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春の夢(420字の小説)

「春の夢?
別に夢は春だけでは無いでしょ。
夏だって、秋だって、冬だって、夢はあるでしょう。」
と、冬が冷たく言った。
「そうだよ、春だけなんて可笑しいぞ!」
と、夏が熱く語る。
「まあまあ、皆さん冷静になって」
と、涼しげに秋が言う。
「でも、春と私は姉妹なのに春だけなんて、ズルい」
秋は拗ねている。
「みなさん、ごめんなさい。私、国民の多くの人達に
一番好かれているので、『春の夢』として選ばれました」
と、誇らしげに語る、春。

今は、春が真っ盛りのはずだが、
昨日は夏日だった。
一昨日は冬の様に寒かった。
春の気温は気まぐれだ!

こんなに気温に変化があると、身体に不調が出てしまう。
しっかりしろ春!
気温は一定に保て!

それに花粉を飛ばすな!
黄砂も飛ばすな!
春、おまえの季節になると私は迷惑するぞ!

春なんて大嫌いだ!
春の夢なんて無い!
春に夢なんて無い!

と、叫ぶお方は、スター⭐️ボーン
夏に熱中症になったスター⭐️ボーン
冬に凍死しかけたスター⭐️ボーン
秋が好きなスター⭐️ボーン



#シロクマ文芸部

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