート2024
ディズニーのコンサートというとディズニー・オン・クラシックしか知らなかったのだが、こちらのコンサートも今年で3回目らしい。
ディズニーの世界をビッグバンドと映像でダイナミックに演奏する人気シリーズであり、世界で活躍するバンドメンバーと人気歌手が集う超豪華なコンサート。
もちろん会場も超満員!この集客力はさすがディズニー。一般的なクラシックコンサートだとこうはいかない。
そういえばディズニーリゾート行った時にビッグバンドのショーを見たな〜とワクワク。ミッキーがドラム叩く格好いいやつを思い出した。
コンサートテーマは世界の旅!
ディズニー・ワールド・ビートは毎年テーマが違うらしい。今年のテーマは「Music Journey〜世界の旅へ!」。世界各国を音楽で巡っていく。
人並みにディズニーは好きだけど曲に詳しいわけではないわたし。ちゃんと曲が分かるかドキドキ。
1番好きなプリンセスはアリエル、好きな曲はモアナの「どこまでも ~How Far I'll Go~」、好きな映画はアナ雪とリメンバーミー!
…果たして!
演奏曲目
【第一部】
ライオン・キング
ピーター・パン
メリー・ポピンズ
わんわん物語
Mr.インクレディブル etc…
メリー・ポピンズのチムチムチェリーではLAの歌手4人が登場。歌声が素晴らしすぎて震えた…
Mr.インクレディブルは映画を観たことがないものの、夢中になって見てしまった。そのくらい大迫力のステージ。
【第二部】
小さな世界
プリンセスと魔法のキス
アラジン
ジャングル・ブック
ミラベルと魔法だらけの家
リメンバー・ミー
モアナと伝説の海
Us Again etc…
私の好きなリメンバーミーとモアナが…!
それだけでもうテンションMAXだったのだが、リメンバーミーの演奏が特に凄すぎて驚いた。
演奏を担当していた4人のトランペッターたち。かなりハイトーンで演奏していて、本当に唇どうなってるの?とずっと考えていた。その音域でそんなに楽しげに吹ける技量。そしてハイトーンでのベルトーンが美しすぎて圧巻だった。
演奏曲は第一部からとても良かった!
勝手なイメージだけど、第一部が良すぎる時は大抵後半が尻すぼみになる気がしていて。でもこのコンサートは違った。完全に後半の第二部が第一部を超えてきた…!それと同時にビッグバンドが素晴らしすぎて心を掴まれたのでした。
ディズニー・ワールド・ビートの魅力
① 音楽と映像のリンクがすごい
Mr.インクレディブルの映像と音楽が合致しすぎていて驚いた。映像の爆発シーンと同時に音楽も爆発したり、映像の切り替わりシーンで音楽も切り替わったり、生演奏とは思えないくらいのリンクの仕方だった。
この曲ではサックス2本が演奏でやり合うところがあり、その熱いバトルが見どころ。ここでも技量の高さが際立っていた。しっかり聴きたいところだったのだが、Mr.インクレディブルの映像に集中しすぎて半分くらいしか聴けなかった、忙しい。
② バンドメンバーがとにかく豪華
世界で活躍するトッププレイヤーを集めたコンサートなだけあり、どのプレイヤーもレベルが高くて惹きつけられた。
バンドリーダーのブラッド・ケリーさんは指揮とトロンボーンを担当されていた。ちなみにディズニークラシックの指揮や上海ディズニーの楽曲を制作したりすごい人らしい。
その他のキャストはこちら↓↓
日本人がいたのもちょっぴり嬉しい。
③ 客席で演奏してくれる楽曲がある
確信した、このコンサートは絶対S席が良い。
アンコールでは奏者が客席に降り立ち、練り歩きながら演奏をしてくれた。真横を通り過ぎる瞬間の盛り上がりがすごい!
1人1人顔が見える距離で演奏を聴けて贅沢な時間だった。
Us Againが最高
今回のコンサートでの収穫の1つはこの映画の存在を知れたことだと思う。ディズニー映画の「Us Again」は日本名で「あの頃をもう一度」というタイトルで公開された6分間のショートムービー。
ダンス好きな若夫婦が年老いた後の物語。年老いても心が若々しい妻は、心まで老いてしまった夫に寂しさを募らせる。そんなある日不思議な雨に打たれ、あの頃の思い出が蘇る…!
物語の素晴らしさに生演奏が加わり、涙が出そうになるくらい良かった。この作品に出会えて良かった。
ビッグバンドは楽しい
今回初めて触れたビッグバンドの世界はとにかく最高だった。クラシックの世界とはまた違い、ポップなアメリカの風を感じる。
例えば手拍子。
日本のクラシックコンサートの手拍子ってお客さんの「慣れてません」という雰囲気が顕著に現れる。どこか遠慮がちで弱々しくて、気付いたらなくなってしまうような。
でもこのコンサートのお客さんは軽快。みんな楽しそうに手拍子をしていて、ズレても気にしない。「とにかくみんなで楽しもう!」という空気感が溢れてきて、それがとても楽しかった。堂々と楽しむ姿勢に、わたしはアメリカの風を感じたのかもしれない。
静かに聴いて楽しむコンサートではなく、みんなの一体感を感じて楽しむコンサート。ダイナミックでありながらも繊細で、心震える最高のコンサートだった。
これは来年もリピートしたい!
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