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佇まいが美しいひと、ふーみんさんの映画

青木由香さんが台湾ロケのコーディネートを手がけられた、台湾人の両親をもち、日本で生まれ育った斉風瑞さん(ふーみんママ)のドキュメンタリー映画『キッチンから花束を』が5/31(金)日本全国順次ロードショー。

(C)Eight Pictures

[オフィシャルイントロダクション]

台湾人の両親をもち、日本で生まれ育った斉風瑞(ふーみんママ)。

友人の一言から1971年、神宮前に小さな中華風家庭料理のお店「ふーみん」をオープン。

父と母からもらった確かな味覚と温かな愛情。

なぜ、「ふーみん」は50年にわたって愛されつづけるのか。

様々なメニューが生まれたストーリー、ふーみんママと料理の原点。

数々の証言、日本と台湾、そして斉風瑞の家族を3年半にわたり追いつづけた、長編ドキュメンタリー映画作品。

ドキュメンタリー映画『キッチンから花束を』オフィシャルサイト

とにかくお腹が空いてくる映画です。
映像も、音も、とっても良いので、ぜひ映画館でご覧いただくことをおすすめしたいです。

小柄で可愛らしいふーみんさんが、大きな中華鍋を振るうお姿の美しさ!
(C)Eight Pictures

台湾ロケは青木由香さんコーディネート!

我らが青木由香さん、ドキュメンタリー映画のコーディネートをされていると伺ってはいましたが、こんな素敵な作品だったとは…。

台湾ロケで出演されていた“料理上手な洪ママ(青木さんがずっと仲良しな人気カフェ「Ruins Coffee Roasters」のオーナーでバンド「Stay Cool」ボーカル洪璽開さんのお母様)”とふーみんさんが並ぶお姿に胸熱になったり、

台湾の食堂やレストランでそれはそれはおいしそうにお料理を召し上がるふーみんさんのお姿を見て、嬉しくなったり。
(「燕山湯圓」のタンユエン、私も大好きです!)

劇中のイラストを、今をときめく台湾人のイラストレーター・漫画家の高妍さんが手がけられていたり。

劇中に出てきた、ふーみんさんのお母様がお料理をするキッチンなんかは、高妍さんだからこそ描けた風景なのではないでしょうか…。

映画の90分間は、とにかく出てくる方々、関わっている方々の温かさに包まれる時間でした。

中央:料理上手な洪ママのお料理を見て食べて、嬉しそうなふーみんさん。
(C)Eight Pictures

「自分が好きなものを 出してました」

そうそう、出ている方はもちろんなのだけど、とにかく作り手側のふーみんさんへの愛が、この映画をとても温かいものにしているというのは、間違いない気がします。

なにせ、劇中の楽曲をすべて手掛けられているという高木さんの音楽が、私が一度もお会いしたことのないふーみんさんの輪郭を、そしてまだ行ったことのないお店の店内の空気感を、そっと浮かび上がらせてくれるのが、それだけでもう贅沢でした…音楽が被さってくる瞬間までオーダーメイド!

ふーみんさんを語る方々も、肩書きを出すことはほとんどなく、一人のファンとして登場されているんです。

作り手側と取材対象者が仲良しなのかな…?
「ここをみんなに見てもらいたい」「ふーみんママを語るなら、これも知ってもらえたら」みたいな優しい気持ちが、そこかしこから感じられます。

左から:3年半かけて制作されたという菊池久志監督、ふーみんさん、長年来の常連だという井川遥さん。(C)Eight Pictures

時代の移り変わりの激しい今、こういう、楽しそうに生きている先輩方の姿を見せていただけるのは、映画ならではの贅沢だなと思ったり。

同じ「ふーみん」という名前の麻雀屋さんのおじさんが食べにきてくれたことも、伝説的な存在の和田誠さんが通ってくれたことも、同じようにニコニコ話されるふーみんさんが素敵でした。

「自分が好きなものを 出してました」
私が励まされたのは、ふーみんさんの、このひと言でしょうか。

おせち料理が台湾料理でびっくりしました!まさに「茶色はおいしい」ですね。
(C)Eight Pictures

40過ぎても人生まだ迷うことばかりですが、やっぱり自分がやりたいと思うこと、好きなことをただ精進していてもいいよね。そんな気持ちになったら、心が軽くなりました。

きっと、お料理もふわっと軽く、優しいんだろうな。

皆さんもぜひご覧になってみてください。

たくさんのおいしそうな家庭料理が出てきます。

・お父さんが作ってくれた、ふーみんママ四姉妹が忘れられないスープ
・お母さんが作ってくれた、こだわりの台湾式腸詰
・和田誠さんのねぎワンタン
・納豆ごはんvsチャーハン
・豚肉の梅干し煮
・そして、あのザーサイ…!

ふーみんさんのルーツである台湾からインスピレーションを得て、発想をふくらませて作られたものというのですから、ぜひ味わってみたいものです。

台湾にもない、日本でも、「ふーみん」というお店でしか食べられないお味。
(と思っていたら、オフィシャルサイトにいくつかのメニューのレシピが公開されている!)

皆さんも観終わったら、何を食べたいか聞かせてくださいね。

ふーみんさんのお母様が作ってくださったという焼き鮭とお粥(に、梅干しをプラス)。
(C)Eight Pictures

💐ドキュメンタリー映画『キッチンから花束を』🥢
5/31(金)全国順次ロードショー

出演 | 斉風瑞(さい・ふうみ)
監督 | 菊池久志
語り | 井川遥
音楽 | 高木正勝
劇中イラスト | 高妍
照明 | 入尾明慶 粂川葉
ミックス | 森浩一
メインビジュアル撮影 | 若木信吾
台湾コーディネーター | 青木由香
音楽プロデューサー | 山田勝也
アートディレクション | GOO CHOKI PAR
プロデューサー | 菊池久志 岩本桃子
配給 | ギグリーボックス
制作 | エイトピクチャーズ

『キッチンから花束を』オフィシャルサイト
www.negiwantan.com

予告編(30秒)
https://youtu.be/4R58nPbK2OY

公式SNS
X(Twitter) | https://x.com/fumin_movie
Instagram | 映画公式アカウント ・ お店「ふーみん」の公式アカウント

追伸

読むと真似になってしまいそうで、私はまだ読んでいないのですが、我らが青木由香さんが連載中の『ほぼ日』で、この映画について書かれています。ぜひ。私もこのnoteを公開したら読みます。笑

追伸その2

「爪が横に広い人は料理が上手」伝説を受けて、我が家の料理担当の台湾人夫と、料理がどうにもこうにも苦手な私の爪をパチリ。

夫の爪の幅の広いこと! 伝説は本当かも?!

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