『やふぁやふぁ』の大将

石垣島で『島料理 やふぁやふぁ』という居酒屋をしています。 店で出してる料理だけではな…

『やふぁやふぁ』の大将

石垣島で『島料理 やふぁやふぁ』という居酒屋をしています。 店で出してる料理だけではなく、地域の中に溶け込んでいる調理法や食材にも焦点を当てたい。 自分の腕前を披露する場ではなく、習ってきたものを書き留める場としてnoteを使いたい。

最近の記事

婆ちゃんの味 スンシーイリチー後編

前回の投稿から時間が空いてしまいました。 ゆっくりとマイペースで更新していきますので、お付き合いください。 今回はスンシーイリチーの作り方を紹介します。各家庭において作り方は様々だと思うが、簡単な作り方を紹介。 先ずはスンシーの下処理から 元々は塩漬けにされているが、販売先がある程度の塩抜きと繊維の縦割きを行い、小分けにして販売している。それでもまだ臭いが残っているので二日程水にさらし、匂いと塩分を取り除く。 ここからがスンシーの下処理のハイライト!好みの太さと長さに爪

    • 婆ちゃんの味 スンシーイリチー

       うちの母方の婆ちゃんはこの料理をよく作っていた。婆ちゃんが台所に座って何か作業していた翌日は決まってこの料理が登場してみんなが笑顔だったのを覚えている。 今は歳を理由になかなか作ってくれないが、子や孫の全員が「婆ちゃんの料理といえば?」で答えるのがこのスンシーイリチー。 しかし「くっさい!」とうちの息子はこの美味しい美味しい料理を臭いだけで判断し、食べてくれない。筍を塩漬けにしているとはいえ、筍の独特の発酵臭は鼻の奥を刺激する。婆ちゃんはこのスンシーを何日も前から毎晩水替え

      • 石垣島から料理通信始めます

        美味しかった! この一言を聞きたくてこの業界に入りもう15年程。 和食を専門に勉強して島に帰ってきて、郷土の料理の偉大さに気付いた。 毎日食べてるメニューに登場する料理から旧暦の節目節目に頂く料理、冠婚葬祭の料理、祭りのお供え料理など思い出せないほど身近な存在。 お母さんが作ったり、親戚のおバーが作ったり、公民館のシンメー鍋で炊いたり、畑で食べたり、船の上で炊いたり、山の中で食べたり。 料理人として仕事させてもらってるからには色んな料理に精通するのは勿論なんだけど、自分のア

      婆ちゃんの味 スンシーイリチー後編