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これだけ聴けばあなたもヘッズ!MV20曲で振り返る2017年日本語ラップシーン

日本語ラップ聴いてますか?どうも日本語ラップ好きのyagibeです。

今年2017年は、2015年からはじまったテレビ朝日にて放送されているMCバトル番組「フリースタイルダンジョン」がさらに盛り上がりをみせ、音楽専門誌「ミュージック・マガジン」に「日本のヒップホップアルバムベスト100」という特集が組まれたり、日本語ラップ愛あふれる美ー子ちゃんが日本語ラップ作品を紹介する漫画「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」が発売されたりと、さらに日本語ラップブームが広がった1年だったと思います。

そんな中「フリースタイルダンジョンは知っているけど、曲はあんまり知らない。」という人や「興味はあるけどたくさんあってどれを聴いたらいいかわからない。」という人のために、僭越ながら「今年はこれだけ抑えておけば大丈夫!」と個人的に考えるMV20曲を選んでみました。

私自身「日本語ラップ好き」といっても、その歴だけは長い方かと思いますが、本当にコアなファン(ヘッズ)に比べるとまだまだですので、そういった方々からすれば「あれが入ってないな」などのご意見もあるかと思いますが、その点は温かい目で観てもらえると有り難いです。それでは紹介していきます。

※トップの画像はgrandmaster_jpのinstagramより引用。

目次
1 JJJ / BABE feat. 鋼田テフロン
2 唾奇 × Sweet William / Good Enough feat. kiki vivi lily
3 ゆるふわギャング / Escape To The Paradise
4 tofubeats / LONELY NIGHTS feat. YOUNG JUJU
5 JP THE WAVY / Cho Wavy De Gomenne Remix feat. SALU
6 SALU / LIFE STYLE feat. 漢 a.k.a. GAMI, D.O
7 KICK THE CAN CREW / 千%
8 Dungeon Monsters / MONSTER VISION
9 SUSHIBOYS / ダンボルギーニ
10 輪入道 / 徳之島
11 餓鬼レンジャー / 超越 feat. TWIGY & 呂布カルマ
12 DAOKO × 米津玄師 / 打上花火
13 BAD HOP / Mobb Life feat. YZERR, Benjazzy & T-Pablow
14 MAHBIE / Space Brothers feat. 田我流 & Bobby Bellwood
15 DJ RYOW / ORERA NO ERA feat.SALU & SOCKS
16 RAU DEF / STARZ feat. PUNPEE
17 MIYACHI, AKLO & kZm / KILL IT EYDEY
18 Kojoe / BoSS RuN DeM feat. AKANE, Awich
19 韻シスト / HOT COFFEE feat.鎮座dopeness&チプルソ
20 imai / Fly feat.79,中村佳穂


1 JJJ / BABE feat. 鋼田テフロン 

2017/02/22 に公開。
Fla$hBackSとしてシーンに登場し注目を集めたJJJ、Febb、KID FRESINOの3人ですが、そのメンバーの1人JJJのソロ作品。昨年は同じメンバーのKID FRESINOの活躍が目立っていましたが、今年はJJJが魅せてくれました。個人的に「鋼田テフロン参加曲にハズレ無し」と思ってますが、この曲も間違いなかったです。なお、KID FRESINOはFla$hBackSを脱退し別の道を歩んでいくようですが、今後もそれぞれ楽しみです。

JJJはファンを飽きさせること無く作品を出し続け、そのクオリティーを保ち続ける。2013年にFla$hBackSとしてFebbと共に登場し、当時はDJであったKID FRESINOをラッパーとしてプロデュースし、大成功した後に自身のソロ・アルバム『Yatch Club』をリリースしたJJJは、その後も活動を止めなかった。

B.D.、KNZZ、C.O.S.A.、Young Jujuといった面々に楽曲を提供しつつ、自身のセカンド・アルバム『HIKARI』を2月にリリース。

JJJ『HIKARI』リリースインタビュー| 1人で作り続けること - FNMNL (フェノメナル)
http://fnmnl.tv/2017/04/25/28654


