【16: Family大招集】
ﾊﾞｰﾆｰｽﾞﾏｳﾝﾃﾝﾄﾞｯｸﾞ🐶と戯れていると、N先生が
処置室から『来て！』とアイコンタクトをくれた。
🏃♀️…
約17年この病院に通っていたが
初めてバックヤード側を通った。
奥の処置室。
恐らくヤエ氏やカンパチが避妊•去勢手術を行った場所。
🏥
処置台の上にはヤエ氏が寝転んでいる。
その目は
…………MAX全開
焦点がなく、ただ目が濁っているように見える。
🐈
ヤエ氏の口から管が出ていて
周りにある無機質なボックス型の機械に繋がっている。
これが酸素なのか？
その酸素を送る為1人の医師の方が
シュッシュシュッシュと機械を動かす。
娘先生はヤエ氏の心臓部に手を当て
一定速度を保ちながらマッサージをする。
そしてN先生は私に説明をする。
🩺👩⚕️
『今は呼吸は止まっていて酸素を入れていますが、心臓は動いています。脳はボーッとしている状態なので目はこう言う感じです。』
声をかけても反応は無いが、
手足は本能的に動いている。
この瞬間、私は理解した。
まだ生きてる。
ただ、私の知ってる、意識のあるヤエ氏では無い。
N先生は冷静に言う。
『それでも今はヤエちゃんの心臓動いてる。
______お嬢さん達呼ぶ?』
☎️
今日は日曜日。
ﾋｨはバイトしている。
ヤエ氏が危ない事もいざ何かあった時に休みたいということも店長に伝えているそうだ。
とはいえこの時の時刻13時前。
飲食店ならハイハイハイ⤴︎ピーク中だ。
💃
ﾋｨは一旦置いといて自宅に電話。
休みのｱｯﾁｬﾝと、15時〜バイトのﾌｰﾐﾝがいる。
電話に出たｱｯﾁｬﾝに状況伝えてﾌｰﾐﾝには直接代わってもらった。『行く。すぐ行きます』と。
🏃♀️🏃
とは言え、起き抜けの状態過ぎてヤエ氏と別れる身だしなみでは無いと思ったらしく、
ｱｯﾁｬﾝに遅れること数分で病院に到着..笑
ヤエ氏の様子を見て状況を察したﾌｰﾐﾝは
15時からのバイト先に電話して事情を説明し
休暇をお願いした。
そんなﾌｰﾐﾝから
『ﾋｨﾁｬﾝに、連絡したの？？』と、鋭く聞かれた。
🔫💥
ピーク中を理由に渋らせている事を話すと
間髪入れずﾌｰﾐﾝは言う。
『私なら絶対知らせて欲しいし、ﾋｨﾁｬﾝもそうだと思うよ』
⚡️⚡️⚡️
確かにﾋｨも大人だ。
情報さえ与えれば自分で考えて判断するだろう。
ハイピーク中に1人抜けられる
お店の気苦労を考えたら大変申し訳ないが、
背に腹は変えられない🙏🏻
📲
ﾋｨの店に電話した。
______出なかった。
めっちゃ忙しいんじゃーーーん
言いにくいわぁー
申し訳ないないわぁー
しかし『何で教えてくれなかったの！？』
という粘着質なﾋｨの声が頭の中でリフレインする。
👺💥
怖っ！
めげずにもう一度電話すると、店長さんらしき人の声。
ﾋｨの母であること、
忙しいなか大変申し訳ないこと、
ﾋｨと話したいことを伝えると、
事前にﾋｨから話を聞いていただけに、
すぐﾋｨに代わってくれた。
☎️
後でﾋｨから聞くと、この時の店長さんは
『もしかして運命の時かもよ！』と
代わってくれたらしい。
良い店長さんだ👼🏻
電話越しに今のヤエ氏の状態を伝えると
『うん。帰りたい。相談する。』と涙声でﾋｨは言う。
行っておいで！と店長は快く帰してくれたらしい。
そこから20〜30分ほど？
ﾋｨは病院へ到着した。
ﾋｨは私達の『あ、良かった、来たねー』を、振り切り
ヤエ氏の横たわる身体に泣きながら顔を突っ伏した
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