はじめての政治哲学 「正しさ」をめぐる23の問い 第2章 6 権力

権力とは何か?

権力の正当性

なぜ権力に従わなければいけないのか?

  1. そこに契約あるいは同意が存在するから

  2. 利益を受けたいなら、義務を果たす必要があるか

2.に関して、国家の提供する便益が本当に全員にとって有益であることを示すことと、実質的な公平性が保たれていることが必要である。

市民的不服従のためには、少なくとも権力の所在を把握しておく必要がある。

ルークスの3つの権力観

  1. ダールら主流派の主張する「一次元的権力観」

  2. ピーター・バクラック(1918〜2007)らによる「二次元的権力観」

  3. 「三次元的権力観」

構造的に権力が存在している場合には、知らず知らずのうちに権力が行使されてしまう危険性がある。

見えない権力

フーコーによると、主体とは通常私たちが考えているような独立した存在では決してなく、いわば権力によって作り出されているものにすぎない。

・「規律権力」
パノプティコンの囚人たちは常に監視されているといつ意識を植え付けられ、実際に監視がなくても自らを律するようになる。

見えない権力によって生み出される規律化が、人を主体にしていく。権力によって新たな力が生み出される。

・「生権力」
統計調査をもとに国民の健康を管理するというのは、まさに生かすための権力である。

<帝国>

大切なことは、少なくとも見えなくなってしまっている権力に自覚的になることなのではないか?

権威との違い

実際の政治では、心理的要素としての権威があってはじめて支配が成り立つ。

権威の種類

  • 合法的支配

  • 伝統的支配

  • カリスマ的支配

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