2 唾奇 × Sweet William / Good Enough feat. kiki vivi lily

2017/03/10 に公開。
2017年も様々なラッパーが出てきましたが、個人的に最優秀新人賞を挙げたいのが沖縄出身のラッパー唾奇(つばき)です。男から見ても惚れる色気のあるラップが素晴らしい。同じ沖縄出身のラッパーLeonaldの曲に参加した「How U Feel feat. 唾奇」やHANGと組んだ「ame。feat. MuKuRo (PARKGOLF Remix)」も好きでした。来年も楽しみにしています。

沖縄出身の唾奇は、その独特な言葉選びのセンスと自身の人間性を曝け出すことを厭わない「生身」のラップの強烈さによって、ここ数年徐々に注目度を高めてきたラッパーだ。そして、トラック・メイカー/プロデューサーとしてここ数年、自身名義の作品も含めると膨大な数の楽曲を世に送り出してきたSweet Williamもまた、次世代ヒップホップ・プロデューサーの注目株として、年々その名がシーンに広まってきている男。

そして、Pitch Odd Mansionというクリエイター集団のメンバーであるこのふたりが、唾奇×Sweet William名義でアルバム『Jasmine』を完成させた。

【インタビュー】ジャジーでグルーヴィーなサウンド+生々しいラップ!唾奇×Sweet William『Jasmine』を語る | Qetic
https://qetic.jp/interview/tubakisweetwilliam-pickup/242401/


3 ゆるふわギャング / Escape To The Paradise

2017/03/17 に公開。
また今年を象徴するユニットといえばRyugo IshidaとSophiee、ビートを手掛けるAutomaticによるゆるふわギャングでしょう。SALUの「夜に失くす feat. ゆるふわギャング (Ryugo Ishida, Sophiee)」でさらにシーンに大きな衝撃を与えましたが、ゆるふわギャング単体で注目を集めたのはこの曲だったのでこちらを挙げました。

ele-king読者の耳にはもう届いているに違いない。ゆるふわギャング(Ryugo IshidaとSophiee、ビートを手掛けるAutomaticのユニット)の1stアルバム『Mars Ice House』が4月5日にリリースされる。クラウドファンディングで制作資金を募集するや即座に目標金額を上回り、すでに話題沸騰のゆるふわギャング。フロント・メンバー、Ryugo IshidaとSophiee、インタヴューでこちらの質問に答えるふたりを見ていると、いつの間にかその場の空間全体を俯瞰しているもうひとりの視点に気付かされる。

interview with YURUFUWA GANGゆるふわギャングがぶっ壊しにキタ! | ele-king
http://www.ele-king.net/interviews/005629/


4 tofubeats / LONELY NIGHTS feat. YOUNG JUJU

2017/05/18 に公開。
日本語ラップシーンにはいわゆるクラシックと呼ばれる名曲が稀に産まれます。去年はSTUTSの「夜を使い果たして feat. PUNPEE」だったと思いますが、今年は間違いなくこれでした。去年はグループとしてアルバムをリリースしたKANDYTOWNですが、今年は各メンバーのソロ活動が目立っていました。YOUNG JUJUは「KEIJU as YOUNG JUJU」という名義でソニー・ミュージックレーベルズとメジャー契約をしたらしいので来年が楽しみですね。ちなみにこの曲にはtofubeatsによるセルフリミックスも公開されています。

tofubeats約1年半ぶりとなる3rdアルバム『FANTASY CLUB』がいよいよ2017年05月24日に発売。常に新しいものを求めて試行錯誤するtofubeatsと、収録曲「LONELY NIGHTS」にてゲストボーカルとして参加したYOUNG JUJUに、今回の共演や自分たちの音楽の在り方について聞いた。

tofubeats × YOUNG JUJU:新しい王道を求めて - i-D
https://i-d.vice.com/jp/article/ywp8q5/tofubeats-and-young-juju-conversation-about-fantasy-club


