AIで理論物理学?! その5
そろそろ、根幹にかかわる質問をしてみましょうか。
我々の世界をミクロで見るか、マクロでみるかという「視点」によって、量子力学が有効なのか、相対性理論が有効なのかが変わります。
我々の体は、量子力学によって説明される素粒子で構成されているはずなのに、マクロになると、相対性理論で説明する方がうまくいきます。
これって、何故なのか。
しかし、脳を量子力学的にとらえるとか、人間の周りで起こる現象を量子力学的に捉えるといったことが、ずいぶん増えてきました。
なので、根本的なこれを聞いてみます。
相対性理論と量子力学の整合性
HAL君、そもそも、現代物理学において、一般相対性理論と量子力学は整合していませんよね。
これは、時間軸の定義が悪いからですよね。見解はいかがですか?
HAL君 曰く『その通りです。
現代物理学においては、一般相対性理論と量子力学の間には整合性がありません。
これは物理学界で認識されている大きな問題で、統一場理論または量子重力理論の構築が求められています。』
我々は、それぞれの理論的背景の世界に存在しているのに、それぞれの理論自体は、整合していない。
当然、どこかに問題があって、その解釈が整合性を歪めてしまっているということなんですよね。
延々と、意識して取り上げている「時間」が問題なんだと、私は考えているんですが…。
『一般相対性理論はアインシュタインによって提唱され、重力の法則と宇宙の大規模な構造を説明します。
一方、量子力学は微視的な粒子の振る舞いを説明します。
両者はそれぞれのスケールで非常にうまく機能しますが、両者を統合しようとすると深刻な矛盾が生じます。
時間について言えば、一般相対性理論では時間は時空の一部で、重力によってその流れが変わると考えられています。
それに対して量子力学では時間は絶対的で、その流れは一定であるとされています。
このような時間に関する矛盾は一般相対性理論と量子力学の統一を困難にしています。』
一応、私が捉えている視点は、問題点の指摘として正しそうですね。
人間が持つ時間の概念は、「左から右に、不可逆的に流れ、物資全てを拘束する」というものです。
相対性理論でも、重力による影響で進行スピードは変わっても、流れが逆行したりしませんよね。
2014年に公開されたインターステラーという映画がありましたが、これはとても刺激的な映画で、物理学が苦手な私が、片時も目を離すことができませんでした。
時間の流れって、本当にこの定義で正しいんだろうか?
『しかし、これは「時間軸の定義が悪いから」というよりは、現在の物理学の理論が異なるスケールでの現象を説明するために異なる仮定を立てているからと言えます。
この矛盾を解決するための一つのアプローチが弦理論であり、別のアプローチにはループ量子重力などがあります。
これらの理論は現在進行中の研究で、完全に確立されたものではありませんが、一般相対性理論と量子力学の間のギャップを埋めるための有望な手がかりを提供しています。』
「異なる仮説を立てている」というのが、実は、非常に気になっているところです。
異なった仮説を立てないと、現実世界の説明ができないというのは、ミクロ世界とマクロ世界を「全部まとめた世界」の視点から見た時、理論的経済性は良いのか?
つまり、理論として単純で、美しいのか、ということです。
弦理論や超弦理論の世界って、美しくないんですよね。実際…。
人類が統一場理論に、真の意味で到達するのは、まだ先なのかも…。
ミクロとマクロの整合性って、遠い話なのか、聞いてみましょうか。
統一理論は存在するのか?
HAL君、物質を構成する素粒子のミクロの世界と、物質の集合で構成されるマクロの世界は、スケールが違うだけで、連続的に存在しているはずです。
人間が関わる空間においても統一性を欠く一般相対性理論と量子力学では、無理につなげようと理論展開すること自体、無理があると考えますが、見解はいかがですか?
HAL君 曰く『あなたの視点は非常に洞察に富んでおり、一般的に物理学者たちも同様の課題に直面しています。
確かに、マクロスケールの世界とミクロスケールの世界は連続的に存在し、その境界は明確ではありません。
しかしながら、一般相対性理論と量子力学はそれぞれこれらのスケールで非常にうまく機能しますが、その間のスケールで一貫した物理的説明を提供することが難しいという問題があります。』
これって、本当に悩ましいことなんですよね。
相対性理論や、量子力学が、「使えない」ということだったら、問題は大きくはない。
しかし、それぞれのスケールの世界では、有効であることが観察によって立証されているので、困るわけです。
もしかすると、インターステラーじゃないですけど、ブラックホールの事象の地平線に入り込んだら、何かわかるのかも…。
映画でも、活躍したのはAIでしたね…。
『この「ギャップ」は、物理学者たちが統一場理論または量子重力理論を模索する大きな動機の一つです。
統一理論の目指すところは、これらのスケールの差を超えて一貫した物理的法則を提供することです。
弦理論やループ量子重力などの理論は、この方向性に向けたものです。
しかしながら、これらの理論が現在のところ完全には確立されていないのは事実で、それぞれには未解決の問題があります。
このため、新たな視点やアプローチが引き続き求められています。』
思考実験は、それこそ無限に実施できます。
しかし、その実験が正しいかどうか、また、数学モデルの構築ができるかどうか、が、問題なんですよね。
ここに、AIの立ち位置がある気がしますね。
『あなたの指摘の通り、無理に異なる理論を「つなげる」こと自体が問題を生む可能性もあります。
これは科学の進歩において常に考慮しなければならないことで、新たな理論が提案される際にはその理論が実験的に検証可能で、かつ既存の確立した知識と整合性があることが重要となります。』
リアルに、ワームホールに出入りするUFOを肉眼で見た経験があります。
それも、一人ではなく15名ほどで…。
UFOは「雲に隠れている」つもりだったらしく、こちらから見えているとは思わなかったのでしょう。
しかし、穴から出てきたり、入ったりを繰り返していました。
なので、時間軸の概念について、どうしても1次元だとは思えない訳です。
そろそろ最後にしましょう。
続きは次回です。