コヨーテ宣言ができなかった昔の私へ。

この記事は、ボドゲ紹介 Advent Calendar 2021の24日目の記事です。ぐらさんありがとう。

23日目の記事は彼葉さんの「それ何やねん」の記事でした。それ何やねんってタイトル、誰かつけたか気になります。関西人なのかな。

私がボードゲームを始めたばかりの頃、コヨーテというゲームを遊びました。

インディアンポーカーみたいに数字の書かれたカードを持って、プレイヤー全員の数字の合計値を超えないように数字を宣言していきます。
前のプレイヤーが合計値を超えたな、と思ったら数字を宣言する代わりにコヨーテ宣言をします。
本当に超えていたら前のプレイヤーのライフが1減る。超えていなかったらコヨーテ宣言をしたプレイヤーのライフが1減ります。
2つライフが減ってしまったら脱落という簡単なゲームです。

どんな展開になったか、全く記憶にないけれど、一つだけ覚えているのは

速攻で脱落したってこと。


横の人がむちゃくちゃ強かったとかそういうわけでもなく、明確な理由があったのです。

私は、合計値を超えていると思っても、コヨーテ宣言をすることができませんでした。
細かくいうと、「コヨーテ」と発言するのが、恥ずかしくて、怖くて、言えなかったのです。

まだ、「ストップ」とか、日常的でも使う単語だったら、言えたのかもしれない。でも、普段使わない単語で、ゲームの場では、もう「あなたは間違えてますよ。」という意味で使うしかない「コヨーテ」という単語を発言するのは、相手を批判するようで、とても怖いし、馴染みがない単語だし、恥ずかしかったのです。
「もし、コヨーテ宣言をして、失敗してしまったら恥ずかしいし、怖い。」という思いもありました。

そんな経験をして、はや6年。

私が、みなさんへ、そして昔の私へ紹介したいボードゲームはこちらです。

マウンテンズ(Mountains)


アルケミストとか、大勝負を作った、カルロ・ロッシさん作のゲーム。大人HABA。

2人〜5人で遊べるけれど、人数は多い方がいいと思います。

とりあえず蓋を開けてみましょう。

説明書よりも何よりも先に、登山グッズのチラシが入っています。可愛い。

そして何より可愛いのが、

このゲーム、スタンプを1番たくさん集めた人の勝ちなんです。それだけでうきうきです。

ざっくり説明すると、

こんな風に、「今登ってる山にはこの道具が必要だよ!」って書いてあるカードを引きます。

この道具を持っていたら山に登れて、スタンプがもらえたりするのですが、


こんな感じで、大体全部持ってません。
そんな装備で山に来て大丈夫なのか?という感じです。でも大丈夫。

持ってないなら、

人から借りればいいのです。

他の人に、「ヘルメット、お持ちですか?」
と聞きます。
聞かれた人が持っていたら、貸してもらえます。
持っていないのなら、別の人に聞いてみたり、登るのを一旦諦めるのも手です。

そんな感じで、手番が来たら、「今登ってる山にはこの道具が必要だよ!」って書いてあるカードを引いて、人から道具を借りて、登れたらいいこと。みたいのを繰り返していく。

誰が何を持っていて、誰に聞けば貸してもらえるかを、記憶しつつ、わいわいスタンプを押すゲームです。

途中で持てる道具も増えたり、本当はおともだちポイントを支払わないと人から道具が借りられないルールがあったり、おともだちポイントを支払うとスタンプがもらえたりするんですが、詳しいルールはすごろくやさんのブログを見てみてください。

マウンテンズは、

失敗してもいいんです。
持ってるか聞いて、持ってないことも普通にある。だから、恥ずかしくない。
持っていない相手を否定することもない。

初めてマウンテンズをやった時、コヨーテをやった時の自分を思い出しました。

発言することが怖くて、恥ずかしくて、正直泣きそうになっていた昔の私。そして、もしかしたら、そういう思いをしている、あなたへ。

失敗したっていい。あなたの発言は、ゲームのルールの中では、誰かの否定ではないんだよ。
そして、きっと今の私のように、失敗も、発言するのも、楽しくなる日がくる。
これから遊ぶ、最高に面白くて、楽しいボードゲーマーの皆さんが、それを教えてくれるから。

それまでは、マウンテンズを遊びましょう。

そして最後に。

みんな、いつも私と遊んでくれて、本当にありがとう。

明日の担当は、ししるぱ@頑張らないさん。
「どんなゲームを、お持ちですか?」


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