5 JP THE WAVY / Cho Wavy De Gomenne Remix feat. SALU

2017/06/12 に公開。
今年も様々な曲が発表されましたが、その中でも最も”バズった曲”はこの曲でしょう。JP THE WAVYが1人で発表したオリジナルでジワジワと話題を集め、そこに今シーンの最前線を走ってるSALUがREMIXに参加して一気に広まったと思います。1曲でここまで取り上げられてしまうと次の動きが大変だと思いますが、期待したいです。

「超WAVYでごめんね」のミュージック・ビデオは、2017年上半期の日本のラップ・ミュージックを代表するバイラル・ヒットであり、まるでプティ・ジャンルのように美しい。そこでは、Migos「Bad and Boujee」やXXXTENTACION「Look At Me」が引用され、乃木坂46やホームレスがカメラに写り込む。そして、若者たちは夜の渋谷の路上で飛び回り、活き活きとラップをし、踊るように握手を交わして去っていく。果たして、後年、我々はその映像を観たときにある時代が切り取られていると感じるのだろうか、それともここから新しい時代が始まったと感じるのだろうか。93年生まれ、24歳のJP THE WAVYに話を聞いた。

超WAVYでごめんね:JP THE WAVY インタビュー - i-D
https://i-d.vice.com/jp/article/593vqx/wavyjp-the-wavy-interview


6 SALU / LIFE STYLE feat. 漢 a.k.a. GAMI, D.O

2017/06/16 に公開。
今年はSALUの一挙一動に驚かされた1年でした。最も精力的に動き、しかもどれもハズレがなかったのはSALUでしょう。この曲も予想をしていなかった漢とD.Oと一緒に演るし、客演するアーティストの幅からみてもそのフットワークの軽さが素晴らしかったです。来年もシーンを引っ張っていくことを期待しています。

前作『Good Morning』から13ヵ月。過去最短のインターヴァルで届けられたSALUの“エピソード4”こと『INDIGO』は、日に日にたくましさを増していくMCの現在を刻んだ会心の一枚である。前作に引き続きセルフ・プロデュースで、盟友BACHLOGICとJIGGはもとより、Estra(OHLD改め)、SUNNY BOY、Chaki Zuluほか多彩なトラックメイカーが参画。客演には敬愛する漢 a.k.a. GAMIとD.O、今をときめくゆるふわギャング、札幌時代の仲間であるFRAME a.k.a FAKE ID for Refugeecampを迎え、いっそうポップに開けつつ同時に深みを増した唯一無二の音楽世界を繰り広げている。

インタビュー:“殻は破る”SALUがたどり着いた、表現者としてすべきこと『INDIGO』 - CDJournal CDJ PUSH
http://www.cdjournal.com/main/cdjpush/salu/1000001303


7 KICK THE CAN CREW / 千%

2017/06/18 に公開。
今年の日本語ラップシーンで1番の世間を驚かせた話題といえばKICK THE CAN CREWの再始動でしょう。再始動発表と同時に公開されたこの曲はかつてのファンたちも唸らすKICKらしい1曲だと思います。

2014年夏にKICK THE CAN CREW名義で「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」に出演して以降、たびたび一緒にステージに上がることはあれど、新作を発表していなかった彼ら。結成20周年という節目を迎えたこのタイミングで、待望の新作を完成させた。

KICK THE CAN CREW「KICK!」特集|それぞれのソロインタビューで浮き彫りにする 完全復活までの道程 (1/6) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
https://natalie.mu/music/pp/kickthecancrew


8 Dungeon Monsters / MONSTER VISION

2017/06/28 に公開。
昨今のMCバトルブーム、ひいては日本語ラップブームの火付け役となった「フリースタイルダンジョン」の初代モンスターたちが集結した曲で、日本語ラップシーンからは久々のMステ出演も果たしました。「フリースタイルダンジョン」には今後も期待してます。

