家族の悪口、深夜のアイス

実家ってサイコーだけど、やっぱずっとはいれないわ。一週間でギブだな。
いや、なにが嫌ってわけでもないんだけどさ…。親ウザイし、親ウザイし、親ウザイし。
思春期真っ只中の頃の気持ちに戻ったみたいだわ。早く東京戻りてえわー! 


これは建前でもあり、本音でもある。

深夜2時過ぎに帰宅したにも関わらず、リビングの明かりもエアコンもついていた。
ダイニングテーブルには母からの手書きのメッセージがあって、風呂掃除しなくていいよとのことだった。
理由は浴槽のお湯が凍結防止になるからだそうで、これは母が描いた豆しばが言っていた。
その母の席には「2022年豆しばカレンダー」がテーブルの隅に追いやられるように置いてあって、試されている気がした。

散々追い炊きした風呂から上がり、暑いなと感じてエアコンの温度を1度下げる。
そういえば父が昨日買ってきてくれたスーパーカップがあることを思い出して、冷凍庫を漁ると、妹のチョコモナカジャンボはもう無くなっていた。

独りでインスタグラムを見ながらアイスを貪る。
そう、私は昨日機嫌が悪かった。それを見兼ねた父が買ってきてくれたスーパーカップ チョコチップバニラ。ありがとうも言わず、生返事をしたきりだった。泣きたくなった。隣の部屋で寝ている母の寝息も、私の涙腺を強く刺激した。泣きたくなった。

自室、母か父が私の帰宅する時間を見計らって入タイマーをかけていた暖房。私の足元ちょうどに置いてある布団の中の湯たんぽ。泣きたくなった。
ごめんなさいと、心の中で謝った。

オチは無いです、おやすみなさい。


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