Twitterで軽くバズってゐた【血糖値が高めで糖質制限をしたら逆に糖尿病と診断された話】について一糖質制限者としての見解

このツヰートが軽くバズってゐた。以下の文章はTwitterにチェーンで繋げやうとしたが9分割はあんまりだと思ってこちらに掲載するものです。推敲する時間がなかったので少し読みにくいかも知れません。あと、読みにくいと言へばお気づきのやうに歴史的仮名遣ひで書いてゐますが、これも我慢してください笑


まず、知識が広く共有されることは大賛成。何事も調べてから始めるのは当たり前だし、それは患者を診る医師にも言へること。

その上で自分が思ったことを二、三書いてみようと思ふ。

まづ、糖質制限者の糖質摂取時の血糖値がOGTTに限らず高く出がちなことは界隈ではとっくに知られたことである。だから最初に診た医師は不勉強に過ぎるし、「今回一番衝撃」と驚いてみせる筋肉博士さんも何だかわざとらしい(あなた知ってたでしょ?)。
今回の件は明らかに糖質制限の危険といふより医師の不勉強と不手際によって起こった誤診であって糖質制限に問題の原因を帰するのは筋違ひも甚だしいといふことだ。

さう、ツリーの印象では「糖質制限をすることによって(不可逆に)血糖値の上がりやすい体になってしまった」かのやうだが、2回目の糖負荷試験によって耐糖能が正常に戻ってゐることはちゃんと確認されてゐるのだ。

今回の場合、検査のために正常の血糖値を出せばよく、普段は糖質制限で継続的に高血糖を防ぐことになるのだから何も問題ない。つまり「糖質制限の性格を考慮に容れたちゃんとした検査ができてゐなかったもの」が、「糖質制限の危険」にものの見事にすり替へられてゐるのだね。ふざけるなと言ひたい。

かういふペテンに引っ掛かってしまふ人が多いのは、この「糖質制限は危険」といふ結論が「既にほとんどの人が健康に良いらしいことを聞いてゐて、もしかしたら自分もやったほうが良いのかも知れない…と思ひながらでも絶対糖質はやめたくない!」といふ大部分の人の気持ちを、これ以上ないくらゐ見事に肯定してくれる結論だからだ。飛びついちゃふんだらう。まあ無理もない。糖質は美味い。それは否定できないのだ。だってさういふ風に人類が進化してきたのだから。だからと言って「美味しいものだから体に良いものだ」とならないのはすでに皆さんご承知なことでせう。

しかしそれにしても「新興宗教」だとか「エセ健康情報」だとか言ひたい放題言ってくれる。牽強付会でありながらその上かうまで悪し様に言ふ。だけどちょっと考へてみれば、このツリーは眉に唾つけて読むべきなのが分かる。筋肉博士さんは糖尿病内科医だ。もし本当に糖質制限が高血糖や糖尿病に有効で、皆が糖質制限を始めてしまったら??

商売上がったりぢゃないですか??

将来糖尿病になる人もずいぶんと減っちゃふんぢゃないですか??

このやうな背景を意識せずにこのツリーを読んではダメなんだ。実際数年前、糖尿病患者はいい金になるとうっかり漏らした内科医もTwitterにゐて界隈で話題になった。確かに軽はづみにやるのも問題は出やすい。だけどかうした誘導によって糖質制限は危険だと信じてしまって、維持できたかもしれない、将来得られたかも知れない掛け替へのない健康をあなたが逃してしまふのはすごく勿体無いと思ふ。「根拠はなく」と言ふが、エビデンスは既に積み上がってゐる。怪しいと思はずに知ってほしいと思ふ。

以下は今回の件に関係のある、僕の信頼する糖質制限医である清水泰行先生のブログ記事。まづはここから始めてみてはどうでせう。ほか、すごく勉強になる記事も多いですから。


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