「ラップのことはあまり知らない」という方のために説明すると、『フリースタイルダンジョン』というのは、対戦型バラエティ番組で、挑戦者がモンスターと呼ばれるそう簡単には倒せない最強ラッパーと即興ラップで賞金100万を目指して戦う。Dungeon Monstersは、島人MCことCHICO CARLITO、狂気のブラックエンペラーことT-Pablow、ディスの極みメガネことDOTAMA、プリンス・オブ・ヨコハマことサイプレス上野、ミスターフルボッコこと漢 a.k.a. GAMI、浪速のTOO SHY SHY BOYことR-指定、そしてラスボス・般若の7人のモンスターから構成されている。

Dungeon Monstersがラップブームを再び巻き起こす。『Mステ』で叩きつけた強烈な存在感 (2017/06/18) 邦楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)
https://rockinon.com/news/detail/162425


9 SUSHIBOYS / ダンボルギーニ

2017/07/01 に公開。
今年も様々なアーティストがシーンに登場しましたが、そのなかでも異彩を放ってたのがSUSHIBOYSだったと思います。”金稼いでイケてるオレたち”の逆を行くそのスタイルは新鮮でした。一見ゆるく見えるけど、ラップの上手さは最近の若手の中では群を抜いていると思います(特にFarmhouse)。KICK THE CAN CREWがやっていそうなトラックに乗せた「軽自動車」も好きです。

主にYouTube上に自身たちで制作したMVを発表し、その再生回数は多いものでは10万再生に近いカウントを叩き出し、最近リリースした作品でも1万再生以上は確実に達成しているSUSHIBOYS。同じアーティストの作品でも「バズる/バズらない」によって大きく再生回数が変わる状況において、現状はそこまで知名度が高まっていないアーティストであるにもかかわらず、コンスタントに高い再生回数を叩き出しているのは、その作品クオリティの高さ故だろう。今回のCO-SIGNでは、その作品群を作り出し、10月に新作となる「NIGIRI」をリリースした彼らにフォーカスを当てたい。

メンバーはFarmhouse/EVIDENCE/サンテナの3MC。Farmhouseとサンテナは小学校からの幼馴染、そしてFarmhouseとEVIDENCEは兄弟だという彼らは、埼玉県は入間郡・越生町の出身。

CO-SIGN feat. SUSHIBOYS | COLUMN | Amebreak[アメブレイク]
https://amebreak.jp/column/7320


10 輪入道 / 徳之島

2017/07/14 に公開。
輪入道はこれまでフリースタイルがうまいラッパーという印象が強く、曲はあまり聴いていなかったのですが、この曲で聴かせる曲も作れることを知りました。今年はフリースタイルダンジョンの2代目モンスターにも選ばれましたし、飛躍の1年だったはずです。

〈BBOY PARK 2014〉や〈THE罵倒〉などいくつものMCバトルで優勝を勝ち取る一方、一昨年は長渕剛の10万人オールナイト・ライヴのステージも経験。そして昨年は、「フリースタイルダンジョン」の漢 a.k.a. GAMIとのバトルを皮切りに、地上波のヴァラエティー番組や、東京都選挙管理委員会の主催イヴェント出演、Zeebraプロデュースのフェス〈SUMMER BOMB〉における漢との再戦も話題を呼ぶなど、昨今とみにラッパーとして名を上げている輪入道。バトルにとどまらず、驚くなかれ活動開始から5年近くに渡り、持ち曲がないままフリースタイルだけでパフォーマンスを繰り返し、いまなおそれをベースにライヴを重ねている彼は、まさに生粋のフリースタイラーと言えよう。約3年ぶりのセカンド・アルバム『左回りの時計』も、リリックなどの手直しこそそれぞれあれど、収録曲はどれも基本一発録りだという。もっとも、制作に臨む姿勢は初作『片割れ』(2013年)との違いもあったようだ。

Mikiki | 生粋のフリースタイラー、輪入道がさらけ出す拭えない過去―逃げ場をなくして今を繋ぎ止めた新作『左回りの時計』を語る | INTERVIEW | JAPAN
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/13436


11 餓鬼レンジャー / 超越 feat.  TWIGY & 呂布カルマ

2017/08/02 に公開。
今年は「フリースタイルダンジョン」が火を付けたMCバトルブームに乗ってということもあり、あまり活動していなかったアーティストが本格的に再始動した年だったと思います(その流れはまだ続きそうなのでなりより)。
そんな中、今年再始動した餓鬼レンジャーのこの曲は久々に自分の好きな餓鬼レンジャーらしさが出ている曲でした。クラウドファンディングでの音源制作を発表したベテランのTWIGYに、輪入道とともに2代目モンスター入りを果たした呂布カルマ、2人もそれぞれいい味を出してます。

長い沈黙を破りリリースされた2014年の「KIDS RETURN」以降、コンスタントなリリースとライヴを展開するヴェテラン・ヒップホップ・ユニット:餓鬼レンジャーが、新作となる「キンキーキッズ」を完成させた。今作のリリースと同時に、彼らと同じように長いキャリアを持つDJオショウの加入も発表され、YOSHIのハードなライミング、ポチョムキンの変幻自在のフロウ、GPの多彩なトラック・メイク、オショウのタイトなスクラッチ、そしてダンサー:タコ神様のパフォーマンスと、更にそのオリジナリティを高め、シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。その充実ぶりが伝わるような、そしてB-BOYスタンスに立ち返った新作もまた、唯一無二の密度を誇る。これが餓鬼レンジャーだ!

【餓鬼レンジャーインタビュー】「色んな音楽ジャンルも経験してきた上で、もう一周してヒップホップなアルバムにしたいって」(前編) | Abema HIPHOP TIMES
https://hiphop.abematimes.com/posts/2813992


12 DAOKO × 米津玄師 / 打上花火

2017/08/09 に公開。
日本語ラップをずっと追っている人にとっては”DAOKO”ではなく”daoko”であり、paranel主宰のLOW HIGH WHO?からデビューしたウィスパーボイスでラップするフィメールラッパーなんですが、メジャーデビュー後はラップももちろんするけど、歌の割合がかなり増え少し遠い存在になってしまった気がします(それでも売れるのは嬉しい。)。この曲ではあまりラップしていませんが、「世間的にヒットしたヒップホップアーティストの曲」という意味では今年1番だと思います。今年はなかったですが、もしかすると紅白に一番近いヒップホップアーティストかもしれません。

DAOKOが8月16日にニューシングル「打上花火」をリリースした。

シングルの表題曲は8月18日に公開されるアニメーション映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の主題歌。米津玄師が作詞、作曲、プロデュースを手がけ、“DAOKO×米津玄師”名義で2人が歌う1曲だ。原作を岩井俊二、脚本を大根仁、監督を新房昭之が担当したこの映画のプロデュースを手がけたのは川村元気。米津玄師とDAOKOを結び付けたのも彼だという。シングルのカップリングには「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の原作ドラマの主題歌「Forever Friends」の、DAOKOによるカバーも収録されている。

この曲はいかにして生まれたのか。音楽ナタリーでは両者の対談を企画し、楽曲の背景にあるものを2人に語ってもらった。

DAOKO×米津玄師「打上花火」対談 (1/3) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
https://natalie.mu/music/pp/daoko04


13 BAD HOP / Mobb Life feat. YZERR, Benjazzy & T-Pablow

2017/08/27 に公開。
今年の若手クルー最注目株といえばBAD HOPは外せないでしょう。USのシーンは詳しくないですが、あちらと時差なく最先端のことをやってる気がします。T-PablowやYZERRはすでにソロや別グループ名義でも出してますが、今後他のメンバーのソロ作品にも期待してます。

日本有数の工業都市、川崎。その中でも南部に位置する川崎区出身の若きラッパー&DJたちで構成されるヒップホップ・クルー「BAD HOP」が、9月6日(水)に2ndアルバム『Mobb Life』をリリースした。

BAD HOPのメンバーは、ともに<高校生RAP選手権>の王者であり、2WINというラップユニットを組む双子のT-PablowとYZERRを中心に、Tiji Jojo、Benjazzy、Yellow Pato、G-k.i.d、Vingo、Bark、DJ KENTA。これまで無料でのミックステープやCDという形でゲリラ的に日本のヘッズたちの注目を浴びてきた彼らが、満を持してドロップする初の全国流通作だ。

【インタビュー】川崎生まれHIPHOP育ち・BAD HOPが2ndアルバム『Mobb Life』でシーンの王道を行く | Qetic
https://qetic.jp/music/badhop-pickup/261060/


14 MAHBIE / Space Brothers feat. 田我流 & Bobby Bellwood

2017/08/28 に公開。
岩手出身で山梨を拠点に活動するビートメーカーMAHBIEのトラックに田我流、Bobby Bellwoodが参加した曲。田我流は最近はあまり出していないようでしたが、そんな中出してきたこの曲は間違いなかったです。やたら張り手を繰り返す謎のMVも面白かったです。

岩手出身で山梨を拠点に活動するビートメーカーで、最近では田我流のバックDJも務めるMAHBIE(マービー)のファーストアルバム『Space​​ Brothers』が、9/9にJAZZY ​​SPORTからリリースされる。

本人曰く、JAZZY​​ SPORTのスタッフをはじめ多くの仲間とともに作り上げたという今作。レトロフューチャーな独特のサウンドや、骨太なビートトラックなど計12曲が収録され、中でも「親方」と呼び慕う田我流と、同じく「師匠」と仰ぐシンガーのBobby Bellwoodをフィーチャーしたタイトルトラックは、ソウルフルなニュークラシック チューンとして聞き応え十分な出来栄えになっている。

【インタビュー】MAHBIE 『Space Brothers』| 一番食うやつが一番かっこいい - FNMNL (フェノメナル)
http://fnmnl.tv/2017/08/28/36655


15 DJ RYOW / ORERA NO ERA feat.SALU & SOCKS

2017/09/25 に公開。
名古屋を代表するDJ、DJ RYOWがMIX CDのリリースに合わせて作られた楽曲で、DJ RYOWと同レーベルで名古屋の若手アーティストSOCKSに加えてSALUが参加しています。ここでもSALUは素晴らしい仕事っぷりだし、SOCKSも負けてない。DJ RYOWによる「戦場のメリークリスマス」をサンプリングしたトラックも素晴らしいし、名古屋のシーンの底力を見せた曲だったと思います。

DJ RYOWのNew MIX-CDに収録された新曲『ORERA NO ERA』。ゲスト参加したSALU、SOCKSと行われたMusic Video撮影のメイキングと、DJ RYOW、SALU、SOCKSのインタビュー映像を公開!

DJ RYOW feat.SALU & SOCKS『ORERA NO ERA』【MV Making & Interview】 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ALD-F4h52mk


16 RAU DEF / STARZ feat. PUNPEE

2017/09/27 に公開。
今年再始動したアーティストとして忘れてはいけないのがRAU DEFでしょう。トピック的にはZEEBRAと和解を果たした「HYPATECH」も大きかったですが、PUNPEEとの名コンビによるこの曲は間違いない出来でした。

2010年のアルバム・デビューを機に〈新世代ラッパー〉として注目を集めるも、その翌年にはZeebraへのディス曲を突如ネットで公開し、ビーフに発展。それがもとで当時の所属レーベルを離れて以降は、MUTANTAINERSやHypnotyzといったユニットでも動きを見せたものの、RAU DEFは迷走の中にあった。そんな彼に救いの手を差し伸べたのはSKY-HIだ。KEN THE 390の“What's Generation”(2011年)で初共演を果たした2人は、実はそれ以前に地元を同じくする共通の知人を通じて知り合っていたという間柄。SKY-HIが主宰するレーベル=BULLMOOSEへの加入もその縁に端を発するものだった。加入までのいきさつを彼はこう明かす。

Mikiki | RAU DEF『UNISEX』 最前線にカムバックしたかつての問題児が、盟友PUNPEEやSKY-HIを迎えた再スタートの一作を語る(1/2) | INTERVIEW | JAPAN
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/15459


17 MIYACHI, AKLO & kZm / KILL IT EYDEY

2017/11/01 に公開。
過去意外なメンツによるマイクリレーでいくつもの名曲を生み出してきたマンハッタンレコード発のMIX CDエクスクルーシブ曲ですが、今回は「Freshman」というMIX CDのタイトル通り、フレッシュな新人による間違いないマイクリレー曲でした。AKLOは安定の上手さですが、残りの2人がこれまたかっこよすぎです。NY在住というMIYACHIに最近どんどんその名を広めているYENTOWNの一員であるkZmには今後も注目したいです。

NY在住の新星「MIYACHI」、先日JAY’EDとのコラボミニアルバムをリリースしたばかりの「AKLO」、今大注目グループYENTOWNの「kZm」の3人がヴァースをトレードする「KILL IT EYDEY」は2017年のヒップホップ界が注目すべきコラボである。NYで生まれ育ったアップカミングなMIYACHI氏、メキシコ/アメリカ/日本の3カ国を経験するAKLO氏、渋谷をホームとして東京の今を代表するYENTOWNの一員としても活動するkZm氏、この3人がトラック上で繰り広げる世界観はどのようなバックグラウンドからくるのだろうか?この度そんな彼らのバックグラウンド、そして日本のヒップホップの将来への希望にもなるようなお話を聞くことができた。

MIYACHI、AKLO、kZm、全く違う文化圏で育った3人が語るヒップホップ体験。環境が及ぼす理念への影響【KILL IT EYDEYリリース記念!】 | Playatuner
http://playatuner.com/2017/10/killtieydey-miyachi-aklo-kzm/


18 Kojoe / BoSS RuN DeM feat. AKANE, Awich

2017/11/02 に公開。
数年前から精力的に活動しているバイリンガルラッパーKojoeが、レゲエシンガーのAKANEとYENTOWN所属のフィメールラッパーで今年ソロアルバムもリリースしたAwichという2名の女性アーティストを招いた曲は女性の力強さを感じさせる良曲でした。その後突如YouTubeにアップされた、3人にそれぞれ繋がりがあるアーティストが参加したREMIX(「BoSS RuN DeM -Remix- Feat.5lack, RUDEBWOY FACE ,kZm」)も最高でした(特にこのREMIXはいつもの「適当」ではない5lackにやられました。)。

近年はOlive OilやAaron Choulaiなどのビートメイカーたちとのコラボ作をリリースしてきたラッパーのKojoeが、ソロアルバムとしては4年半ぶりの新作『here』を11月にリリースした。

これまでの作品とは違い今作には世代や場所も様々の多数のゲストが参加、また先行シングルとして話題になっている"BoSS RuN DeM”ではKojoe自身のビートを使用するなど、多くの変化が感じられる仕上がりに。

【インタビュー】Kojoe 『here』 | この場所で自分を許す - FNMNL (フェノメナル)
http://fnmnl.tv/2017/12/13/43564


19 韻シスト /  HOT COFFEE feat.鎮座dopeness&チプルソ

2017/11/05 に公開。
韻シストがスタジオにラッパーを呼んでサイファーをするという企画「studio韻シスト」から生まれた曲。今年はこのstudio韻シストに加えて韻シスト自身も活動しており非常に精力的だったと思います。studio韻シストでは「哀愁のチューン(studio韻シストREMIX)」の完成度も高く、韻シスト単体の「Don't leave me」も好きでした。

日本最高峰のヒップホップバンド
と言ったら「韻シスト」の名前を思い浮かべるだろう。生々しく、独創的なサウンドとグルーヴィーで極上なライブパフォーマンスに定評がある大阪をベースに活動するヒップホップ・バンドである。数度のメンバー・チェンジを経て、2MC(BASI、サッコン)、Gt(TAKU)、Bs(Shyoudog)、Ds(TAROW-ONE)からなる鉄壁の現メンバーとなった彼らは1998年結成当初から大阪を拠点として活動し、日本におけるヒップホップ・バンドのパイオニア的存在として高い評価を受け続けている。

そんな韻シストであるが、この度COCOLO BLANDの15周年企画として、5月24日にSTUDIO韻シスト THE ALBUMをリリースをしたのである。昨年からYouTubeにて配信してきた人気セッション番組『STUDIO韻シスト』のハイライトをアレンジしたアルバムとなっており、セッションから生まれた楽曲たちが、豪華ゲストの書き下ろしヴァースと共に収録されている。

【Interview】日本最高峰のヒップホップバンド「韻シスト」インタビュー【Part1】STUDIO韻シスト、COCOLO BLAND、クリエイティブプロセスについて | Playatuner
http://playatuner.com/2017/05/insist-special-interview/


20 imai / Fly feat.79,中村佳穂

2017/11/28 に公開。
最後は今回の「日本語ラップシーンを振り返る」という趣旨とは少し外れた「シーン全体の話題までにはなっていないけど個人的にやられた」曲をオマケ的に紹介します。
group_inouのトラックメイカーimaiのトラックに元ザマギのラッパー79と、シンガーの中村佳穂が参加した曲。日本語ラップ好きからするとgroup_inouというとかなり尖ったことをしているユニットという印象ですが、この曲はシンプルで非常に聴きやすい曲でした。しかもこの曲は「どうやって撮ったの?」というMVの出来が素晴らしいです。MVはぜひ一度見てみてください。餅が踊っています(笑)。撮影した橋本麦氏によるマニアックなメイキングも公開されています。

活動休止中のgroup_inouから、imaiが今年7月にリリースした初のソロ作『PSEP』より、「Fly feat.79,中村佳穂」のMVが公開されています。

本楽曲はラッパーの79、中村佳穂を招いた一曲。スティールパンの音色やパーカッション、そしてどこか郷愁を誘うシンセの音色の上に乗っかるのは、79による重心の低めなフロウが淡々と、しかしリズミカルなラップ。
そして中村佳穂のコーラスが入るフックでは一気に視界が開けるような展開に。また、MV上での「Fly」というタイトル、リリックに合わせてエビフライなどが出てくる辺りのユーモアも非常に“らしい”演出。

imai / Fly feat.79,中村佳穂|Spincoaster (スピンコースター) | 心が震える音楽との出逢いを
https://spincoaster.com/imai-fly-feat-79-kaho-nakamura


以上、2017年の日本語ラップシーンを振り返るMV20曲を紹介しました。日本語ラップの曲をあまり知らないという人にはこれで少しでも良いなと思える曲を見つけてもらえると嬉しいです。

さらにもっと今年の日本語ラップ作品を振り返りたい人は、日本語ラップのリリース情報等をコンスタントに紹介しているブログ「2Dcolvics」にて行われている、様々なリスナーが今年のベストソングをランキング形式で紹介している「2017 BEST SONGs」をチェックしましょう。この企画では私なんかが足元にも及ばない日本語ラップヘッズの皆さんがベストソングを挙げてくれていますので「こんな曲もあったんだ」と毎年とても参考になります。

2017年も様々なトピックがあり面白かったですが、来年は日本語ラップシーンがもっと面白くなることを願っています。誰か紅白出てくれるともう最高ですね。

最後に一言。

「PUNPEEのMVはまだですかー?」

00年代初頭より音楽活動を開始し、2009年に3人組ヒップホップユニットPSGとしてアルバム『David』をリリースし大きな話題に。それ以来トラックメーカーやプロデューサー、リミキサー、ラッパーとしてジャンルやメディアを超えた活躍を見せてきたPUNPEE。

2016年には国内初の3DVR配信番組、宇多田ヒカル「30代はほどほど。」にDJとして出演した他、宇多田ヒカル『光 -Ray of Hope MIX-』のオフィシャルRemixを手がけるなど、その活躍の場は広くポップフィールドにまで拡大しています。

そんな絶好のタイミングである2017年11月、PUNPEEとしての待望のデビューアルバム『MODERN TIMES』をついにリリース。

日本語ラップブームをよそに40年後の未来に旗を立てた怪作。PUNPEE、待望の1st『MODERN TIMES』インタビュー | ギズモード・ジャパン
https://www.gizmodo.jp/2017/10/punpee-modern-times-interview.html




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